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Engineering Manager Meetup #13 参加してきました

久しぶりの記事が前回の記事と同じイベントの参加記録になってしまいました。
あまり深いこと書けませんが、ダラダラと感想など書いておこうと思います。

イベントについて

参加したイベントはこちら。

前回参加したのは#11だったので、1つ飛ばしでの参加。オフラインでの参加は2回目(オンラインを含めると3回目)でした。

場所・雰囲気

場所がお台場だったので、普段あまり出社しないフルリモート族の自分には少々遠いなぁなどと思いつつ、1年に1回参加できるかどうか程度のチャンスなので今回は何としても参加したい!という気持ちを大事にしてたどり着きました。
たどり着いた今回の会場は、スパイスファクトリー株式会社さんのオフィス。
サイトTopにアクセスした時に見える素敵なスクラムのアートが印象的なコミュニティスペースに参加者が集合していました。
参加者は30人近くいましたが、そのほとんどがEM(中にはVPoEやCTOもいる)という、改めて考えるとすごいイベント。
今回は初参加の人が半分近くいるということでちょっと緊張した雰囲気も伝わってきますが、そこはさすがEMの集まり。ちょっと気になることがあれば積極的に発話する、ペンや付箋の配布での周囲への気配りなど、仕事ができる人の条件を漏れなく兼ね備えている匂いがひしひしと伝わってきます。

OSTとは?

イベントページに説明が書かれていますが、OSTとは「オープン・スペース・テクノロジー」の略であり、参加者が議題を提案してディスカッションをすることで、参加者の主体的な発案、対話を促す会議方法です。
実際の進め方の例としては、各自が喋りたいテーマを付箋に書いて壁に貼っていき、集まったテーマから各自「このテーマいいね!」と思うものに投票します。
投票の結果、人気の高いものなど複数テーマをピックアップして、議論したい人とトピックオーナー(進行・発表役)を決めて、それぞれのテーマごとにグループに分かれて自由に発表、議論、雑談などを行うイベント形式です。
1グループあたり5,6人の少人数に分かれてのディスカッションになるため、必然的に主体的な参加が求められます。
時間はだいたい30分くらいで議論するのですが、大体足りないw
議論が白熱すると、最後ラップアップしてまとめるのが大変です。

OST参加トピック1:チーム文化の醸成

自分が1回目のOSTで参加したのは、「チーム文化の醸成」について。
EMとして良いチーム文化を形成していくことには皆関心があるテーマだと思います。私も周りのメンバーが明るく楽しく、前向きに仕事をしていく文化を形成するためにできることはなんだろうか、他社の皆さんはどのような工夫をしているのだろうかと興味が湧いたので、このテーマに参加することにしました。

広いテーマは進め方が難しい

しかし、このテーマの議論の進め方を相談してみて、みんなちょっと困りました。
「みんながどんなことをやっているか、付箋に書いて出していきましょうか」と意見が出ましたが、そもそも「チーム文化」という言葉から浮かべるイメージがおそらくみんなバラバラなので、このまま各参加者が色々言い出しても、出てくる施策の方向性もバラバラなので誰得になってしまいってその後の議論の進め方が難しい可能性があると思いました。

課題設定による絞り込み

そこで、まず「それぞれどんな課題が思いつくか」をまず1つ2つ出していき、その中でみんなが興味ある課題について経験や案を出していくことにしました。
書き出していった中から、「トップダウンとボトムアップのバランス」という絞り込みテーマについて話そうということになりました。チームで業務・改善を進めるにあたって、マネージャーからのトップダウンとメンバーからのボトムアップ、どちらをどのくらいのさじ加減で使っていくか、というような話です。

リアルな現場の悩み

みんな現場での(苦い?)経験があるのか、以下のような意見が交わされました。

  • チームを立ち上げて初めの方はトップダウンが良い

  • 正直ボトムから積極的に出てきてほしいが、出てこない…

    • (うぅ…頭痛くなってきた)

  • ボトムアップの(自発的な)取り組みを引き出すのはマネージャーの役目

    • (ですよね…!それが難しくてみんな悩むわけですが)

うん、これは課題の解決策というか、課題に対する理想と現実ですねw

「チーム文化の醸成」、特に「トップダウンとボトムアップのバランスについて」の議論

議論まとめ

そんな感じでまとめてみて、出た意見の結論としては以下のような、言われてみれば「そうだよね」と思うような内容ですが、

  • メンバーの習熟度による(習熟度が低いうちはトップダウンが良い)

  • 課題の抽象度による(抽象度が高い課題はトップダウンが良い)

抽象度の高い課題、というのは個人的に重要なポイントだと思いました。
マネジメントのレイヤーが上になるほど抽象的な課題を扱う(一番抽象度が高い課題を扱うのは経営者)というのがよく知られているのではないかと思います。私は初めてマネージャーになった時に上司がそう言っていたのを覚えています。
同様に、チームのメンバーとマネージャーには様々な理由から見えている景色が異なるので、メンバーに見えるよりも抽象的な課題を具体的な課題にブレイクダウンしてメンバーに渡して対応してもらうことが役割として求められると思いますので、課題の抽象度によってトップダウンで対応するのか、ボトムアップを待つのかの指針をしっかり持っておくに越したことはありません。

反省点

何とか議論のまとめができた風ですが、議論が進むにつれて「元々のOSTテーマって何だっけ?」となってしまいました。果たしてここまでの議論で「チーム文化の醸成」(特に醸成)に対する打ち手を得られたかというと…?というのが反省点でした。

他のグループでのお話

他のグループでも興味を惹かれるトピックが色々ありました。

  • 採用前の技術力の見極め方

    • 採用やってる人はみんな気になる…

    • 母集団形成が重要(”マル母”大事 というコメントにみんな引き寄せられてました)

  • 採用広報でうまくいったこと、いかなかったこと

    • テックブログやイベント登壇だけではうまくいかない、というのが刺さりました。やっぱそうなの?

      • 個人的には両方とも認知やカジュアル面談前に応募者が得られる情報としては役に立っているという認識ですが。。

    • 外部メディアへの寄稿は結構効果あるということで、ちょっと気になりました

  • EMって何するの?

    • 定期ネタみたいな雰囲気を感じました笑

    • 開発生産性に関する付箋がちらほら見えるのは昨今のトレンドと言っても良いかもです

「採用前の技術力の見極め方」マル母大事がみんな気になるw
「採用広報でうまくいったこと、いかなかったこと」ブログは時々採用での良いきっかけになっていると思いますが、効果を実感するには時間がかかりますよね
「EMって何するの?」永遠のテーマですね笑

OST参加トピック2:XXX(オフレコ)

休憩を挟んで2回目のOSTは、完全オフレコ。話した内容や写真のアップはNGです。
意図としては社内の生々しい内容が絡むトピックや、1回目のトピックの深掘りとして気になったところについてもっと具体的な内容を話すのはどうですか!ということですね。
なので、具体的な内容をここに記載するわけにはいきませんが、自分が参加したトピックだけ書いておきます。
1回目の時に私がテーマ候補に書いて貼っておいた「開発組織に定量的(計測可能)な目標を設定していますか?」という付箋が、なんと2回目のトピックとして一番人気を得たので、トピックオーナーをやらせていただきディスカッションしました。
どんなことを話せばオフレコのディスカッションになるかな、と考え、社内事情やツールについて思うところとか、その辺りを話したり他の方に聞いたりしましたが、「こんなのでよかったかな?」という気持ちが残りました。オフレコというルールに相応しいトピックやディスカッションを難しく考えすぎたのかもしれませんが。

懇親会での会話

イベントのメインコンテンツであるOSTを終えた後は、任意参加の懇親会。任意とはいえ、OST以上に貴重な各社EMのお話が聞けるチャンスがあるという意味で時間の許す限り参加したい、ある意味メインコンテンツ。
前にもどこかでお会いしましたよね、とゆるい再会を楽しめるのもこういうイベントの良いところ。
個人的に短時間であちこちに移りながら会話に行けるほどのフットワークの軽さがないので、多くの方とお話しできたわけではないですが、今回印象に残ったお話を1つだけ。

EMは組織のプロ

EMに求められる役割は会社によって全く異なります。ピープルマネジメントだけはどの会社でも共通して求められる責務であることがほとんどの印象ですが、それ以外の役割で言うと、プロジェクトマネジメントをしてくれということもあるし、開発リーダーとしてチームリードして

くれと言われたり、アーキテクチャ設計を期待されたり… 本当に多岐にわたるし、それぞれが全然違うスキルを必要とするので、 もし転職してどこかの会社にEMとして採用される場合、自分の得意な領域と、企業の求める役割のイメージを丁寧に擦り合わせておかないと大きなミスマッチになってしまいます。
まだエンジニアが20−30人ほどで「これから組織を作っていくぞ」という段階の比較的小さな会社で活躍されている方とお話したのですが、「いろんな役割を求められて大変なフェーズですね」と問いかけたところ、「テックリードは技術のプロ、PdMはプロダクトのプロなのでそれぞれ任せておけば良い(自分が詳しくなくても何とかなる)。EMは組織のプロなので、組織作りだけは自分が一番詳しくなければならない」というようなことをおっしゃっていました。
EMは何する人?というOSTテーマにもあったような話の一意見かもしれませんが、こうやって自分なりのEMの定義・役割を明確にしておく重要性を改めて感じました。

各所へのコミュニケーション

懇親会や帰り道で一緒になった方々との会話で再認識したことがもう一つ。
イベントのフィードバックでも書きましたが、皆さんやはり(マネージャーの基本能力でもある)コミュニケーション能力がめちゃくちゃ高い!
その上で、社内で縦横各所とのコミュニケーションや調整ごとで苦労なさっているようですが、総じて上司や関連する部署・チームの方々とはかなり意識してコミュニケーションしていることがよく分かりました。
(例:各所マネージャーやCTOと隔週で1on1していたり、受けること・断ることを強く主張していたり…)
この辺りは自分もちゃんと意識ができているか、十分な行動が取れているか、再確認する必要があるなと感じさせられました。

感想

コロナ禍で一度オンライン開催の時に参加したのを合わせると3回目になるので、少し慣れてきたかもしれません。オンラインの時は初めてだというのもあったけど、議論するのに少し気合が必要だった気がするので、議論+初めて会う人たち という組み合わせはやはりオフラインの方が圧倒的に会話しやすい。
そしてやっぱり懇親会に出られるのが最大のメリット。OSTテーマのことをきっかけに深掘りすることもできるし、「あ、あの人の会社名前は知ってるけど現場はどんな感じなんだろう?どういうことを考えて業務しているのかな?」という他社の状況とEMが実践していることをカジュアルに聞くことができるのがめちゃくちゃ貴重です。EM仲間のやっていることを聞いて、改めて自分の普段の業務の意味や正しさなどを客観視して確認する作業の場。そんなところになっている気がします。

また次のイベントも日程が合えば参加したいと思います!

参加者それぞれが書いたイベントのフィードバック

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