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メルマガ小泉悠と読む軍事大国ロシアの世界戦略

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2024年9月の記事一覧

第280号(2024年9月30日) 中露の海軍演習とロシア海軍機による日本領空侵犯

【今週のニュース】太平洋艦隊がついにSSBN5隻体制へロシア軍の定員が1.5倍増 150万人体制へ  9月16日、ロシアのプーチン大統領は大統領令第792号「ロシア連邦軍の定員の設定について」に署名した。その名のとおりロシア軍の定員を決定するものである。これによると、ロシア軍全体の新たな定員は238万9130人、うち軍人は150万人ちょうどとされた。発効は12月1日以降となっている。  今回の戦争が始まる前のロシア軍の総人員は189万7694人、うち軍人は101万362

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第279号(2024年9月9日) ロシアの核ドクトリン改訂問題と「核攻撃リスト」

【今週のニュース】ロシアの核ドクトリン改訂問題と「核攻撃リスト」 ほかウクライナ軍の総兵力は88万人  ウクライナ軍の総兵力は現在、88万人であることを同国のゼレンシキー大統領が明らかにした。ドイツの公共放送ARDとのインタビューで明らかにしたもの。また、このインタビューでは、約3000万人の人々がウクライナに残って働き、税金を払っていると述べ、開戦前の労働人口3700万人と比較して700万人ほど減少(多くは国外に脱出したとみられる)したことを認めた。  なお、2024

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第278号(2024年9月2日) 核兵器の「抑止」的効用とウクライナの長距離攻撃能力(とロシアの原子力巡航ミサイル?)

【インサイト】核兵器の「抑止」的効用とウクライナの長距離攻撃能力(とロシアの原子力巡航ミサイル?)「核ドクトリンを修正中」 ラヴロフ外相  ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相が「核ドクトリンを修正中である」と述べたことを『ヴェドモスチ』が報じています。8月27日に行われたイエメン外相との会談後、記者会見で述べたもの。正確には次のような発言でした。 「我々には独自のドクトリンが、核兵器の使用に関するものも含めて存在するということを理解するのは非常に重要だ。それ(訳註:「核ドクト

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