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公立高校から私立高校へ転職してみた結果、情熱を取り戻した話

公立高校で教員として働いていると、新たな環境で自分の力を試してみたいと感じることがあります。僕もその一人でした。しかし、公立から私立への転職は思ったよりハードルが低く、今は私立高校で楽しく、やりがいを感じながら仕事をしています。

今回は、特別に、公立から私立への転職によって得られたメリット・デメリットと、実際の体験談をお伝えしたいと思います。


高校教員としてのキャリアは20年以上になります。その間、私立高校から公立高校へ、そして再び公立から私立へと転職を経験してきました。現在の勤務校で5校目になります。

キャリアコンサルタントとして、生徒たちの未来を一緒に考えることに情熱を注いでいます。高校教員という立場だけでなく、キャリアサポートの専門家として、生徒一人ひとりの可能性を広げるお手伝いができればと日々努力しています。

実は、僕は元不登校の親でもあります。自分の子どもが不登校を経験し、その中で親として、教師として、多くのことを学びました。その経験をもとに作家としても活動し、物語を紡ぐことに面白さを感じています。

僕自身、多くのキャリアの転機を経験してきました。その中で感じたこと、学んだことを、同じ教育現場で働く皆さんと共有できればと思っています。

もし、今の教育現場で何かモヤモヤを感じているのであれば、一度立ち止まって自分自身と向き合ってみませんか?
僕の経験が、あなたのこれからのキャリアのヒントになれば幸いです。


公立高校から私立高校への転職について

私立高校は、独自の教育理念やカリキュラムを持ち、設備や施設も充実しています。経営主体が異なるため、教員の採用や配置も学校の裁量で行われ、能力や適性に応じた人事が期待できます。

よくある困ったこととその解決方法

1. 採用情報の入手が難しい

問題点:
私立高校は公立と異なり、一元的な採用試験がなく、各学校ごとに採用活動を行っている。そのため、どこで採用情報を得られるのか分からず、情報収集に苦労する。

解決方法:
教育系の求人サイトや私学協会のホームページを定期的にチェックします。また、興味のある私立高校のウェブサイトを直接訪問し、採用情報を確認。場合によっては、学校に直接問い合わせを行い、最新の採用情報を得ることができます。

2. 経験や資格の評価が異なる

問題点:
公立での経験や、取得した資格が私立でどの程度評価されるのか、自分のキャリアが活かせるのか疑問に感じる。

解決方法:
面接や応募書類で、これまでの経験やスキルを具体的にアピールするよう心がけます。私立高校の求める人材像を理解し、それに合わせた自己PRを行うことで、自分の強みをしっかり伝えることができます。

3. 給与や待遇の差異

問題点:
私立高校の給与体系や福利厚生は学校によって大きく異なる。公立と比べて待遇や給与はどうなるのか。

解決方法:
応募前に学校の給与や待遇について詳細に確認します。可能なら学校見学をします。現職の給与と比較し、自分の生活設計に合うかどうかを慎重に検討。最終的には、年収だけでなく、やりがいや職場環境も重視して判断します。

4. 教育方針や校風の違い

問題点:
私立高校は独自の教育理念や校風を持っており、自分の価値観と合わない場合、働きにくさを感じるのでは。

解決方法:
学校のパンフレットやウェブサイト、公開授業などを通じて教育方針を深く理解するよう努めます。実際に学校を訪れて雰囲気を感じ、自分との適合性を判断します。合わないと感じたら次を探します。

5. 転職活動のタイミング

問題点:
公立高校の年度途中での退職は難しく、私立高校の採用時期と合わない場合がある。

解決方法:
原則として、年度末まで公立高校に在職します。転職活動は余裕を持って計画し、早めに情報収集を始めます。ただし、公立高校の経験が即戦力になるため、公立高校で円滑な退職ができるまで、私立高校が入職を待つこともあります。

私立高校への転職のメリット

1. 教育の自由度が高い
私立高校では、独自のカリキュラムや教材を採用できます。これにより、教員としての創意工夫が発揮しやすく、自分の理想とする教育を実現できます。

2. 学校の特色を活かせる
特定の分野(国際教育、芸術、スポーツなど)に力を入れている学校が多く、専門性を深めることができます。情熱を持って取り組める環境は、教員としての成長にもつながります。

3. 昇進・キャリアアップの機会
私立高校では、実績次第で早期に昇進する可能性があります。努力が直接評価され、管理職や理事会への道が開けることも期待できます。

4. 生徒との関わりが深い
クラス規模を小さくし目が届きやすい学校が多く、一人ひとりの生徒に寄り添った指導が可能です。深い信頼関係を築くことで、教育のやりがいをより感じることができます。

転職のデメリット

1. 給与・待遇の不安定さ
学校の経営状況によって、給与やボーナスが変動する可能性があります。長期的な安定を求める場合、不安を感じることもあります。

2. 業務量の増加
部活動や学校行事への参加が求められることが多く、勤務時間が長くなる傾向があります。ワークライフバランスを保つための工夫が必要です。

3. 雇用の安定性の問題
生徒数の減少や経営難により、雇用が不安定になるリスクがあります。将来を見据えたキャリアプランが求められます。

4. 教育方針の適応
学校独自の教育方針や、宗教的背景に適応する必要がある学校もあるため、自分の価値観とのギャップを感じる場合も。柔軟な対応が求められます。


ここまでのまとめ

公立高校から私立高校への転職は、新たな環境でのキャリアアップや自己成長のチャンスを提供してくれます。しかし、同時に給与や雇用の安定性などの課題も伴います。転職を成功させるためには、十分な情報収集と自己分析が不可欠です。自分の教育観やキャリアビジョンに合った学校を選び、生徒のために情熱を持って取り組むことで、充実した教員生活を送ることができるでしょう。

転職の体験談を語る

ここからは、公立高校で働いているあなたに向けて、僕自身の転職体験をお話ししたいと思います。

どのような経験から私立高校に転職することになったのか、
交渉の内容や、
年収の具体的な変化も含めて、語ってみました。

もし、今の教育現場で何かモヤモヤを感じているなら、ぜひ最後まで読んでみてください。


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