算盤と論語
先週とある証券会社主催の未上場企業カンファレンスに参加して、「なんだ、こういうビジネスモデルがあるんだとか、こういった視点があるんだ」とわくわくさせられ、普段より百倍楽しく過ごせた。
ただ、一方、言い表せないほどの違和感を感じたのも事実であった。なぜなら、それこそ「左手で算盤、右手で論語」ではないが、「上場時恐らくPERがN.A.とかPSRが200倍付くだろう未上場企業と楽しくビジネスモデルや将来を議論する」一方、方やマーケットではグロース株が総崩れ、例えば、キーエンスが一週間で12%もベンチマークに負けたり、今やグロース株の総本山と言われているARKKから急に資金が流出したりしていたからだ。
我々の仕事の難しさはまさにそこにあり、相反することを求められ、一寸の傾きも許されない。それこそ、バフェットとソロスの合体がきっと理想像だろうなぁと思い、吐き気をしそうな時は何度も経験した。
渋沢先生が今ご存命であれば、何をこの私に仰って下さるんだろうと思い、早く先生に近付きたいと願う今頃。
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