【北京】頤和園-Summer Palace-
2度の破壊と再建を経た、「穏やかでない」皇族庭園
北京に6つある世界遺産のうちのひとつで、中国屈指の名園。
清代の1750年に乾隆帝が母親の長寿を祝い造営した庭園(清漪園)が始まり。
1860年、アロー戦争最後の戦い・北京の戦いにより、英仏連合軍の攻撃を受け破壊される。
のちの1888年、三大悪女として名高い・西太后が再建、「頤養沖和(穏やかさを養う)」という言葉から現在の名称となった。
その費用は国家防衛に支障をきたす原因となるほどだったというので、全く穏やかな話ではない。
さらに、1900年には、義和団の乱をおさめた8ヵ国連合軍により2度目の破壊を受けるも、頤和園大好き西太后は金にもの言わせ再々建。
穏やかさのかけらもない。
英名は Summer Palace と呼ばれ、西太后は1年のうち3分の2をここで過ごした。
現在は、市民の憩いの場、観光の名所として、穏やかな時が流れている。
龍が大好き、中国人
中国人は龍が大好きだが、歴史上で皇帝の象徴としてされてきた。
大清帝国時代には、その国旗に龍の意匠が用いられているほどである。
皇帝の龍好みはそれだけにとどまらず、庭内の建造物にはもちろん、植物にまでも龍が関係している。
これは、「龍爪樹」といって、文字通り龍の爪(のように見える)木である。
おススメは、「蘇州街」
見どころは乾隆帝が愛する蘇州を模して作った「蘇州街」。
東洋のベニスと呼ばれる水都を北京に作った乾隆帝は、しばしば足を運んだらしい。
今も雑貨屋、薬屋、骨董品屋が立ち並び、乾隆帝の気分が味わえる。
大変楽しいところだが、柵がないので、水に落ちないように注意が必要だ。
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