【四川】黄龍・九塞溝ー Huanglong / Jiuzhaigou ー
人間天堂~この世の天国~
四川省の奥地に黄龍・九塞溝はある。
世界遺産登録数が第2位の中国でも随一の自然遺産といえる。
中国語では「人間天堂(この世の天国)」と称されるほどで、その様は風光明媚という語はここで使うためにあるかのようなものである。
黄龍~巨大な龍と世界有数のカルスト地形~
黄龍は、うろこ状に石灰化した段々池を、エメラルドグリーンの水が流れている。
黄龍という名称は、このカルスト地形に形成された山肌を広がる池々が、巨大な龍のウロコに見えるということろからつけられた。
中国人は、やはり龍が好きなのだ。
孫悟空のもととなったサル・金絲猴やジャイアントパンダなど、絶滅危惧種の住まう地としても重要な場所である。
九塞溝~少数民族が住む神聖な自然~
九塞溝もまた、カルスト地形からなる湖水地帯の世界遺産だが、現地人に意外に発見されたのは、1970年と最近のことである。
もともとは、チベット人や少数民族が住んでおり、今もなお彼らにとっては神聖な場所として、これらの環境は大切にされている。
九塞溝の名称は、チベット人の村が9つある村というところから名付けられている。
漢民族に発見されて、観光の対象となり、多くの人々が押し寄せるようになってしまったのは、誠に残念な話である。
見どころは、九塞溝の魂といわる「五花海」である。
標高は富士山並み
いずれも内陸の四川省、かつ奥地の山中にあるので、標高が極めて高い。
観光する箇所の標高は、2000-3400mになる。
飛行機で突然行くと、標高についていけず、高山病になる恐れがあるので注意が必要だ。
ちなみに、こういうところから東京のような標高0m地帯に来ると、逆に体調がすぐれなくなる症状がでることもある。
深海病というらしい。
ガイドさんから、パンパンになったお菓子の袋を見せられて、「あなたたちの心臓も今同じ状態になっていますよ」と脅された。
また、標高の高さは気温にも表れる。
夏でもとても寒い。
防寒対策が必須になる観光地といえる。
近くのチベット人民家を見学した。
五色の祈祷旗・タルチョーが印象的だった。