選択圧に付随して
これまでに私が書いたものに関してコミックや映画や特定の誰かなどを基にしたこと以外の全てを好悪是非善悪は別として大体のところ理解できる、という方以外はこの下を読まないでください。
間違って理解されると危険なので。
さて。
このところ 「ウイルスの変異」 という語を良く見かけるようになりました。 何かとても嫌な珍しい怖いかつ特殊なことのように思っている方が殆どだと思います。
どーもそれが気持ち悪いので、過日 〈 私ですら把握していること 〉 を書いたときに選択圧に関して書かなかったことを含めて少し。 あくまでも私が理解している範囲ですが、外してはいないはず。
まず、変異についての基本。 ヒトの DNA だって時にコピーの際に間違いが起こります 2 本持っていて修復機構まで備えていても、です。 それと比べて RNA ウイルスの RNA は桁違いに間違いが起こることが分かっています。
インフルエンザでの数字を見つけましたので紹介すると、ウイルスが細胞に入ってから増殖し細胞から出てくるまでの時間が概ね 10 hr 、その際の数は 10 の 3 乗乃至 4 乗、とのこと。
つまりは 1 日後には 10 の 7 乗(一千万倍)くらいに増えているということ。 ウイルスというのはそういうオーダー(この場合は桁)で増殖するものだということ。
どのくらいの割合でどれくらいのコピー間違いが起こるか、に関する資料は私には見つけられませんでしたが、ポコポコ起こっていると思って間違いはないはず。
意図を持って間違えているわけではありませんから大概は生存できない間違いだと言われています。 が、それでも増殖の桁を考えれば生き残るものはそれなりに居ても不思議ではありません。
これが 「変異」 と呼ばれているわけですけど変異そのものは日常的に起こっている決して特殊でも怖いわけでもないことはお忘れなく。 単なる進化であり淘汰に過ぎません。
選択圧とは、時には物理的条件であったり抗体であったりその他の免疫機構であったりする、生存に対する圧力を言います。
ワクチンを打って抗体が出来ました。 ウイルスにとっては生き延びるのが難しい環境になりました。 これを 「選択圧がかかった」 と表現します。 というふうに使います。
では、決して架空ではないお話を。
ある選択圧をすり抜けたコピーは当然増殖します。 接種証明を印籠にしたその方は 「へーくしょい」 という合図とともに外にとても貴重な抗ワクチンな変異ウイルスを散布してくれるわけです。
選択圧が無かったならどうだったでしょう ?
重症になって隔離されて数多の願いも届かず変異ウイルスとともに荼毘に付されました。
さあ、人類にとって嬉しいのはどっち ?
これが選択圧のジレンマです。
とても端折って書きましたから細かいところで正しい表現ではない部分があるであろうことを付け加えておきます。
具体例を挙げてもう少しこの先のお話をすることも不可能ではありませんが、やはりそれにどれだけの意味があるのか否かに懐疑だことが解消されれば、ですか。
最も重要なことは、これを読んで 「何が適切なのか」 の答えを自分で出すことであり恐怖に落ちることではありません。 が故にそれができない方には読んでほしくないと最初に示した次第。
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参考文献
高田さんの何か
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