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映画「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」感想(ネタバレあり・図解付き)

◆はじめに

 映画「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」を鑑賞した。
見終わってすぐ浮かんだ感想としては、「千葉雄大のどアップを2時間も見続けられた・・・・・・なんたる僥倖・・・・・・!」と「突っ込みどころが多すぎる展開をどう処理しようか」の2つだった。
 主にはこの2つについて感想を述べようと思う。

◆あらすじ

 凄腕サイバーデカの加賀谷(千葉雄大)はとある事件の捜査を引き受けることとなった。その事件の現場は、かつて連続殺人犯浦野善治(成田凌)が複数の女性の死体を埋めた丹沢の森にごく近い場所だった。そのため、浦野に捜査協力を要請するのだった・・・・・・。

◆感想(ネタバレあり)

・圧倒的に、千葉沼にオススメである。
 千葉雄大のアップが劇場で死ぬほどたくさん見られるからである。真面目な顔、困った顔、激昂する顔、どれも最高に萌えるので、千葉沼には強くオススメしたい一作だ。
 かくいう私も千葉雄大にどハマりしているため、千葉雄大を見るためだけに1800円を払ったと言っても過言ではない。

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はー尊いー。一生愛でたい。

※ちなみに、狂った成田凌も良い。彼は真面目なお涙頂戴系の青年役より、チワワちゃん愛がなんだみたいな果てしないクズ役だったり、本作みたいな狂った役の方がハマるよね。

・処理に苦労するストーリー
 さて、ストーリーについてだが、ちょっと破綻している。原作未読だが、様々なステークホルダーがいる中でそれぞれの思惑や行動の動機を2時間でまとめるのはやっぱり難しいのだろう。

・IT社長笹岡(鈴木拡樹)の諸々の犯行殺人の動機が加賀谷(千葉雄大)への愛だとしたら、加賀谷への愛をほのめかすシーンが作中に皆無なので唐突感が満載である。
・この作品が面白くなるはずのポイントである「浦野と加賀谷の共通点」についてあまり描写されておらず、かなりもったいない。具体的には「浦野(成田凌)も加賀谷も母の愛に飢えたことで人格が歪んだ」という共通点があるからこそ、浦野は加賀谷に興味を持つし、加賀谷は自分の隠れた加害性への疑念に苦しむのだろうが、その描写はこの映画において主従で言えば完全に「従」になってしまっている。
・みんな、連続殺人鬼浦野の捜査にまつわる証言信じすぎ。迂闊すぎ。アホかいな。
・サイバーデカ(井浦新)のあからさまな「俺が犯人です匂わせ」のカットが逆に絶対に犯人じゃない感を助長させており緊張感が薄れる。
・スマホを落としただけなのに、のタイトルの割りにスマホ要素が少なかったからか最後にこじつけたワンシーンは全くもっていらない。
(まいやんが会社の面接行く時にバスの中にスマホ落としてそれを拾った千葉が渡すんやがそれがきっかけて交際したっぽい、というシーン)

◆人物相関図

 で、上述の通り、処理に苦労するストーリーなのだが、それを理解するために人物相関図を作ってみた。

・冒頭〜エンドロール10分前までの人物相関図とネタバレ

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 主人公の加賀谷の身の回りでいろんなことが起きすぎであるw
丹沢の森で死体見つかって浦野に捜査協力依頼して「M」の存在が浮上したと思ったら、加賀谷と会社を共同創業したIT Guardian社長笹岡の金回りが悪くなってたまたま「M」の名を騙って仮想通貨強奪して人殺したり、笹岡の私情で加賀谷の彼女みのり(白石麻衣)は謎に殺されかけたり、加賀谷の勝手なハッキングのせいでまいやん井浦新にストーキングされるし、まいやんとばっちり受けすぎではw

・終焉10分前〜エンドロールまで

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赤字が追加した部分だが、要は、浦野が脱獄計画を立て、ハッキングスキルと言葉を駆使し、様々な人を騙し、見事海外へと飛び立つというオチ。成田凌一強のお話でしたとさ!

エンドロール後に中国(台湾?)でブラブラ歩いている浦野を誰かが後ろからスマホで激写するシーンで幕を引くのため、もしかしたら続編があるかもしれない。

次回作も千葉雄大が出るのであれば観に行こうと思う。

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