誰一人として置いてきぼりにしない言葉選び
最近、政治家や著名人の発言で炎上するケースが後をたたないですね。私もちょくちょく見ていたYouTubeのクリエーターさんも、言動に対して人批判が集まり活動休止しなければいけないところまで追い込まれていました。
受け取り方は人それぞれなんだから、そんな全部気にしてられないという声も聞きます。
ただ、できることならば、多くの方に届く言葉を選びたいもの。
そこで今日は言葉選びについて学びました。
海外では、インクルーシブランゲージなどと言われ、だいぶ前から取り組みが行われてきました。例えば、Salesforce社では、ITの世界では当たり前の様に使われてきた用語でも、一部の方を傷つける言葉はなくす活動をしており、ブラックリストやホワイトリストなどという言葉は、それぞれ、deny list. allow list. などに置き換えられて行っています。アップルやGoogleも既にその考え方を組織に浸透させている様です。
一方で、日本では、あまりその運用事例をネット上では見つけ切れませんでした。
楽天People&culture Laboが初めて紹介しておられたのではないでしょうか。
いずれも特別な意図なしに使った言葉が、相手を傷つけたり排除してしまったりするというような事をもっと意識しようと言うものです。
まとまっているものがないので、あれこれネットを見ながらまとめてみました。
認識が違う!その変換は、かえって誤解を招く、こんな例もあるなどアドバイス頂けると嬉しいです。
ジェンダー
サラリーマン → ビジネスパーソン
セールスマン → セールスパーソン
マンパワー → ワークフォース
スチュワーデス → フライトアテンダント
世代 年齢
あの子 → 後輩、新入社員 (具体的に名前で)
父母、両親 → 保護者
学歴
学生時代 → 働き始める前/卒業するまで ※学生とは高等教育を受けた人を言うので、中学校高校を卒業して働いている方を除外してしまっている。
障がい
障がい者 → 障がいを持つ方
ろうあ → 耳の不自由な方 ※ろうあは、差別用語ではないものの、障害の程度によりご本人の自己認識も異なる様です。とくにろうあの「あ」は、喋ることができないと言う意味を含んでいるそうです。また聴覚ではなく手話でコミュニケーションを取る方達が自己のアイデンティティとして、ろう者と称しているようです。
目の見えない人、盲人、めくら → 目の不自由な方 ※めくらは差別用語としても認識されています。確認せずに押すハンコをメクラ判などというのは適切ではありません。また、見え方の程度も人により異なりますので、見えない人と括るのは乱暴だと言えます。
組織
子会社の人 → グループ会社の人、具体的社名の人 ※本社の人からすると自然かもしれないが、子会社の人からすると上から言われている様で気分が悪かったりすると思います。
国籍、人種
ブラックリスト → アロウリスト ※前述の通り、黒人を連想させてしまう
いずれも誰かを傷つけるつもりで使った言葉ではないけれど、使った時点で誰かを除外してしまっている事になってしまうものばかり。
言葉をチョイスするときに、知っていれば防げます。しかしながら、相手の立場に立って考えることは大切であることは誰もが承知しているものの、想定する相手が想像の範囲を超えている場合は当然認識できませんし、考えることもできません。ですから、いろんな立場の方がチームにいて、会話の中で確認が進めていける多様な環境があることが何より大切になるとわかりました。