游刃有余
中国語の諺で、だいぶ昔からなんとなく好きな言葉の一つでした。言葉の由来はここで省きますが、最近ますます強くこの言葉を共感(共鳴?)するようになりました。
言葉の解釈は人それぞれですが、私の理解としては「要所要所理解すれば、よほど大きな労力をせず、物事をすんなりと解決できる」ことだと思います。
言うは易く行うは難し;これをやるには、私が思うには二つの要素が必要だと思います:
a) 本質論を理解すること(経験、努力や頭脳が必要)
b) 常に自己批判できること(謙虚さや精神的な強さが必要)
上記の中、特に b) が重要だと思います。a) はある程度の経験や頭脳があれば、それなりにできることだと思います。が、経験豊富であれば、であるほど、また賢い人であれば、であるほど、a) の罠に嵌まりがちです。そもそも論で、本質論とはあくまでも相対的なもので、確率の高低があっても、絶対的なものがないと思います。「游刃有余」の諺に出た料理人の様に、彼も全ての牛の骨格の構造を知っている訳ではないので、その都度の柔軟さも備え合わせなければいけません。
人間は感情の動物なので、どうしても「武勇伝」が好まれ、伝わりがちですが、本来は彼の料理人の様に、本質論を理解し、泰然と物事を進めるべきだと今頃思います。
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