作者との頭脳バトル。本格ミステリこそ最高のエンタメ
突然ですが、大好きな「本格ミステリ小説」について紹介したいと思います!!!!!!!!!!!!!!
本格ミステリ小説とは…ミステリの中でも「謎解きやトリックを重視した作品」を指します。代表的な作品は「シャーロック・ホームズ」シリーズです。
▼本格ミステリの楽しいところ
①「犯人誰だろう~」と推理しながら読み進めるのがまず楽しい
②最終章で探偵によって謎が明らかにされ「犯人間違えた~」な瞬間も楽しい
正直、このジャンルの小説にメッセージ性はありません。登場人物への感情移入とかはないです。
さて、、、、、そんな本格ミステリ小説の中には、読者に対して「え?ここまで読んだら犯人わかるはずだよ?」と作者が直接煽ってくる作品もあります!!!!!!
▼最終章直前で差し込まれたこちらのページをご覧ください
(出典:有栖川有栖「孤島パズル」創元推理文庫)
※江神二郎はこの作品での探偵役です
このように、わざわざ「挑戦状」を突き付けてきて「ここまでで犯人にたどり着くための情報は全部出したよ、わかる?わかるよね?」と煽られます。痺れますよね!
▼目次にもちゃんと記載があります
(出典:有栖川有栖「孤島パズル」創元推理文庫)
こう言われたら我々も黙ってはいられません。一度立ち止まって、犯人やら殺害の手段やら考えます。でも……基本的に謎は(難しくて)解けないので、最後の「探偵による謎の解明」パートでボッコボコにやられます。
とはいえ、作者側の論理に少しでも穴があれば、また提示された情報に少しでもアンフェアな部分があれば読者から即刻カウンターを食らうので、作者もけっこう覚悟がいると思います。
そこまで含めて最高のエンタメです…
せっかくなので「読者への挑戦」がある作品を3作紹介しておきます。本格ミステリ特有の文化だと思うので、作者との1on1をぜひ体験してみてください。ちなみに私は有栖川有栖さんの大大大ファンです。
1.有栖川有栖「月光ゲーム」
冒頭で紹介した「孤島パズル」と同シリーズで、こちらがシリーズ1作目。大学のサークル旅行で殺人事件が起こります。このシリーズは現在全4作出ていますが、すべての作品に「読者への挑戦」が挟まれています。
2.青崎有吾「体育館の殺人」
学校の体育館で高校生が殺されます。ライトノベルっぽい雰囲気で、かなりカジュアル、読みやすい作品です。作者は私と同い年でした。WOW。
3.島田荘司「占星術殺人事件」
どっぷり重たくてバラバラ殺人ものなのでハードルは高めかもしれません。が、読んで損なし。80年代に刊行されながら、今なお色褪せないトリックで、読了後は色んな意味で達成感に包まれます。
以上です!
※電子書籍からの引用がこれで正しいのかわからずです…ページ数とかなくて…
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