【※無料公開対象】日経賞 2022 出走予定馬:アリストテレス&武豊騎手想定
第70回 日経賞(GII)出走予定馬展望
日程:2022年3月26日(土)
コース:中山芝内2500m
アリストテレス(武豊騎手想定)
長らく脇役に甘んじている実力馬アリストテレスが武豊とのコンビで日経賞に出走予定だ。有馬記念でも6着と存在感は見せているが、なかなか勝利までが遠い現状。無敗の三冠馬を苦しめた意地を、4歳世代に見せつけたい。
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ん~…そろそろ頑張ってほしいんだけどね。タイトルホルダーは手ごわいが、ポテンシャル戦という点で見ればまだまだ重賞で活躍していいだけの馬だと思う。4歳世代がトップクラスに入り、グループAという点でも4歳世代が一気に台頭してきた。ここが正念場。
京都大賞典(GII)2着
阪神芝外2400m良 14頭6枠9番
風向き:西南西5.3m/s(豊中市15:40)
2:24.6(+0.1) 61.6-59.9 S^2
12.7 - 11.9 - 12.6 - 12.5 - 11.9 - 11.5 - 11.5 - 11.8 - 11.7 - 11.6 - 11.8 - 13.0
3走前の京都大賞典を振り返りたい。この一戦は流石だなと感じる内容だったけど、まさかマカヒキに差されるとはってところはある。ペースはかなりのスローでラップ的にはL7最速タイと非常に仕掛けが早い。L1は13.0と消耗しているようにかなりタフな流れになった。風は西南西からなので4角地点が完全向かい風。
9番枠からやや出負け、外にもたれつつ進めていくが、そこからある程度行き脚がついてリカバーして好位で進めていく。道中も好位の中目で我慢していたが向こう正面で早々にペースが上がっていくのでそこで少し待ちつつ前のスペースを確保して3角。3~4角で外からキセキが動いてくれる中2列目の一つ内でロスなく立ち回って直線。序盤で左手前、外への誘導は少し遅れたが出し切ってからしぶとく伸びてキセキに迫る。L1でこれを捕えて踏ん張ったところに外からマカヒキが捌き切って突っ込まれてのハナ差2着。
後半のスローロンスパ特化としてはキセキはそこまでの実力馬ではないし、もちろん前述している通りマカヒキに差されてしまったというのが全てではある。とはいえ後半のポテンシャル戦で安定してくるのは流石で、基本的に今のアリストテレスは後半の有酸素運動的競馬で良さが出ると思っていいだろう。3~4角でも速めのラップを維持していたし、L3でも11.6なのでここでの立ち回りでキセキが動いたのを上手く使えたのはあった。なので着差を考えるとキセキ辺りとはそんなに差はないし、まあ悪くはないけど今のポテンシャル戦で他が台頭してきている流れを見ると既にグループAからは脱落したかな…という感覚ではあるね。
有馬記念(GI)6着
中山芝内2500m良 16頭6枠11番
風向き:北北西3.5m/s(船橋市15:30)
2:33.0(+1.0) 59.5-61.5 H^2
6.9 - 11.3 - 11.6 - 11.5 - 11.9 - 12.5 - 12.6 - 12.2 - 12.4 - 12.4 - 12.2 - 12.0 - 12.5
前走の有馬記念は6着で5着がタイトルホルダーではある。ただし、こことの差は結構大きかったのでこれをひっくり返すのはそう簡単ではないだろう。ただ、全体のペースが速く、パンサラッサの単騎でかなりのハイだが、タイトルホルダーの位置でも平均ペース~ややハイぐらい。アリストテレスとしては正直に言えばちょっと全体で流れ過ぎたかなという感も無くはない。風は北北西からなので4角地点が完全向かい風。
11番枠からやや出負け、そこから促しつつだが徐々に下がって序盤は後方。スタンド前も後方2番手で進めて無理せず温存。ただ向こう正面まで淡々と流れてなかなか前が落ちてこず、3角手前で後方中目から進出。3~4角で後方から中団の中目をじわじわと押し上げつつ4角で外に誘導しながら出口で外を狙うがアカイイトに押し込められて直線。序盤で左手前でジリジリとなだれ込んでステラの後ろ。ただL1でステラには離され、最後はなだれ込んで5着も3馬身前にタイトルホルダーがいた。
まあ、悪くはないんだけどね。個人的にちょっとかみ合わなかったかなというのはタイトな流れだったこと。13秒台をどこかで踏んでくれればもうちょっと楽に取り付くタイミングがあったと思うが、終始淡々と進んでいたので2500m全体の競馬になった。前半の基礎スピード面はそこまで求められない方が良いタイプなので、その点ではちょっと忙しかったかなというのが前半のポジショニングも含めて出てしまったところ。そのうえで3~4角以降はばてずにはなだれ込んできていたし、基礎スピード+ポテンシャル戦で上位勢といっていい現4歳世代やクロノ、ディープボンドが順当に上がってきたとなると、やはりちょっと差はある。まあ、個人的には距離はもうちょっと会っていいレベルの馬だとは思うし、2500なら前半ゆったりの方が良い。その点では本番よりも前哨戦の日経賞の方がかみ合うかなと思うが、仕掛けは重要かな。
菊花賞(GI)2着
京都芝外3000m良 18頭5枠9番
風向き:北北西3.0m/s(京都市15:40)
3:05.5(+0.0) 62.2-62.6(FA12.52)-60.7 S^1
12.8 - 11.9 - 12.1 - 13.3 - 12.1 - 11.9 - 13.1 - 12.4 - 12.5 - 12.7 - 12.9 - 12.2 - 11.8 - 11.6 - 12.2
やはり菊花賞を振り返っておきたい。コントレイルを脅かしたのもあるが、覚醒前とはいえディープボンドを撃破しているというのはそれなりのパフォーマンスだったと思う。個人的にはここがアリストテレスの原点になると思うしね。良馬場だがそれなりに時計が掛かっている近年秋の京都っぽい感じ。その中でペースは前中盤は62でやや遅め。ややスローという感じやね。風は北北西からなので3~4角中間地点が完全向かい風。
9番枠から五分のスタート、そこからある程度促して進めてコントレイルを意識しながら中団。道中もコントレイルの外で蓋をするような感じでピタッとマーク。向こう正面でもディープボンドの後ろを通してコントレイルの進路をふさぐイメージ。そのまま3~4角でもディープの後ろを通していたが4角でディープが内に切ってここでコントレイルが進路を確保して2頭のマッチレースに。序盤で左手前でくらいついてクビ差ほど。ただL1でこれがなかなか詰まらずクビ差の2着惜敗。
最後まで左手前で維持してきたんだけど、L2の地点の伸びで後続を離していたし、ディープボンドに対してはここで明確に違いを作って1列後ろから1馬身ちょっと出たからね。動いていく過程は良かったと思う。それと、やはり前中盤がゆったりだったことで後半の良さを引き出せたかなとも。ディープボンドは後半型ではなく結果的に前半型のマラソンランナーだったのでというのはあるが、相対的に見てもアリストテレスはどこかで息が入った方が良いしポジショニングで苦労するところがあるのでゆったり目の流れの方が追走が楽。そして後半で長く分散しつつ動けるしL2での最速でそれなりに良い脚を使える。後半の総合力が武器なんじゃないかなと思っているけどね。ただもちろんコントレイルは有馬記念や宝塚記念といった有酸素運動の競馬からは逃げてしまったし、菊花賞のパフォーマンスとアリストテレスのその後を考えてもスローロンスパでこの世代がイマイチという可能性はあるので難しいところ。
日経賞2022への展望
豊がどう乗るか、というところは楽しみもありつつやはり年齢とともにちょっと衰えを感じることも少なくない…ってのもあってね。ただアリストテレスと豊は本質的には手が合うと思うし、後は向こう正面での動きを見せられるかどうか。豊もはっきり言って中山内回りは苦手だと思っているし、祐一や川田ほど仕掛けは遅れないけど結局3~4角のロスが致命的にということになりがち。3角までに…つまり向こう正面でペースに合わせて良い位置まで持って行けるかどうかかな。もちろん序盤からドスローで進めばもうちょっと楽に前を取れるしそういう競馬でもいいが、トップスピード戦では良さが出づらいからね。いずれにせよ向こう正面からの競馬を意識してほしい。
雨は現時点では何ともだが恐らく道悪になる可能性が高い。タイトルホルダーが淡々と有馬みたいに作ってくると難しいが、それでも6着なのでこのメンツの中なら十分やれる。スローロンスパの形でタイトルホルダーを向こう正面で動いて潰しに行くような形が一番可能性は高いかな。自分なら前半の位置取りにはこだわらず外で動けるタイミングを探りながら、スローなら2角過ぎの下りでそのまま捲り切って消耗させる。前半が流れた場合、向こう正面で緩みを察知できなければ動かないという感じかな。いずれにせよタイトルホルダーは単純なポテンシャルの素材面では有馬からも最上位とは若干見劣るし、チャンスがあるとすればレースを支配させずに仕掛けで主導権を取りたいね。現状アリストテレスの武器は後半のポテンシャルになると思うので、そこを活かせればチャンスはある。ただ、この馬も有馬を使って休み明けの叩き台。状態面の判断はある程度シビアにしたいかな。対抗~連下ぐらいで考えているが、豊の綺麗な捲りを久々に見たいけどねえ。
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