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140字の空想世界

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色々な140字の世界があると思いますが、自分らしくファンタジーの世界を詰め込みました。おやすみ前にのぞいたら素敵な夢がみれるような、そんなお話を中心に。時々、切なさや寂しさもあふ…
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#私の作品紹介

【140字/空想】青い白昼夢の唄

さざ波みたいな君を抱く ひんやりと甘くて極上 アンニュイな午後だから ユニコーンの回転木馬…

クララ
4か月前
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【140字/空想】星降る夜の内緒話

流星群がやってきた夜。 僕は彼女と二人、 街で一番高い鐘楼の天辺に腰掛けて 空の大騒ぎを見…

クララ
5か月前
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【140字/空想】偽りの日々

喧騒から逃れた旅先で 朝露に濡れた廃墟の苔に触れれば 風の中で何かが嗤った 私たちは愚かな…

クララ
5か月前
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【140字/空想】一緒に泣けば寂しくない

昇ってきた満月は その黄金色が滲んで震えてた。 月も泣きたいんだね。 彼女が囁いた。 みんな…

クララ
6か月前
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【140字/空想】優雅なる月光の誘惑

積んでいた本がすべて 黒い蝶になって飛び去った後、 僕は一人テラスに出た。 満月を映して輝…

クララ
6か月前
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【140字/空想】素敵なランチタイム

新しい料理本をじっくり読む。 素材を揃えて調理開始。 実験ですか? 振り返って微笑む。 いい…

クララ
7か月前
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【140字/空想】私たちの白昼夢

入り組んだ路地奥には寡黙な中庭。 壁に並んだ精巧な仮面は何のため。 滴り落ちる緑は闇の気配に満ちて 気だるげな花たちは未だ微睡みの中。 長く生きているとね、 昼の光もスパイスなんだよ。 手に持つ杯に酔った振りして 私はしばし彼に見惚れる。 赤い唇が三日月のように弧を描いた。 優雅なる昼下がりの夢。 大好きなニューオーリンズ・フレンチクォーターに捧げた詩。目を射る鮮やかなサルスベリのピンクや振り返ってもう一度見たくなるような孔雀色のドアや路地奥の陰に溶け込む暗褐色のシダの葉先

【140字/空想】そうして切なさは優しさになる

午後の庭で指し示されたものは 未来だったのか過去だったのか。 風の中で私はため息を零した。…

クララ
8か月前
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【140字/空想】美しき飛行船の夢

黒々とした森の上を 花咲く丘の上を 砂糖菓子のような街の上を 真っ白な飛行船が緩やかに渡っ…

クララ
8か月前
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