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その9 ノイバラのお茶会、いかがですか?

6月がやって来る、それはまさにノイバラ開花の合図です。今年は春の低温期が長く、どこもバラの開花が遅れていると言っていましたが、最後の最後で気温が急上昇。小さな蕾たちが一気に膨らみました。

そして6月1日、ちらほらと先走った子たちもいましたが、多くはまるでカレンダーを見ていたかのように、一斉に咲き始めました。さあ、お茶会の準備を始めなくては!と言っても無数にも思える蕾たちですから、ここから2週間、花は咲き続けます。なので、まずは第一回目のお茶会。

本当はもう少し待っていたかったんです。というのも同じように急成長を遂げる他のバラたちが今日明日にも咲きそうだったから。けれど残念なことに日曜日は予定がいっぱいの上、その午後は雷雨が懸念されていましたから、とりあえず今のうちにと思って用意したわけです。

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ああ、シャーロットがもう咲きそうですよね。惜しかった!と思いながらも、まずはノイバラの美しさを堪能することに専念します。実はノイバラ、ガーデン内よりも外のボリュームがすごいのですが、それはまたの機会にするとして、今日はガーデン内で楚々と。

とにかく香りが素晴らしいです。お届けできないのがなんともはがゆい程に。甘酸っぱい華やかさが庭中に漂っています。まさに至福の時。花に囲まれてゆったりと時間を過ごす、そんな贅沢ができることに感謝ですね。

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第一回目のテーブルセッティングはこんな感じ。すでに陰に入っているので少々暗いのですが、それにしても色の選択を誤った感が(汗)。まずは楚々と、慎ましやかな感じで、なんて思っていましたが……あら?寂しすぎ?う〜ん、ちょっとスッキリしすたかなあ。

今年のノイバラのお茶会、茶器は Winterling Bavaria ・strawflower です。素朴さがノイバラに似合いますよね。いい感じですから、次回はテーブルクロスの色等、もう少し可愛らしい要素をプラスしてみたいと思います。

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そして今回のケーキです。レアチーズにイチゴムースを重ねました。季節感のあるものがいいなあと思ったのですが、思った以上に気温が高くなった土曜日。冷やした時間が短めだったということも一因ですが、どうもやわらかくなりすぎました。とろけすぎと言うか……。

屋外のパーティー用に使う場合はもう少しゼラチンの分量を増やした方がいいのかも?いや、温度が問題ですから、どちらかといえば素材かもしれませんね。常温でも型崩れしないアガーを、ゼラチンの代わりに使用してはどうだろうかと思いつきました。次回、試してみたいと思います。

そんなことをあれこれ考えていた翌朝、レディ・オブ・シャーロットとザ・レディ・オブ・ザ・レイクが開花しました!まさかのレイクちゃんです。先に来るのはストロベリー・ヒルだとばかり持っていた私、驚かされました。

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しかし良く考えれば、花びらの数が少ないこの子は、花も小ぶり。なので蕾もまた小ぶりだったわけです。それにしても蕾の数が圧倒的。どんどんと咲き始めました。ランブラーのレイクちゃんは、茎が細くてしなやか。なので俯き加減に咲きます。まさに、恥じらう乙女の如し、です(勢いは相当ですけど、笑)。

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そして、その隣で華麗に咲き誇るのは、我がローズガーデンの女王、シャーロット。春のスタートが遅く、葉の色も今ひとつだったのでどうだろうかと心配でしたが、勢いを盛り返して一気に咲き始めました。花も大きく、素晴らしい香りも健在です。

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1日早かったら……と泣けましたが(このあとやっぱり雷雨でしたし)ノイバラにしろ、レイクちゃんにしろ、かなりの蕾が残っていますから、痛んだ花を取り除けばきっと、また次のお茶会もできるはず!と信じています。

そうそうガーデン内、ノヴァーリスが1輪、ホット・ココアが2輪ですが、こちらも咲きそうです(こちらは成長がなんとものんびり)。もちろんストロベリー・ヒルもクレア・オースチンもかなり開き始めていますから、このあとは続々と色を楽しむことになりそうです。

そして今年の新しい喜びの1つにノイバラの色があります。今までは真っ白な株ばかりでしたが、新しく育った株(零れ種からで、いつの間にか大きくなっていたからそのままにしておいたもの、笑)が、綺麗な濃いピンクの蕾をつけたんです。

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もちろん、今までの株もうっすらとピンクの蕾をつけるものはありました。でも咲けば白だったわけですが、今回はくっきりとピンクの蕾の上、咲いた花もうっすらとピンクという。ちょっと感動しました。……可愛いい。

枝変わりなのか、交配なのか、もしくはどこか違うところから運ばれてきた種なのか。ローズヒップが弾けての零れ種からの発芽、鳥たちの落し物による種からの発芽。それに周りの環境(どんな植物が生えているかなど)。ノイバラの拡大の陰には、色々なパターンがあるわけです。

ノイバラはほぼ野生ですから、日々進化しています。そして、そんな北米のノイバラと言えば、ヴァージニアローズ。赤毛のアンの中にも出てくるあの大ぶりでピンクの花ですね。そこまでくっきりとピンクではありませんから、今回の種がそのロサ・ヴァージニアナである可能性はかなり低いのですが、もしかしたら今後色が変わっていくことも?なんてどきどきしてしまいます。もちろんこのままでも全然構いません。うっすらとピンクなんて、うちのガーデンにはよく似合うような気がします。

などと書いていたらもう2000字越え。来週のお茶会も一緒にまとめるうもりでしたが無理そうですから、ノイバラのお茶会は次に続くということで。次回はさらにバラいっぱいでお届けします。

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イデ クララ ユカ
サポートありがとうございます。重病に苦しむ子供たちの英国の慈善団体Roald Dahl’s Marvellous Children’s Charityに売り上げが寄付されるバラ、ロアルド・ダールを買わせていただきたいと思います。