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その日は突然やって来た
5匹の保護猫の中で
最後に我が家にやってきたのは
ペルシャ猫の男の子だった
夜の街で
自転車に乗っていた私の前に
フラフラしながら現れた
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ガリガリで背骨はゴツゴツしていた
知人の家が近くだったので
キャリーを借りて保護
翌日には病院へ
栄養失調、爪は巻いて肉球に刺さっていた
我が家には4匹の女の子の猫たちがいるので
里親を探すことにしたけれど
気難しい子だった
歯も数本抜けていて
腰が少し悪いように感じた
結局
我が家で5匹目の保護猫となり
家族に迎えた
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その日は突然やって来る
前日までは元気だったのに
翌朝 後ろ足が全く動かなくなった
痛みは感じていないようだった
すぐに病院に
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診断は
心臓の血栓が足の血管に飛んだか
神経の麻痺か
どちらかということだった
検査をしたところ
どちらも可能性があるということで
血栓を溶かす投薬と
鎮痛剤にレーザー照射の通院が始まった
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1週間が過ぎて
後ろ足を引き摺りながら前足だけで歩くようになった
いくらか後ろ足は温かくなっているように感じる
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このまま治らないかもしれないけれど
チマキはすこぶる前向きに見える
悲壮感はなく
食欲もあって
健やかに眠る
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お尻は毎日洗って
日向ぼっこをしているときは
外しておく
いつも私の目の中には
チマキがいるようになった
今のチマキを見ていると
私が励まされているように感じる
猫という生き物が
私には愛おしくてたまらない
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