芸術鑑賞と芸術創作の鏡合わせ。実験心理学を体験してみて《呟き解説》
あなたは、感情心理学を知っていますか。
僕は知りませんでした。
僕は、音声配信サービス(主にRadiotalk、時々stand.fm)で弾き語りをしています。
僕のオリジナル曲だけではなく、そこで知り合った、弾き語り配信者のオリジナル曲も歌っているのですが、世界観が素敵で風景が見える歌だな、素敵だな、っていつも心地よさを感じながら歌っています。
この「心地よさ」の理由が、なんとなくわかったんです。
Twitterの音声配信サービスのスペースで、たまたま告知していた「実験心理学を体験しよう」に興味を持って、すぐに申し込みました。
講師は、京都大学大学院博士課程2年の櫃割仁平(じんぺー)さん。ご専門は感情心理学で、俳句鑑賞の美的感情を研究されている方です。
この記事では、1時間プログラムについて、僕が学んだことと、感想をまとめました。
⒈ 実験仮説
俳句を読んで、美しいと、感じるのは、
① 創作した経験があると、より強くなる。
② 作るのが難しいと感じる俳句ほど、より強くなる。
⒉ 実験方法
参加者を二つの群に分けて、俳句を読み、群ごとに違う体験をさせる。
その体験後、もう一度俳句を読んだときの、感情の変化を分析する。
【事前アンケート】
① 俳句を読ませる。
② 美しいと感じるか7段階の評価と、作るのが難しいと感じるか7段階の評価
③ 俳句は3つ読ませる。
【群ごとの体験】
A群…4分間で俳句をつくる。
B群…4分間で5・7・5の標語(例;青信号、左右確認、安全に)の分類をする。
【事後アンケート】
① 俳句を読ませる。
②美しいと感じるか7段階の評価と、作るのが難しいと感じるか7段階の評価
③ 俳句は7つ読ませる。
⒊ 実験結果
A群とB群のアンケート結果からt検定、相関係数を用いて分析。
仮説①
(俳句を読んで美しいと感じるのは創作した経験があるとより強くなる。)
→棄却。つまり、今回の実験では影響が見られなかった。
じんぺーさんが笑っていました。
サンプル数は、参加者のうち19人分。
先行研究だと、仮説①は有意差が認められた、そうです(笑)
仮説②
(俳句を読んで美しいと感じるのは、作るのが難しいと感じる俳句ほどより強くなる。)
→中程度の正の相関があった。
でも、個別の結果を見ると、作るのが難しい俳句ほど、美しいと感じていないサンプルがみられた。
この件でも、じんペーさんが、結果が面白いですね、と笑っていました。
⒋ 僕の気づき
実験のまとめは、僕の記憶を頼りに、こんな感じだったな、というものです。正確さに欠けていると思いますので、そこはごめんなさい。
この実験結果の解説をじんペーさんがされていました。
ここからわかるように、芸術鑑賞と芸術創作は鏡合わせになっている。
僕が、なるほどって思ったことは、ここなんです。
オリジナル曲を作ったことがあるので、僕は、感情を表現する経験をしています。
だから、他の方が作った曲を歌っているとき、その感情を感じながら歌っているんだ、と納得しました。
③とAの関係が強い、ということ。
つまり、
共感。
音楽を通じて、その曲を作った人と、共感している。
これが、弾き語りの心地よさなんだ、と思いましたね。
偶然の出会いでしたが、なんか素敵な出会いだったと、思いました。
今回は第3回とのこと。主催の、まなびぱれっとさんのTwitterをチェックして第4回も参加しようと思いました。