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ハンドメイド初心者さんのお悩みに答えてみた〜制作編〜

こんにちは、CAT+v編集部です!
今回は、11月より新しく始めるメンバーシップ【WALL KNOCK 沼る!!ハンドメイド制作教えます。】の具体的な内容をご想像していただけるように、ハンドメイド初心者の方からのお悩みについて回答してみました!
これからハンドメイドを始めてみたいけれど、何から始めたらいいか分からないという方はぜひ参考にしてみてください。



Q:デザイン通りに作れません。コツはありますか?
Q:デザインはどの程度まで描き込むべきですか?

A:まずはデザインを出来るだけ緻密に描き込んでみてください。

自分の頭の中にあるものを現実にアウトプットする最初の作業がデザインです。
もちろん自分の頭の中にイメージはあるわけですから、見切り発車・省略しても作り始めることは可能です。ですが、あくまでも頭の中にある色んなフィルターのかかった不確定なイメージな訳ですから、そこから直接作成を始めると不備が生じます。
失敗すれば時間の浪費、素材の無駄、モチベーションの低下など良いことはあまりないと思いますので、最初のアウトプットである【デザイン】の段階で様々な要因を想定して無駄かと思うことでもきっちり書き込みましょう。
例えば・・・
【実物大の三面図or四面図】
実際に作成する大きさと同じ大きさのデザイン図です。
三面図とは「正面・側面・上面」の三面をそれぞれの角度で描き込んだ図です。
デザイン性があればそこに「底面」を足した四面図にしましょう。
これを事前に描き込むことで、構造上の矛盾を避けることができます。

【着彩】
デザイン画には出来るだけ着彩をしましょう。
見切り発車で作り始めたが為に、実際パーツごとの色味がチグハグでダサい雰囲気になってしまします。
色鉛筆や水彩絵具などで簡単にでも雰囲気を事前に確認するべきです。
また、出来れば使用する素材やパーツはあらかじめリサーチしてからデザイン案に反映させた方が現実味があります。

【寸法】
三面図に書き込むのもありですが、実際の寸法をデザインに書き込みましょう。
これはデザイン的な構造の矛盾に事前に気がつく為と、次に同じ作品を作る際の再現性の為です。
単位まで書く必要はないですが、ジュエリーやアクセサリーでは基本的に
長さの単位は【mm】
直径は【φ〇〇】
リングサイズは【#〇〇】
と表記します。

【イメージボード】
これは直接的なデザイン画というより作品の雰囲気を可視化するものになります。
ブランディングにも関係しますが、「ターゲットとなる方の服装は?雰囲気は?年齢は?性別は?好きな色は?」そんな事を絵や文章、写真の切り抜きなどを使ってコラージュします。何かモチーフがある作品を作る際は、そのモチーフのサンプルを収集しても良いかも知れません。
このイメージボードは、デザインや制作を始めるとブレがちなイメージを可視化していつでも原点に立ち戻ることができる大切なものです。

実際の作品制作時に作成したイメージボード
ターゲットを設定してからイメージボードを作成すると、デザインの方向性にブレが少なくなります。

これ以外のも考えうる石橋は叩いて叩いて叩きまくってください。
モノ作りはセンスや感覚的なイメージがあるとは思いますが、実はこういった地道なプロセスを着実に積んで、自分のイメージをロジカルに表現する作業ですので、慣れてくるまでは手間に思えてもデザインに重きを置いて制作をしてください。

Q:WAX原型がうまく作れません。オススメの練習方法はありますか?

A:オススメの練習方法を2つ紹介します。

かっこいい彫刻のシルバーアクセサリーは憧れますよね!
スカルやクロス、ユリなどかっこいいモチーフをいざWAXで彫刻してみると・・・・。
うまくできないですよね・・・。
立体物を彫刻・造形する経験は多くの方が初体験になると思いますので、手っ取り早く技術が確実に向上するオススメの練習方法を紹介します。

①【デッサン】
・・・・・え?立体彫刻ですよ?
って思う方は多いと思います。
実はこのデッサン、造形技術にかなり影響します。
まず、デッサンはモデルになるモノの陰影、色彩、形を鉛筆一本で表現する方法です。
ここで重要なのは【陰影と形】です。
WAXが苦手な方の多くは、思った通りに形が決まらない!という悩みを抱えています。
デッサンではこのモデルの輪郭の正確さ、立体物の凹凸や奥行きの表現が重要になってきます。
デッサンを練習することで、この【形の取り方】【立体物の凹凸の加減】を意識する目が鍛えられます。
自分は先生に『描けないモノは彫れない。』と言われたことがあるくらいデッサンは重要で有用な練習方法になります。

②【模刻】
物事の習得には真似をするのが近道だ。と言いますが、絵画に「模写」というものがあるように、立体造形にも「模刻」というものがあります。
模刻するモデルは大き過ぎず小さ過ぎずなものが良いと思います。
例えば、カプセルトイなどで手に入れられる動物やキャラクターのフィギュアが良いと思います。
注意することは、オリジナルの要素は一切入れず、原寸大で模刻しましょう。
正解となる立体物を模刻することで、イメージと実際に模刻したものにどれくらい差があるかを認識することができ、その差を無くすことでWAX造形技術が格段に上がります。

Q:板材を切る時、糸鋸がすぐに折れてしまいます。良い方法はありますか?

A:多くの原因は板の厚みと姿勢です!

板材にガイドを引いて、糸鋸で真っ直ぐに切る・・・。
本当にそれ、真っ直ぐですか?
目線と糸鋸とガイドが一直線になっていても、糸鋸が板面に対して直角になっていますか?
板には厚みがありますし、糸鋸にも厚みがあります。
板の上面と下面に対してそれぞれ直角に糸鋸が上下しないと簡単に折れてしまいます。
作業台と椅子、自分の癖など色んな要因があると思いますが、出来れば糸鋸は、下にストロークする十分なスペースを確保して、真下に握った腕を真っ直ぐに振り下ろせるようにしましょう。
また、例えば右利きだと、目線、糸鋸、ガイドを一直線にすると、腕は肩から見て真っ直ぐでは無い。という事を意識していればポキポキ折れることは少なくなります。

あとは、糸鋸で切ることで板材がブレてしまうと、糸鋸に変な方向でチカラが加わり折れてしまいますので、板材は確実に固定し、振動を少なくするようにしましょう。

Q:レジンに気泡がよく入ります。キレイにする方法はありますか?

A:トントンしましょう!

本来、粘度のある液体の気泡を抜く為には、【脱泡機】という機械を使います。
これは、真空状態で細かい振動を与えることで液中の気泡を抜く機械装置です。
とは言え、流石にご家庭で代用できるものはないので・・・、単純に気泡が抜けるまでトントンするのが現実的だと思います。
モールドや、レジンが接する面になるべくゴミや細かい隙間が無いように制作することを気をつけ、レジンを流し込む際、勢いよく流して空気とレジンが撹拌されないようにそーっと流し込みましょう。
また、上面に浮いてきた気泡は楊枝や針で一つずつ潰すのも手ですが、ライターやチャッカマンの火の根元の方で少し炙ってあげると綺麗に気泡がなくなりますので試してみてください。

Q:真っ直ぐ切れません。改善方法はありますか?

A:ハサミにせよ、糸鋸にせよ、カッターにせよ原因は大体3パターンです。

①姿勢・・・切りたい線と刃物、目線が真っ直ぐになっていても、人間は手が体の外側についているので、体の中心から利き手側にズレて構える必要があります。ですが、手前にせよ奥にせよ、切り進めると徐々に腕の位置がズレ、結果曲がってしまいます。
切りやすさは人それぞれなので一概には言えませんが、切り進む先で姿勢に無理が生じないように構えましょう。
②刃物の使い方・・・例えばハサミ。ハサミはチョキチョキと細かく刻むより、根元から刃先までを大きく使って切り進めた方が綺麗に裁断できます。
カッターで言えば、長い直線は刃を寝かせて、細かいカーブは刃を立てて切り進めることでスムーズに切れます。
このように、刃物にはそれぞれの上手く切り進められる使い方がありますので、それを意識すると上手く裁断できます。
③道具が悪い・・・厚めの紙をカッターで裁断する時、グシャってなった経験はありませんか?これは単純に刃を折って新しい刃に変えれば一発で改善します。
ハサミでも切れなくなってしまうと2枚の刃の間に挟まり汚くなりますよね?
刃の切れ味に問題があると、余分に力が入ってしまって、失敗の原因になりえます。
メンテナンスやチェックは怠らないようにしましょう。

Q:金属パーツの接着がうまくいきません。方法はありますか?

A:接着面を広くするのがコツです!

とはいえ、まずはその接着剤が素材に適したものなのか確認しましょう。
オススメは、硬化に多少時間がかかっても硬化後に粘度のある接着剤を選びましょう。
硬化後に粘度があるタイプの接着剤は瞬発的な力に強くなりますのでアクセサリーにはオススメです。
そして接着面を広くしましょう。
これは、ひろーく接着剤を付ける面を取る。という意味ではなく、接着面の表面をヤスリなどで粗し、接着剤のつく【表面積】がなるべく広くなるように加工しましょう。
接着剤を効果的に使うコツについては、以下の記事でもご紹介しています。

Q:ロウ付けが苦手です。コツはありますか?

A:ロジカルに考えましょう!

貴金属同士の接合に使う【ロウ付け】ですが、なぜ低融点のロウが流れて綺麗に接合できるかを考えて作業してみましょう。
まずは・・・
【擦り合わせ】接合したい金属同士の擦り合わせはできていますか?
ロウは隙間を埋めるものではありませんので、きちんと面を出して、擦り合わせをしましょう。理想は光にかざした時、隙間から光が見えない程度です。
【酸化】ロウは酸化した金属には流れません。
フラックスはきちんと気化せず、接合したい金属に付着してますか?また火を当て過ぎるとロウ自体も酸化して流れないことがありますので注意が必要です。
【温度】
ロウは温度の高い方向に流れる性質があります。
2つのパーツ同士を接合する際、片方だけ熱していると、ロウが溶けても温度の高いパーツに吸われて結果くっ付いてない!みたいな現象が起こります。特に、大きさの違うパーツ同士を接合する時には温度に偏りが生じやすいので、全体を満遍なく熱するところから、流したい箇所に重点的に火を当てる加減を間違わないように調節しましょう。

Q:シルバーを磨いているとすぐに変色してしまいます。原因はなんですか?

A:銀の変色原因は【硫化】です。

銀は硫黄を結合して硫化銀になることで黒く変色します。
硫黄は微量ですが空気中にもありますので、放置しておくと燻んでしまいますが、
もしかすると、あなたが【錆び手】という体質なのかもしれません。
錆び手は汗に含まれている成分が銀を変色し易く、触れば触るほどドンドン変色してしまう体質のことです。
残念ながら治すことはできませんが、仕上げで磨く時、ドライバー用の手袋や指サックをしたり、セーム革で直接触れないようにするなど、注意すれば大丈夫です。
以下の記事では、シルバーの特性などについて詳しく解説しています。

Q:銅や真鍮は変色を止めることはできますか?

A:残念ながらできません・・・。

銅や真鍮など仕上げ方法でかなり綺麗な色味になって、それを変色させないようにどうにかしたいですよね。
ですが、銅や真鍮は酸素と結合する【酸化】によって変色します。
ご存知の通り空気中に含まれているものですし、空気に触れさせずに着用するのが無理なように、変色も止めることができません。
強いて言えば、クリアラッカーなどで厚めに塗装すれば一旦の変色は防げますが、使用していれば塗装は剥がれて変色してしまいます。
変色して劣化すると考えるか、変色して経年変化を楽しめると考えるかは、ブランディングやコンセプト次第ですので、そういう特徴を持つ素材と割り切って上手く活かすのも手だと思います。

Q:完成前に確認しないといけないことはありますか?

A:使用する人の目線になることです。

アクセサリーにせよ、バックやキーホルダーだとしても、肌に触れたり、服に触れたりします。
自分の作品が原因で怪我をしたり、破損をしたりは以ての外です。
バリは出ていませんか?ヤスリを使うとヘリが薄く飛び出て不意に肌を傷つけてしまいます。
塗料は完全に乾いていますか?洋服に付着したら大変です。
ブローチピンは磨かれていますか?洋服に引っかかってほつれの原因になります。
研磨剤は落とせていますか?細かい隙間に残っていると、着用した時に手や服を汚してしまいます。
などなど、できればチャック項目を自分で作って、常に同じクオリティで作品の品質を担保できるように努めましょう。
以下の記事でジュエリー作品が完成したときのチェックポイントについて詳しく解説しています。


まとめ

11月より開始予定のメンバーシップ【WALL KNOCK 沼る!!ハンドメイド制作教えます。】の実際の流れを皆様にご想像していただけるように、よくある質問に答えさせていただきました。
ジュエリー制作を学び、モノづくりに10年以上携わってきた私があなたのお悩みを、なんでも無制限でお伺いするためのメンバーシップの運用を始めます。
メンバーシップ(WALL KNOCK 沼る!!ハンドメイド制作教えます。)にご登録していただくと、上記の質問以外にも、以下の内容を無制限でご相談できます。
【ブランド構築】
○ブランド名考案
 →ロゴ作成
○コンセプト設定
 →メインモチーフ・テイスト
○ターゲット設定
 →ペルソナ
【アドバイス可能マテリアル】
○貴金属
 →金、銀、プラチナ
○非貴金属
 →銅、真鍮、鉄、ステンレス、アルミ、錫
○非金属
 →レジン、プラスチック、ガラス、アクリル、木材、石材、レザー、紙、布
【作品添削】※プランによる
○コンセプト添削
○デザイン添削
○作品添削
○物撮り添削
○タイトル、キャプション添削
※SNS運用、マーケティング戦略のご相談はできかねます。
プランなどの具体的なご紹介は、以下の記事にて行っております。

11月1日よりメンバーを募集いたしますので、ぜひ当アカウントをフォローしてお待ちください!
ここまでご覧いただき、ありがとうございました!
また別の記事でお会いできますと幸いです。


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