支援グッズを作る時のポイント
みなさんこんにちは
和歌山市で放課後等デイサービスの運営サポートとメンタルヘルスケアを行なっている臨床心理士・公認心理師の大浦政幸です。わたしたち株式会社Mind Compassは、ノーマライゼーションの実現を目指して活動しています。
さて今日は支援グッズを作る時のポイントについてお話していきたいと思います。
放課後等デイサービスで支援をしていると、支援グッズを作成する機会がたくさんあると思います。日々の活動のためであったり、その施設で過ごすためのものであったり、個々に応じたツールであったり、使用する場所や時間、タイミングが違えといえども、毎日さまざまな支援グッズが誕生していることでしょう。
では、そんな支援グッズを作るとき、みなさんはどんなことを考えて作っているでしょうか。支援グッズですから、もちろん利用者の方がより生活しやすいように、活動しやすいように考えて作られているかと思います。
生活しやすいように作る支援グッズですから、個々に応じた工夫、特性に応じた工夫が必要になってきます。そのため、支援グッズを作成するためには、それぞれの利用者がどんなことに困っていて、何が得意で、どういった特性があるのかを知るところから始まります。
利用者の方の特性や特徴、障害の状況、日々の行動、好き嫌い、優位性。さまざまな面からアセスメントをおこない、その上である困り感に対してどんな支援が必要かを考えていきます。そのため、まずは利用者のかたを知る、充分にアセスメントをとっていくことがとても大切になってきます。
続いてもう一つ大切なことは、困っている状況の分析と把握です。たとえ利用者の方のアセスメントを充分取れていたとしても、それだけでは足りません。困っている状況がどんな状況なのか、環境側のアセスメントも必要なのです。
同じ利用者の方でも、ある場面ではできるのに、ある場面になるとできない、ということがあるかもしれません。それは、周りの環境が違う可能性があります。そのため、利用者の方が困っている状況を分析し、なぜその場面で困っているのかを捉えられるようにしましょう。
この環境から考える視点がないと、時に利用者の方だけの問題として処理されてしまうことがあります。「〇〇さんだからできないよ」「〇〇さんには難しい課題だから」なんて言葉が聞こえてきてしまいます。
しかし、利用者の方ばかりに視点を向けるのではなく、環境側に視点を向けることで、見える景色は大きく変わってくるかもしれません。
もしかしたら、環境を変えるだけで自発的にできるようになるかもしれないからです。
このように、支援グッズを作るときには、利用者自身のアセスメントと、環境のアセスメント、この両輪で考えてみてください。
そうすると、よりその方に合った支援グッズができあがると思いますよ。
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