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アイリッシュダンスについて

アイリッシュダンスには様々な種類・スタイルがありますが大きくは2つ、ソロダンス(ステップダンス)とグループダンスに分けられます。


ソロダンス


Sean-Nós シャンノース

 アイルランド語で“古いスタイル”という意味。事実、最も古いスタイルとされるダンスで、ほぼ即興でステップを組み合わせて踊られます。
かかとや足の先でアクセントの音を立てながら、主にリール(Reel)という4/4拍子の音楽に合わせてステップを踏みます。
オールドスタイル以降のアイリッシュダンスのように上半身を動かさないというルールがありませんので、腕を広げたり振ったりしながら自由なスタイルで踊られるのが特徴です(※シャン・ノースはダンスだけでなく伝統的な歌唱法を指すこともあります)。

 ダンサーによって様々なスタイルがあります。


Old Style  オールドスタイル

 オールドスタイルは通常、マンスター地方の古いステップダンスのスタイルを指し、現在のモダンスタイルの原型とされます。
18世紀後半から19世紀にかけて、ダンシング・マスターと呼ばれた旅回りのダンサーによってアイルランド各地に広められました。上体や腕、足の位置などに一定のルールが設けられましたがシャン・ノース同様普段の靴で踊られ、音楽(Reel、Hornpipe、Jigなど)のリズムに乗ってなめらかにステップを踏むことが重視されます。
 派手さはありませんが素朴でシンプルな美しさがあり年齢を問わず愛されているスタイルです。
 “この曲にはこのステップ”というようにステップが決まっている“セットダンス”(後述のグループダンスとは別のもの)と呼ばれるものもあります。
例) St, Patrick’sDay, Blackbird, Job of Journeywork, Garden of Daisies, King of the Fairies など

 CCÉジャパンでは、過去にワークショップを行ったパトリック・オデイ、セイリーン・タブラディ両先生のステップを中心に隔週で練習しています。


Modern Style モダンスタイル

 リバーダンス、トリニティ、ラグースといった多くの興行ショーダンスのベースとなっているのがモダンスタイルです。コンペティション・ダンスとも呼ばれ、オールドスタイルをさらに洗練させ細かいルールを設けた競技用ダンスです。音楽も厳密に決まったスピードで演奏されます。
かかとを高く上げ、難易度の高いジャンプやスピード感のあるステップで軽やかに大きく舞台を動きながら踊られます。女の子はカーリーヘアのウィッグをかぶり、豪華な装飾の施された高価なドレスを着て踊り、見た目にも大変華やかでアスレチックなダンスです。

 本国やイギリス、北米などでは子供の習い事として人気が高く、幼稚園ぐらいの年代から体の軽い10代の少年少女がダンサー人口の中心です。近年はアジアでもコンペが開かれるようになっています。

 CCÉジャパンでは、モダンスタイルのレギュラークラスはありませんが、先生やスクールの情報をご紹介することは可能です。

 世界中でアイリッシュダンスの一大ブームを巻き起こした、リバーダンス(Riverdance)
初演は1994年にダブリンで開催された、ユーロビジョン・ソングコンテストの幕間の出し物(約7分)だった。
振り付けはマイケル・フラットレー、初代プリンシパルはジーン・バトラー、コーラスはアヌーナ。


グループダンス


Céilí Dance ケーリーダンス

 複数のダンサーで隊列や円を作りながら踊られるダンスで、4人~無限の人数で踊れるものまで、伝統的なものは概ね30種類あります。

 TVなどがなかった時代から庶民の娯楽として親しまれたダンスで、アイリッシュダンス特有のステップや動きが入ります。
簡単なものはケーリーなどでレクリエーションダンスとしてリラックスして楽しまれますが、コンペティションではモダンスタイルのダンサーによって一糸乱れぬ動きと完璧なフォーメーションで踊られます。


Set Dance セットダンス

 4ペア(8人)を1セットとし、スクエアを作って踊るダンスです。基になっているのはフランスのカドリールという宮廷ダンスで、ナポレオン戦争とともにヨーロッパ各地に広まり、アイルランドでは庶民の伝統的なチューンと結びついて独自に発展し、現在愛好されている形のセットダンスになったようです。

 基本は男性(ジェント)と女性(レディ)がカップルを作り、回転したりパートナーをチェンジしたりと様々な動きを織り交ぜながら踊ります。1つのセットが3~6つ程度のダンス(第1フィガー、第2フィガーなどと呼ばれます)で構成されていますが、セットの種類は100を超えるというから驚きです。かつては村や町ごとに独自のセットがあり、“North Kerry Set”や“Clare Lancers Set”などと町の名前を冠したセットにその由来がうかがえます。今では世界中に愛好家が多く、パブやケーリーなどで踊られる他、セットダンスのコンペティションもあります。

 CCÉジャパンでは現地のケーリーでもよく踊られるセットを中心に、クラスで練習会を開催しています。
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