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2017年 日本は なぜ北朝鮮のミサイル発射でバカ騒ぎをしたのか

誰が何のためにこんなアホみたいなことをやらせたのか

 2017年、北朝鮮からのミサイルで日本は大騒ぎしていた。「J-アラート」は2022年現在死語になった感があるが、「TIME」アジア版2017年10月2日号が当時の様子を詳細に伝えている。

ナーバスな日本が北朝鮮の核攻撃に備える
 緊急サイレンの音が学校のグラウンドに響き渡って恐怖心をあおり「ミサイル発射!ミサイル発射!」という言葉がスピーカーから鳴り響いた。焼けつくような日差しの中、20数人の男女や子供たちが、ボンネット(防災頭巾?)をかぶり濡れたタオルを首に巻いて地面を走り回り、そして両手で頭を覆ってかがみこんだ。9月10日に上松山小学校で行われたミサイル防衛訓練を企画した栃木県さくら市の「なかむらりゅうじ」さんは、「核シェルターもなければ頑丈な建物もありませんから、これが精一杯です」と言った。「政府は、立っているよりしゃがんでいる方が生存率が高いと言ってます」

TIMEアジア版2017年10月2日より抜粋
原文は最後尾に掲載

 記事には防災ずきんをかぶって這いつくばる生徒たちの写真も添えられており、戦時中の竹やり訓練を彷彿させる日本の非科学的精神主義を浮き彫りにしている。当時、私はクアラルンプールに住んでおり、この記事で避難訓練の詳細を知った。「なんでこんな世界からバカにされるようなことをするのか!」と憤りを覚えたものだ。さくら市の担当者のコメントに無念さがうかがえるが、生徒を指導した先生方の悔しさはさらに強いものだっただろう。

誰が何のためにこんなアホみたいなことをやらせたのか。 

 日本人だけが知らない

 CNA(チャンネル ニュース アジア)はシンガポールの放送局だが、アジア全体のニュースをカバーしている。使っている英語も消える発音が少ないので、日本人には聞きやすいものだ。欧米の問題も詳しく伝えてくれてとても興味深い。出来事についての分析や解説も客観的で質が高い。

 CNAのトーク番組で2017年の衆議院選について、日本人を含むアジア人政治アナリスト数人が「なぜ、安倍は今選挙を決断したのか」について意見を戦わせていた。シンガポールの大学に勤務しているという日本人は「モリ・カケ問題(School Scandal)で追い詰められたから」と言い、他のメンバーは「北朝鮮がミサイルを発射しているからだ」と主張していた。そう考える根拠は「安倍は国内でこの問題で盛んに働きかけをしているが、北朝鮮に対して何もアクションがない。ミサイルを選挙に利用している証拠だ」というものだった。

 今振り返ればこの分析は正しい。今もミサイルは発射されているがJ-アラートは沈黙したままだ。

 安倍晋三という政治家が日本のために働いていたとはとても思えない。
 

TIMEアジア版2017年10月2日 by Charlie Campbel 原文をは次のとおり

A nervous Japan gets ready for a fallout from the North Korea crisis.
The banshee wail of the emergency siren revervberates across the school field,conjuring a primal fear even before the words "Missile launched!MissileLaunched"crackle over the loudspeaker. Two dozen men,women and children - many wearing bonnets and wet neck towels in the blazing sunshine scamper across the expanse of shingle before squattng down low with arms covering heads. "We haven't got a nuclear shelter or even strong buildings, so this is all we can do" says Nakamura Takashi, an official of Sakura City in Japan's central Tochigi prefecture, who helped organize the missile-defense drill at Kamimatsuyama Elementary School on Sept.10. "The goverment says you have a much higher survival rate if you crouch rather than stand up."

TIMEアジア版2017年10月2日 by Charlie Campbell より抜粋

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