キーケット購入品と気になったもののまとめ
(カバーは戦利品)
ユースケース的に刺さらなかったけど面白かったものもたくさんあったので、買ったもの買わなかったものまとめて振り返り。
買ったもの
romly.com「軸の秤」
測定サービスは5回もお願いしたので買ったもの扱いで
前回記事でも触れたが、欲しいと思った時には売ってなかったのでずっと使ってみたかった。連コしなかったので客足が途切れるのをずいぶん待つことになった。お疲れさまです。
んで、1回は無改造choc v1 pinkがスペック通り出るのを確認したかっただけなので、もう一つの比較。
こちらは同スイッチ比較で、「長く軽いバネ」と「短く重いバネ」ではどっちの作動力が小さくなるのか?という検証。
条件は以下。なお、バネの圧力は製品の表記に準拠したが、それが動作力なのかボトムアウトなのかそれ以外なのかは不明。
スイッチ:Gateron Box CJ
バネ
15mm35g
22mm23g
結果。
一般的なスイッチの動作点である2mmでの圧力が約35g/約20g強。ボトムアウトは37g/23gくらいか。
前者のスペックが動作力、後者がボトムアウトであろうことが推測できる。
動作力は20g強/20g弱といったところで、後者が軽いは軽いがさほどの差はない。これは体感とも一致する。
しかし、2mm地点を比較すれば、スピード系以外のスイッチでは後者が明確に軽いといえそうだ。
動作点の浅いスピード系スイッチでは初期圧縮量の影響が大きく、「長いバネ」は「重いバネ」にもなる理屈だが、それが実測で証明された。
つまり、スピード系スイッチでさらなる軽さを求めるには「短くて軽いバネ」が必要なわけで……やっぱりSPRiT Design Supremeを入手しないとダメかあ……
沼人の会「Treadstone32 rev.2」基板のみ
前から試してみたかった配列。リセットスイッチ以外実装済みだったためすぐ使えた。
しかし、後述のKeyboard Quantizer Miniとの相性問題があり、実戦投入できていない。結局ファーム焼かなきゃダメかな……
のぎけす屋「Keyboard Quantizer Mini」
以`下を確認の上で購入。
コンボ・タップダンス設定可能
キーダウン・キーアップ取ってるのでvialならタップホールド関係の設定も有用
QMKで動いてるキーボードを接続する場合の設定はキーリマップみたいな感じで
USBハブを噛ませればマウスとキーボードを同時に扱うことも可能
まだ自力vialビルドできていないcool640がvial対応になって大変快適です。
Treadstone32だとデュアルロールキー(タップホールド)が正常に動作しない。困った。いろいろやってみる
ついでに、Magic Keyboardを繋ぎたいので無線→有線版が欲しいとおねだりしておいた。
狭ピッチキーボード協会「狭ピッチキーキャップ」
確保。これでいつでも狭ピッチキーボード買えるゾ
ゴリラボ「キーキャップピンバッジ」
かわいい
トラッキーについては後述
気になったもの
kbd.arashike.com「Corchim」
興味はあったが、5列に対応しないため個人的には手が出せない。
しかしOn/Offスイッチがいい。スライドスイッチは人類には早すぎる。
あらしさんもおっしゃっていたが、せめてどっちがどっちかの表記が欲しいところだ。
ゴリラボ「Trackey v1」
ローラーマウスを彷彿とさせる意欲的なデバイス。
電子的には、以下のスイッチ類が搭載されている。
(子項目は現在のファームウェアでの取得イベント)
中央のジョイスティック
ポインタ移動を取得
左右に2個ずつのタクトスイッチ
クリック、解除を取得
左右に1個ずつのジョイスティック(実際には1軸動作のみ)
ホールドを取得
これにより、キーキャップを往復させると
タクトスイッチをクリック
ジョイスティックでホールド
タクトスイッチの解除
というイベントが発生し、それぞれに何らかのキーコードをアサインすることができる。
どういう使いかたをするかはまだあまり考えられていないらしく、確かにどう使ったらいいか見当が付かないが、何かできそうな設計だ。
A&N LABORATORY「キースイッチマウス」
マウス用のマイクロスイッチが重すぎてうんざりしているので興味があった。
設計としては、基板は既存のマウスのものをそのまま流用。
当然キースイッチは基板に直接実装せず、空中配線で接続する。
逆に言うと、スイッチはケースにハマっているだけなので、フットプリントにこだわらずなんでも使える。
非常に割り切った設計で、2500円という脅威の低価格を実現している。
個人的にはDPIが物足りないのでこのままだと採用できないが、高DPIのマウスをバラして似たようなことをしてみたくなる。
海産物「金属キーキャップ」
体感、ふつうのキーキャップより押下圧15gくらい稼いでる感じ。
今回初めて気付いた利点が、デバウンスの衝撃がかなりマイルドになること。逆に大岡さんのいう戻りの不快な振動が体感できた気がする。
キーキャップが重いとどうなるか。
キーキャップそのものの密度が高いため、共振しづらいことがまず考えられる。
戻りの力・速度はどうか。仮に、「軽めのキーキャップと弱めのバネ」「重めのキーキャップと強めのバネ」で動作力を揃えたとする。
この時、キーキャップの重さはバネの圧縮量で変化しないので、圧縮量が小さいほどキーキャップ重量の影響が大きいと考えられる。
動作点から均衡までの区間では、後者の組み合わせの方がキーキャップを押し上げる力が弱く、速度も遅くなるはずだ。
つまり、戻り衝突が弱くなることが期待できる。速い連打についてこられなくなるおそれがなくもないが、基本的には利点が多いように思われる。
ただまあ、現状では全金属製のキーキャップで普段遣いのキーボードを埋め尽くすのは色んな意味で難しい。
そもそも現物が片手で数えられる程しか存在しないし、自前で3Dプリントするとしてもコストがえぐいことになるはずだ。
なので、既存のキーキャップにウェイトを付加するという方法が考えられる。
スカートのあるキーキャップなら、内部になにか流し込みたくなるが、セメントとか液体ゴムでも水より大幅に高い比重は得られず、あまり効果がありそうに思えない。壁に鉛シートを貼るとかだろうか。
個人的に愛用するオールコンベックスキーキャップの場合、壁がないため難しい。下面を水平面にするところまではプリント時点でどうにかするとして、ドーナツ状の金属シートを貼り重ねれば……うーーん、正直やりたくない……
m.kiと愉快な仲間
5方向スイッチのやつ(品書き等に名称確認できず)が興味深かった。
矢印キーとして5方向スイッチ使ったらいいんじゃないかと考えますよね! できもしないうちから!
そんでボタンカバー探してやっぱり無いかーってやりますよね! 何回か! とひとしきり盛り上がる。
んで、結局カバーは自作されたらしいのだが、個人的にはこれだと力が込めづらいと思った。
もっとボタンカバーを大きくして形も丸っこくしたら、力を込めやすくしたら、やはり矢印キーとしてはかなりアリだと思う。
ジョイスティックと違ってポインティングデバイスにはならないが、動きが軽快で扱いやすい。
島根大学ものづくり部 Pim「ErgoGridGo / ErgoGridGo2」
品書きに記載されていない設計思想のところが面白かった。
コンセプトは、「学生が持ち歩いて使うための、安く作れるキーボード」。
トッププレートを省略→それでも安定するようにchoc v1採用
部品点数を抑えるために一体型&ソケットレス
モバイル用途を想定のため、その意味でも直はんだが望ましい
どんなに丁寧に説明してもスイッチを間違えて買う学生がいたためmxにも対応
なるほど納得だ。トッププレートレスありきのchoc v1歳用だったのか。
なお、Pro Microの配置はREVIUNGリスペクトではなく車輪の再発明だったもよう。
famichu「MagLev Switch MX」
オレバカだから技術的なスゴさはわかんねーけど、「どこまで押したか感覚的にわかる」のが衝撃だった。
コイルバネは圧縮に伴い、おおよそリニア(直線的)に反発力が増加する。
しかし、磁気浮上式だと指数関数的に急増する。磁石の同極を近付けたことがあればなんとなくわかるだろう。でかいやつだとはっきりわかった。
つまり、プログレッシブスプリングに近い特性を持っており、それがさらに極端に出る。アクチュエーションフィードバックが欲しい僕としては気になる存在だ。
ハウジングの精度には課題があるし、ファームウェア書けないのでいきなりは使えないのだが、もし普及すれば使ってみたいと思わせられた。
U40「Potato38」
現物を見て、品書きに記載されていなかった細部の工夫に感心した。
mcuは手前側の空きスペースにハンダ付けされているが、USBコネクタが奥側に回されている。
どうしてもコネクタの厚みが出てしまうところ、背面に回してアクリル積層を二層追加することでチルト角をつけ、全体の厚みを抑えているわけだ。
合わせてTRRSジャックも奥側に回され、角度が直角でも並行でもなく斜め。ルックスとケーブルの取り回しやすさを同時に向上させている。
個人的には面積を大きくしてでも真っ平らにしてほしいところだが、多くのユーザーにとって魅力的なデザインだと感じる。
ただ、このセンスは絶対オーソリニアだろうとは思った。オーソリニア教に入信しましょう……
FILCO「KB Griller」「Macaron Slim」
前者は金属製キーボードスタンドの新型。気になったポイント。
ゴム足は球体関節で接続されており角度調整可能
レッグは交換部品がないが、市販の適当なスペーサーで置き換えればチルト角も変えられそう
後者はふにふにすべすべパームレスト「マカロン」の超薄型。Majestouch BASEが金属剥き出しで、これまでの季節冷たかっただろうから欲しかった製品。
まあ夏も汗で不快な感じになったりするだろうし、薄型キーボードと合わせてデスクマット代わりに使うのも面白い。
グリラー用はこれから検討される模様。出たらそれだけ買うかも。
出展者以外
dailycraft keyboardのふくさん。
オールコンベックスキーキャップへの道を順調に辿っているもよう。
Ghostで無駄に舌が肥えてしまったかなしみ。
Corne GLPのキーが1個死んだ件の相談に乗ってもらったが、テスターもないのでどうにもならず。まじでわからん。基板切ったのが悪いのだけはわかるが。
やごろもフーズのやごろもさん。
glpスイッチオープナーを押し付けた。
やっぱりGhostは重いしGLPは味が良くないよね。わかるー。でもロープロ軽量スピードのオタクはGLPをやってくしかねえんだ……もうAmber売ってないし……
グリーンキーズ河村さん。
まとめ紹介してもらってありがとうございます。
crkbdは世界中の人がレール敷いてくれてて助かりますよね。
基板ミシン目カッターはいいぞ。
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