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夜の図書館

読んだ本メモ✍️←始まるの突然すぎ。
(なんだかまとまりのない散らかった文章になってしまったが、自分への記録として残しておこうと思う。)

『猫と生きる。- La vie avec un chat』
猫沢エミ

人とちょっとしたことですれ違ってしまい、とにかく話を聞きたいと思っていた。
図書館で待つと伝え、私としては珍しく強い気持ちで、とにかく相手が来るまで待とうと腹を決めていた。
半ばヤケになっていたのは否めないけど、怒りとかネガティブな感情は小さくて、心はとても落ち着いていたのが自分でも不思議だった。

図書館に着き、ひと通り館内を見て周り、この本を見つけた。「あ、これだ!」思った。
前から読みたかった本だったこともあるけど、その時の期待と不安が入り交じった複雑な気持ちに寄り添ってくれそうな気がした。すぐ手に取り、ソファで読むことにした。
猫との出会いから別れまでが丁寧に描かれていて、自分と猫との暮らしと重なるところも多く、時折ウルウルしながら読みふけった。
3分の1ほど読み進めたところで、ついに閉館の時間がきてしまった。しかし最後まで読み切りたくてこの本を含め数冊借りて帰ることにした。

結局、その日は私が望んだ結果にはならなかった。
大きな感情の波に鼻の奥がツンとなりかけたけど、その波にのまれることなく家に帰ることができた。それは図書館の職員さんが優しかったことや、こんな思い切ったことをするエネルギーが私の中にあったことを発見できたのがどこか嬉しかったからだと思う。

その日は歩き疲れすぐに寝てしまい、翌日、続きを読んだ。

とにかく本の後半は涙なくして読めなかった。
数年前まで一緒に暮らした猫との最後の日々が重なる所ばかりだった。
その猫との日々も最期まで幸せだった。隣で寝た時に背中に感じた温かさや、不安になる私を心配してずっと隣で見てくれていたこと、苦しくても最期まで家族といることを選んでくれたこと、今でも忘れない。

そして本の中で、「選択」についての記述を読んで前日の私の行動が救われた気がした。
猫沢さんの言葉のように、私の行動はまた新しい可能性を生み出したと信じたい。

きっと今、読むべくして読んだ本だった。
いま目の前にいるミルトと過ごす日々をより幸せなものにしたいし、旅立った猫との日々も愛おしく思い続けようと改めて思い直すことができた。
そして、前日の私に寄り添って力をくれた1冊にもなった。思い切って枠から外れることも、たまにはやってみるもんだなと、この歳にして実感している。
もしかすると猫が導いてくれたのかもしれない。