平和とは

2008年7月5日




錦糸町近くで用事を済ませた帰り、東京都慰霊堂に寄った。
この横網町公園は、震災の犠牲者が多数葬られた元陸軍被服廠があった場所。
そして米軍による東京への度重なる空襲による被害者たちを追悼する場所。

犠牲者名簿を納めてある花壇はヒマワリに彩られていた。
その前に仲の良さそうな若いカップル。
聞くともなく聞こえる会話は英語。
女性は日本人らしいが、男性はアメリカの若者のようだ。
(君の親の世代が焼夷弾を落として十万人を焼き殺したんだよ)
どこからかそんな声も聞こえて来そうだ。
しかし現実感はない。
風化はしないが、時は確実に流れているということか。
いまや日米は強力な軍事同盟で結ばれている。
そんな現実を知って、ここに瞑る人たちはさぞ驚いていることだろう。
63年前とは最近か、それとも「昔」になりつつあるのか。

カップルは楽しそうだ。
きっと、平和とはこのような形なのだろう。
君たち若い世代に幸多かれと願う。

そして絶対に忘れてはいけない石碑がある。
日本人だけへの慰霊などは腐臭に覆われたセクショナリズムでしかなく、真の平和の希求とは異質なものだ。
瞑ずべし。↓


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