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微小変化型ネフローゼ症候群①なにかがおかしい

手元にある3冊のノート。

2021年秋から、体調がおかしくなりまさかね、念のためと血液検査と尿検査をして判明した病からはじまり。そこから自分の体調の変化と不安と喜びをありのままに書き留めていた。

自分の記録なので、自分だけで留めるつもりでいた。この季節に弱いからこうリカバリーするとか書いてあるけれど、人が100%参考にできるかといえばそんなことはないからだ。

いつか、だれかの役に立つような記録を残したい思いはあった。病が分かった時、脳みそは働いたのでネットで体験談を相当数調べた。
とにかくサンプルが欲しかった。
自分はどのタイプのネフローゼかこの段階では分かっていなかったけど。

今、わたしは元気です。
どのくらい運動しても大丈夫…?とビビりつつはあるけれど、元気です。

ステロイドは5㎎飲んでます。
でもほとんど副作用は治まり、日常生活に支障はありません。

来年、ステロイド0にする減薬がスタートします。そこでどう転ぶかは誰にもわからないけどすこし時間がある今、
書き留めたノートの中身と、今だから言える話をおり混ぜて記録を残したいと思った。

隠すことは何もない。
すべて洗いざらし公開したくなった。
いちサンプルとして、見てもらえたら嬉しい。

と言っても、かなりセンシティブなことを書くので一部有料設定とさせていただく可能性ありです。その分、濃ゆいものが読めるとは思います。

ネフローゼ発覚時のこと
ステロイド回避大作戦、漢方との出会いのこと
2回の入院のこと、腎生検のこと
急性腎不全になったこと
ステロイド副作用のこと
仕事との両立のこと
同時にはじめた健康法のこと


などなど。書きたいことだらけ。


ネフローゼ発覚前の話

あれ、なにかがおかしい。

おかしい。

とにかく寝ているとき足がつる。脚をまっすぐにして寝れない。
たまに出勤しても疲れ方が前とは違う。こんなに疲れるっけ?
ふくらはぎがパンパンになる。

コロナ渦、リモートワークで体力が落ちているのかな。

買い物して、帰宅したら倒れこんでしまう。
30分くらい休まないと動くことができない。

とくにふくらはぎで印象に残っているのが、正座ができないことだ。
正座をするとふくらはぎがはじけてしまいそうで
恐る恐る正座をしていた。痛くはなかったと思う。

結果的には、水が溜まっていた(むくんでいた)わけだけれども。

体調の変化をはっきりと自覚したのは2021年の10月上旬。
今思うと、2021年7月の健康診断で生まれて初めて尿検査たんぱく「±」が出たことは何かのサインだったのかもしれない。

酷暑だったし、暑さで「±」になることはあるとの情報を見た。
そして「こうやって年齢を重ねていくのか」とあまり深く受け止めていなかったのが正直なところだったりもする。

それにしても正座ができないのはたぶん普通じゃないと思い
以前かかっていた内科に行ってみることにした。

「念のためね」

と血液検査と尿検査をした。結果は一週間後。

検査結果連絡来ないし大丈夫っしょからの転落

よくテレビドラマとかで見た気がする
「検査結果が出たので、はやめに受診してください」
と、結果が思わしくない場合は連絡があると思い込んでいた。

私の場合は、思い込んでしまっていたので
連絡がない=重病ではないとさらなる思い込みを重ねた。

いや、結果は気になるなと思い一応予約はとった。

予約のタイミングで検査結果を医師は確認していないと判明した。不安だけが募り当日。

「まぁたぶん大丈夫でしょ・・・(ここで先生が検査結果の封を開ける)
・・・あらら・・・ネフローゼだこりゃ」

これ2年前にあった現実です。

検査をしたら結果はかならず聞きに行きましょう!医者が確認していない場合があります!!

・・・わたしだけかもしれないけど。笑


どこをどう考えてもネフローゼ、でも確定ではないその①

「アルブミンが2、中性脂肪が上がっている、たんぱくも下がっている、尿検査たんぱく+4。どう考えてもネフローゼ症候群と思われます。急激だから微小変化型とは思うけど、確定診断はできません。紹介状書きます。A病院B病院C病院さぁどうする」

ネフローゼ症候群は知識ベースで知っていました。というか聞いて思い出しました。栄養関係の短大出身なので、病気×栄養の知識があったのです。腎臓かあ、と。

どちらかというと人生初「紹介状」に何とも言えない感情がありました。
これこそ「ほんとうに言われるんだ、ドラマだ」みたいなね。

A病院は一番家から近い。この段階で長期入院、通院も長くなると把握はしていたが、なんとなく「違うな」と。ちいさめの総合病院。

B病院は弟がてんかんで入院していたことがある。長年の対応からちょっと引っかかるところがあり「ここはない」と即座に判断。

C病院はすこし距離がある。
しかし、このあたりではかなり大きな病院。最新医療の情報も入りやすいかもしれない、と考えた。

「C病院でお願いします」

たぶん30秒も悩んでないと思う。
すぐに紹介状を書いてくれた。

公園で、泣いた

自宅に直帰はできなかった。
「まぁたぶん大丈夫っしょ」と自宅を出ているので、余計にだ。

こころを落ち着かせる時間が必要だった。
平日の正午すぎ、自宅から見える公園のベンチに座った。

泣けてきた。

よくある「どうしてわたしが」という感情は微塵もなくて
こうきたか、そうだよね、ごめんねって思っていた。

身内が全員なんかしらの病にかかっていて
メンタルは崩しがちだったけれど、健康診断でフルAなのはわたしだけだった。だから仕方ないよねと自分に言い聞かせて経済支援をしていた。

今となっては「メンタル崩しがち」も立派なサインで病だったのだけど
「うつ病」は診断されず「適応障害」「うつ状態」と言われていたから仕事が原因だと思っていたのだ。

こうガタがきたか、体よごめんねと。
こう思う段階で、無理を重ねてきたってことですよね。

なので、「無理もないよな」という思いがいちばんでした。

ひとしきり泣いた後、まず会社に連絡をしました。
ここは今でも感謝しているのですが、もちろん休職はしつつも仕事はリモートで続けることができました。ほんとうに運がよかった。

そして病院。さすが大病院。3週間後受診に決定。

翌日、ネフローゼのむくみ×号泣のむくみで顔がとんでもないことになっていたので写真を撮りました。今も残っています。

同年大晦日にも、この顔を目撃することになります。


待機期間中に倒れた話

血液中にたんぱく質が少ない状態が続いたので、ずっとフラフラしていました。
記録には
・尿の泡立ち
・尿の回数
・だるさレベル
・痛いところ
をかなり細かく記してあります。

私の場合ですが、いちばんあるある症状の「尿の泡立ち」はそこまでなかったのが正直なところです。多少ありますけど、たしかに3分くらい眺めても消えはしないですね、くらい。

そもそも泡立ち具合を3分眺めたこと今までなかったですから。
炭酸飲料みたいとか、洗剤みたいとか。それはなかったです。

回数は、たしかに少なくなりました。普段5~6回→2~3回くらい(秋)
これはのちに語る急性腎不全時の方がリアルな話ができるかな。
この段階では「ちょい減ったかもな」くらいでした。

とにかくだるかったのは「アルブミンが体内で足りてないから」流れ出てますからね、そりゃあ。

このころから塩分に気を付けたのが功を制したか、むくみは総合病院受診前にいったん落ち着きます。

そして事件は近所のモールで起きます。2021年11月6日。

エスカレーターで意識なくして救急車

食料品を買いたく外出していました。
エスカレーターを下る途中で視界がぼやけ、真っ暗になりました。
そして途中から転げ落ちました。

頭打っていたと思います。

遠くの方で「大丈夫ですか」「店員さん呼びますね」「救急車呼びますね」「若い子じゃないか」
そんな声だけは聞こえています。でも目を開けることも、体を動かすこともできず。「すみません」と声を発することもしばらくできませんでした。

いつの間にやら車いすに座らせてもらい(担架がなかったらしい)やっと話せるくらいに回復した時に警備員さんが近くにいました。

「ああ気づいたか、よかった、もうすぐ救急車来るから」

担架にあれよあれよと乗せられ、救急車に乗せられなんか色々つけられ。
30代くらいの女性、と救急隊員さんが言ってて「正解!」って思ったのは内緒の話です。

頭を打っているためCTを撮り、問題なし。

症状はまさしく「迷走神経反射」でした。
実ははじめてではなく、体調悪いと電車内で何回も倒れたことがあります。

CT撮ってくれた先生に「実はネフローゼ症候群みたいで、今大きい病院の検査待ちなんです」と伝えたところ

「それも影響してるでしょうね」と。

そうか、もう自分は立派な病人なんだと肩を落として帰宅しました。


自分の体ではないみたいだ


と、記録には残っています。
やはり足はむくんでくるし、だるいし、吐き気も追加されたし
なんか腎臓あたりも痛いし、腰も痛いし意味が分からなすぎるとプチパニックを起こしたような状態のため、救急外来に行くことにしました。

こんなに具合悪いんだから緊急入院になるに違いない。
自ら申告しなくては!そんなことを考えていた気がします。

緊急入院する状態ではない、もう少し自宅で頑張れと言われました。
体というより、心が参っていたと思います。


フラフラしながらなんとか家路についている時。ある人が連絡をくれました。
TwitterのDMで。ありがたかった。
今でもよく覚えています。雲の上の人から連絡がきた!すごい!ってな。笑

これからもどうぞよろしくお願いします。

基本溜め込みがちなのですが、
ため込むのは水分だけでいいよな、とちょっと自分で笑ったことをふと思い出しました。


今は、自分の伝えたいことを溜め込まずに伝える練習をしています。

ですよね。ネフってますよね。

3週間後に通院。あっさりと診断。
ネフローゼ症候群であることはまず間違いないと。

ネフローゼって、枝分かれするんですよね。
他の病が引き金でネフローゼ状態になっているパターンと
他の病がなくてネフローゼ状態のパターン。

わたしは後者ということが、A4用紙4枚にわたる血液検査の結果わかりました。

そして一次性の中でも枝分かれするらしい。
どのタイプかは腎生検(腎臓から直接細胞を取って調べること)をしないとわからないのでまずそれをしたいと。
それが終わったらたぶんステロイド治療するので続けて入院。1~2か月くらい、とのことでした。

ここの段階ではほっとしていました。
やっと治療ができると。


入院日までにはまた少し間があくのですが、
診てもらえたことの安心感がすごかった。

長くなることは調べてわかっていたし、
どのタイプか、どんな経過を辿るか様々だということも体験談を読みまくっていたので知っていた。

まず、スタートラインには立てた気がしたのをよく覚えています。

つづく

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