【部下を推す話】⑦ 羊と歌とプロポーズと。《中編》
羊を堪能したわたしには、実はもう2つほど目的があった。
「AとBとカラオケに行きたい。」
実は1回目の飲み会の際、わたしとBで「カラオケ行こうよぅ!」とAを誘ったのだが、「自分にとってはSNS教えることと同義」と断られていたのだ。
左様なことを言われたら無理強いは出来ぬ。
わたしもこのnoteの存在は部下や同僚たちには明かせない。…というか明かしたら最後、恐らくわたしは上司としての何かを失う気がする。
SNS教えるのは難易度高い。わかる。わかり過ぎる。
しかしAは良い声をしている。聞けば一人だったらカラオケにも行くらしい。聞きた過ぎる。
そしてわたしは考えた。
前回の飲み会時に話したわたしの趣味を利用した。
わたしはボードゲームも好きなのだが、前回の飲み会で話題に上げたカードゲームがあった。その名も、『たった今考えたプロポーズの言葉を君に捧ぐよ。』。
SNSでご覧になった方も多いかと思う。
ランダムに引いたカードと手持ちの固定カードでプロポーズの言葉を作るカードゲームだ。作ったプロポーズの言葉は音読し、自分の所持する指輪と共にそのゲームの親に捧げる。親は気に入ったプロポーズを行ったプレイヤーの指輪を受け取る。先に所持する指輪を全部捧げ切ったプレイヤーが勝ちだ。
話題になり始めた頃、製作者様がご自分で手作りされた指輪入の第2弾パッケージを運良く入手することが出来た。そしてその面白さの虜になった。
カードの引きもさることながら、何よりもプレイヤーの性格が出るのが良い。
大好き過ぎて、その後に発売された製品版も購入した。ミニ以外の各種拡張パックも揃えた。なんなら本当は、カードも製作者様手作りの“幻の第1弾版”も欲しい。
とても面白いし盛り上がる。一緒にプレイすることができれば、推しから合法的にプロポーズしていただける。最高オブ最高。
わたしは、仲良くなった人は必ず一度は誘うことにしている。
そう。2個目の目的はこのボドゲ。
「可愛い部下たちとプロポーズ大会したい。」
AとBがどんな立ち回りをするのかが純粋に気になる。
真面目なAがどんな顔をしてこのゲームに参加するのか、ウィットに富んだBがどんな文章を作るのか。…見た過ぎる。
流石にジンギスカンのお店でカードゲームは広げられないし、このご時世では喫茶店でキャッキャと盛り上がるのは難しい。
遅い時間も開いている、そして声を出せる場所ーカラオケしかないのである。
尚、AにもBにもカードゲームについては事前に告知していた。2人とも付き合ってくれると言う。なんて優しい子たちだろうか。
問題はプレイ場所である。Aが嫌がるかも知れない。
推しに嫌われたくはないので、無理強いはしないと決めていた。推しに嫌われたら流石のわたしも生きていける自信がない。
ドキドキしながらAとBと会話をする。
わたしの心配を他所に、話はトントン拍子に進んだ。Bのお陰である。本当に最高。
Aも案外とすんなり一緒に来てくれた。
カラオケ店に入る段階で既にわたしのテンションはほぼMAXだった。
この時のわたしは、この後あまりの尊さに悶絶することになることをまだ知らないー。
(後編へつづく)
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