【初心者は読むべし】FXチャートの見方と分析方法!チャートの種類やパターン、組み合わせたい指標を紹介
FX取引で収益を得るために必要なのが、チャートの分析です。
チャートの状態を把握し、今後の相場を予測するには、多くのローソク足やチャートパターンの種類を正しく理解し、その見方をマスターしなければなりません。
そこでこの記事では、FXのチャートを理解・分析するために必要な情報や、チャートと組み合わせたいテクニカル指標などを網羅的に紹介しています。
ここにある情報だけで、チャート分析に必要な要素の大部分に接することが出来るでしょう。
基礎的な部分からチャート分析の力を磨くようにしてください。
FXのチャートとは
チャートとは、過去の価格の値動きをひと目で分かるよう、横長のグラフで表示させたものです。
これまでの歴史の記録であり、現在の価格であり、これからどうなるかの予測に繋がる地図や羅針盤とも言えるでしょう。
横軸と縦軸
一般的なFXチャートは、横軸に時間が設定され、縦軸に価格が表示されるという構成になっています。
FXはドルと円、ユーロと円など、2つの通貨を売買することで収益を出す投資方法です。
それぞれの通貨の価格は、需要や供給によって刻一刻と変化します。
その変化を時間ごとに追って見えるようにしたものが、チャートになると言うわけです。
チャート画面では、左に行くほど過去の情報となり、右に行くほど最近に近い情報になります。
また、上に行くほど対象の通貨の価格は高くなり、下に行くほど安くなると言う関係です。
現在の価格より右側は空欄になっており、これから価格がどう動いていくのか、予測していく場所となります。
時間足の見方
チャートは、その通貨ペアに対して、単位となる時間ごとに表示されるのが特徴です。
例えば単位が1分であれば、1分ごとの値動きが表示されます。
単位が1日であれば、1日ごとの値動きの推移が表示されると言うわけです。
この表示単位を時間足と言い、単位が1分なら「1分足」、1日ならば「日足」などと呼ばれます。
同じ通貨ペアでも表示させる時間足を変えると、値動きを示す推移の形状が異なってくるのが大事なポイントです。
例えば、直近の値動きは右肩上がりでも、長い目で見ると下降傾向となっていることもあるでしょう。
そうした多角的な情報から、相場がどのような状態になっているかを見極めるのです。
時間足には、下記のような種類があります。
分足(1分足・5分足・15分足・30分足など)
時間足(1時間足・4時間足・8時間足・12時間足など)
日足
週足
月足
ウィンドウが分かれることもある
値動き自体を示す価格チャートの他に、相場の状態を示すインジケーターのテクニカル指標が別ウィンドウで表示されることもあります。
これらはサブウィンドウ等と呼ばれるものです。
それに対し価格の推移を示すチャートは、メインウィンドウとして区別されます。
メインウィンドウは常に表示されますが、サブウィンドウは一部のインジケーターを使った時のみ表示されるのが違いです。
テクニカル分析との違いは?
こうしたチャートを元にして、今後の値動きを予測する手法を「チャート分析」と呼んでいます。
チャート分析は細かく分けると様々な手法がありますが、いずれも過去の値動きを使うと言う意味では違いがありません。
チャート分析は、FXで言うテクニカル分析と殆ど同じ意味です。
ただ厳密には、テクニカル分析はチャート分析に含まれる1つである、という見方もできます。
と言うのは、ごく短期間の値動きからでもチャート分析は可能ですが、テクニカル分析は基本的に一定期間の値動きを使うことになるからです。
とは言え、実際にはあえて区別して使う必要はないでしょう。
チャート分析を要素によって分けると、下記のようになります。
ローソク足、プライスアクション
ライン
チャートパターン
インジケーター(テクニカル指標)
これらは単独でも使えますが、それぞれ組み合わせることで、さらに効果を発揮します。
また値動きをチャートに反映させるデザイン(表現方法)も1つではありません。
それによっても使える方法が変わってきますが、詳しい説明は、この記事の中で順に行っていきます。
チャートは取引プラットフォーム毎に異なる
FX取引に必須となるチャートは、「取引プラットフォーム」と呼ばれる取引用のツール上で表示されます。
取引プラットフォームは、FX会社が独自開発したものが提供される場合と、世界共通で利用されている汎用的なプラットフォームを使う場合の2つがあります。
汎用的なプラットフォームで有名なのが「Meta Trader」です。
「MT4」とその後継の「MT5」があり、それぞれ強力な取引環境が提供されています。
日本国内のFX会社は独自のプラットフォームを提供していることが多く、海外のFX会社では汎用的なプラットフォームを利用していることが多いのが特徴です。
いずれの場合も一般的には、チャート上の表示色やデザイン等を複数の中から選ぶことができ、自分好みに変えられるようになっています。
ただ、国内会社の場合は独自開発と言うこともあり、カスタマイズできる範囲が狭くなっている傾向があるのが実情です。
後からできる機能追加なども、海外会社が多く採用している汎用的なプラットフォームの方が優れていると言えるでしょう。
一方、独自開発された国内会社の取引ツールは、日本人好みのデザインや、全てが1セットで揃っていて悩む必要が少ない「定食感」が特徴です。
ただ見た目や使い勝手などの問題はともかく、使っているデータはどちらも過去の値動きですので、表示されるチャートの形状自体に違いはありません。
なぜFXチャート分析が重要なのか?
通貨の価格はスーパーに並んでいるような一般の商品とは異なり、売り手側が勝手に値段を決めると言うものではありません。
オークションやフリーマーケットのように、人気があれば価格は上がりますが、そうでない場合は価格が下がります。
売り手と買い手の双方の思惑が、そのまま価格を決定付けるというわけです。
その中で刻一刻と価格が変化していくわけですが、最終的には、市場に参加しているトレーダーたちの群衆心理が集約されます。
多くの人が「まだ高い」と思えば価格は下がりますが、「今が買い時」だと思えば、そこから価格は上がるでしょう。
しかし通貨には原価や定価のような基準がありませんから、果たしていくらが適正な価格なのか、判断材料が明確ではありません。
そこで多くのトレーダーが参考にするのが、過去の値動きやパターンなのです。
例えば過去に何回も同じような所で価格が反発していた場合、価格が再びそこに近づいて行くと、「今度もまたそこで反発するのではないか?」という読みが生まれます。
あるいは過去に何回も同じような値動きのパターンが繰り返されている場合、「また同じような形になりそうだ、その先の値動きも繰り返されるのでは?」という推測も出てくるでしょう。
こうした予測が繰り返し当たるようになると、ますます、それらの再現性が高いことを多くのトレーダーが理解します。
その結果、特定の値動きがチャートで繰り返される定番として、認知されるようになるのです。
すると特定のポイントで一気に大量の買い注文や売り注文が集まり、短時間で相場が大きく変動する原動力となります。
こうした再現性の高いパターンを知っているか知っていないかで、取引の勝率は大きく変わってしまうでしょう。
つまりチャート分析をおろそかにしていると、分析をしっかりしている人たちに負けてしまい、資金を失ってしまうことになるわけです。
これらをまとめて言うならば、チャートの中にはあらゆるトレーダーの思惑が全て詰まっているとも言えるでしょう。
チャート分析で何が分かる?
まず真っ先に挙げられるのが、売買の発注をかけるタイミングが分かるということです。
FXの取引では、売買の発注を行い、新しくポジションを立てることを「エントリーする」と言います。
取引で勝つためには、いかに良い条件でエントリーするか、そのタイミングの見極めが非常に重要です。
しかし、ただ漠然とチャット見ているだけでは、どこでエントリーをすれば良いのか分かりません。
エントリーするための判断基準を「根拠」といいますが、チャート分析は迷った時に、その根拠を豊富に提供してくれます。
もう1つは、より大きな視点で相場の分析が出来ることです。
チャートの動きを読み切ることができれば、為替相場において、今どのような流れが起きているのかが分かります。
例えば、重要な経済指標の発表や要人の発言などがきっかけで、相場が大きく動くことも少なくありません。
こうした分析はファンダメンタルズ分析と言いますが、それが実際にどのような結果になったかについては、チャート分析を組み合わせることで初めて明確になるわけです。
両者の分析の関連付けが強化されれば、今後の相場の推移を、より高い精度で予測できるようになるでしょう。
またエントリーと同様に、保有しているポジションをいつ決済するかについても、その根拠は多ければ多いほど取引の精度が高まります。
せっかく良い位置でエントリーができても、決済のタイミングを間違うと、取れたはずの利益をみすみす逃してしまうでしょう。
逆に「ここから先に相場が進んだら、損失がどんどん増えてしまうだろう」と予測できれば、的確な場所で損切りし、損失を最小限にとどめることができます。
結局のところFXでは、あらゆるチャート分析が深く関わり、判断材料となるのです。
FXチャートの種類
値動きを示すFXのチャートには、いくつかの表示方法があります。
ここでは、代表的な4種類を紹介いたしましょう。
ローソク足チャート
バーチャート
ラインチャート
平均足チャート
表示されているデータ自体は全く同じものなので、これらの間に大きな優劣はありません。
自分が見やすく、理解しやすいと思われるデザインを利用してください。
ローソク足チャート
日本で最も多く使われているタイプのチャートが「ローソク足チャート」と言われるものです。
ローソク足とは、単位時間における値動きを1つの棒状のラインで表したもので、多くのFX会社では取引プラットフォームの初期設定となっています。
このローソク足は、実は日本で考案されたものです。
江戸時代の米の先物市場から使われてきたという歴史があり、 今では日本だけでなく世界中で使われています。
では実際のローソク足の形状を使って、より詳しく説明をしていきましょう。
ローソク足では、分・時間・日など、一定期間における「始値」「安値」「高値」「終値」が分かります。
それぞれの意味は、下記の通りです。
始値(はじめね):
その期間において、最初に取引された価格高値(たかね):
その期間において、最も高く取引された価格安値(やすね):
その期間において、最も安く取引された価格終値(おわりね):
その期間において、最後に取引された価格
この中で、始値と終値の間の部分を「実体」や「実体部」と言います。
実体は太い線で表示されるのが特徴です。
また、始値より終値が高い場合を「陽線」、その反対を「陰線」と呼びます。
期間中の高値や安値が、始値と終値と一致しない場合、実体の上下に細い線が伸びるのがローソク足の特徴です。
この細い線のことを「ヒゲ」と呼びます。
ヒゲの長さが長いほど、その期間の値動きが大きく不安定であることを示します。
一旦は価格が大きく変動したものの、最後は元の値段の方に戻って来てしまったことを意味するからです。
ローソク足の詳しい説明は、また後ほど行います。
バーチャート
バーチャートもローソク足と同じく、その期間中の値動きを元にして作成されるチャートです。
海外ではローソク足以上によく使われている場合もあります。
上図は先ほどのローソク足のチャートを、バーチャート表示にしたものです。
ローソク足と比べると、実体とヒゲの区別がなくなり、線の太さが1種類しかありません。
まず、高値と安値を結んだ線が上下に伸び、始値と終値は、左右に飛び出た小さな棒として表示されます。
つまり、次のようになるわけです。
始値:左側の横棒
終値:右側の横棒
高値:縦棒の上端
安値:縦棒の下端
このようなスタイルのため、チャートの見た目が非常にシンプルとなります。
ローソク足が実体で「始値と終値」を強調するのに対し、バーチャートでは「高値と安値」が強調され、相場の動きや勢いを把握しやすいのが特徴です。
なおバーチャートでは、「始値・終値・高値・安値」を全て使うタイプの他、3つしか使わないタイプもあります。
全て使うものは「4本値」、あるいは「バーOHLC」と呼ばれるものです。
3つしか使わないものは「3本値」、あるいは「バーHLC」と呼ばれ、始値を除いた「終値・高値・安値」で示されます。
バーOHLCから、始値に当たる左側の横棒が無くなった形ですが、それ以外の要素に変化はありません。
バーHLCでは情報が欠けていますが、これは前の足の終値と次の足の始値が重なるので情報が重複することと、3本値の方が相場の状況をより直感的に把握しやすいという理由があります。
中には、始値の情報があると判断を誤る可能性が高まると考える人もいるほどです。
ラインチャート
ラインチャートは、各時間単位の「終値」を結んで、折れ線状のグラフにしたものです。
「始値・終値・高値・安値」という4つの値の中の3つを使わないため、ローソク足チャートやバーチャートに比べると情報量は非常に少なくなります。
その代わり、相場がどのように動いているかを掴みやすいことが特徴です。
特に長期的な流れを短時間で理解するのには適しているでしょう。
反面、短い期間の値動きに関しては、どうしても細かい部分を読み取ることができなくなってしまいます。
そのため、エントリーや決済の根拠に使うのには不向きであるかもしれません。
ラインチャートだけを見ていると、シンプルな折れ線状なので、相場が簡単に見えてしまいがちです。
しかし実際には同じ時間足の中でも価格が大きく上下に動いている可能性があるため、そのまま発注すると想定外の価格になってしまうことも考えられます。
長期保有を前提とした取引スタイルの場合は、大きな流れを掴むことが優先されるので、使う意味があるでしょう。
平均足
厳密にはチャートそのものではありませんが、ローソク足と似たタイプの表示方法に「平均足」と言うものがあるので、ここで紹介しておきましょう。
ローソク足では、「始値・高値・安値・終値」という4つの値をそれぞれ単独で表示します。
それに対し平均足では、一つ前の期間の始値と終値の平均を取ったものが、その期間の始値となるのです。
また終値となるのは、その期間における4つの値の平均値です。
高値と安値については、ローソク足との違いはありません。
両者は一見よく似ていますが、平均足の方がローソク足より、相場の流れを把握しやすいのが特徴です。
ローソク足では陽線と陰線がある程度不規則に出現している場合でも、同じ値動きを平均足で表すと、見た目が変わることがあります。
陽線と陰線が続けて並ぶようになり、相場の方向性が強調されるのです。
ローソク足を見ていると右往左往してしまうような相場でも、平均足を見ることで落ち着いて取引に臨むことができます。
また実体が長くなるほど相場の勢いが強くなり、長さが短くなるほど勢いが弱まってくることが読み取れるのも特徴です。
FXチャートの見方
では早速、FXチャートの見方について、基本的なところから詳しく説明していきましょう。
チャートにラインを引いてみよう
ローソク足を使った相場の見方
チャートで読み取れないこと
チャートにラインを引いてみよう
ここでは、初心者でもすぐに使える手法として、まずはチャートにラインを引いてみることから始めてみたいと思います。
■ラインの種類
実際にチャートにラインを引くには、取引プラットフォームで操作を行う必要があります。
そのためまずは知識を付けるために座学的な内容を優先させ、その後でツールを使おうという順番もあるでしょう。
ただ実際に取引をする上で、ラインに対する意識が低いと、後々大きなデメリットになってしまうことがあります。
まずは、チャートにおけるラインの重要性について理解をしてください。
FXチャートで言うラインとは、価格の重要なポイントを直線で繋いだものとなります。
そこで何回も価格が反発している場合、今後の値動きにも重要な影響を与える可能性が高いのです。
ラインには大きく分けて、次のパターンがあります。
「サポートライン」と「レジスタンスライン」
「トレンドライン」と「チャネルライン」
それぞれセットで出現することが多いので、順番に説明していきましょう。
■サポートラインとレジスタンスライン
サポートラインは「下値支持線」、レジスタンスラインは「上値抵抗線」とも言い、チャート分析における基本中の基本です。
文字通り、過去の値動きの中で同じような場所で何回も反発している部分が、これらのラインに当たります。
サポートラインは、下がって行った価格がそこで反発し、上昇していくというポイントです。
もう一つのレジスタンスラインは、上がった価格がそこで反発し、下落に転じるというポイントになります。
これらのラインで生まれた反発は、その後も繰り返されされる可能性があるため、FXでは非常に重視されることになるのです。
価格を下から反発させるサポートラインは、値動きの面では、安値同士を結んだラインとなります。
もう一方の価格を上から下に反発させるレジスタンスラインは、値動きの高値同士を結んだ直線です。
そしてこれらのラインを将来に向けて延長すると、そこに価格が到達した時、同じように反発するという予測ができるでしょう。
つまり、ラインの間を上下していくという値動きです。
この日2本のラインは、形を変えてチャートの中で様々な所に出現します。
原則的には角度がなく、水平線となって平行に進んでいくのが特徴です。
いち早くこのラインを見つけることがFX取引では非常に重要なポイントになります。
また非常に重要な節目の場合、数ヶ月や数年先など長い時間が経過した後、再び同じ価格帯で反発することも珍しくありません。
そのため重要な水平線は、長期にわたって意識をし続ける必要があります。
■トレンドラインとチャネルライン
続いて、トレンドラインとチャネルラインの説明です。
トレンドラインは、価格がある一定方向に動いている時に出現します。
上方向に進んでいる時は右上がりの直線となり、価格が下がる傾向にある時は、右下がりのラインとなるわけです。
価格が上昇している場合は、価格が折り返す安値部分をつないでラインを引きます。
一方、価格が下落している場合は、価格の高値部分をつないだものがトレンドラインです。
チャネルラインは、このトレンドラインと対になるラインを指します。
相場が上向きであれば、値動きの下側に引かれるトレンドラインに対し、値動きの高値部分をつないだものです。
価格が下向きの場合はトレンドラインは値動きの上側に引かれますが、反対側の安値部分をうまくつなげるラインが弾けたら、それがチャネルラインとなります。
これらのラインは、ちょうど先ほどのサポートラインとレジスタンスラインのような関係性を持っています。
この2つのラインの間で価格が上下に動いていくことになるからです。
機能としては角度がつくだけで、これらのラインは同じものでは?と思う人もいるでしょう。
しかし相場が上向きの場合は安値をつないだラインを重視し、相場が下向きの場合は高値をつないだラインを重視するのが、サポートラインやレジスタンスラインとは考え方が異なるところです。
またトレンドラインやチャネルラインは角度がついているので、時間が経過するに従い、反発する価格のポイントがずれていきます。
それに対し水平線が基本となるサポートラインやレジスタンスラインは、時間がたっても反発ポイントが変わりません。
一般的に、相場は方向性のあるトレンド相場と、一定の幅で上下を繰り返すレンジ相場で構成されます。
トレンド相場は、1度発生すると長期的に継続するという特徴があるため、動きを上手く捕えることが重要です。
発生を的確に把握するためにも、トレンドラインの引き方は最初のうちから覚えておきましょう。
■ブレイクアウトとサポレジ転換
先ほど説明した4種類のラインは、そこで価格が反発する可能性が高いと推測されるラインです。
しかし反発せずに、そのまま抜けて行ってしまうこともあります。
これを「ブレイクアウト」と言い、そこから新しい方向性が決まるだけでなく、勢いを付けて価格が伸びていく可能性が高いのです。
ライン際では往々にして、価格が反発するのか、あるいはブレイクアウトするのかという熾烈な攻防が繰り広げられます。
それを知らずにうかつに軽い気持ちでエントリーするのが、いかに危険なことか分かるでしょうか?
また一度ラインを抜けて新しい方向性が生まれると、それまでレジスタンスラインだったものが、今度はサポートラインとして機能し始めます。
サポートラインを超えて下落して行った場合は、そこから価格が回復してきたとしても、それまでのラインがレジスタンスラインとなって上昇を跳ね返してしまうということです。
これを「サポレジ転換」、あるいは英語で「ロールリバーサル」(Role=役割、Reversal=逆転)と言い、ブレイクアウトと並んでライン分析の要となります。
■引き方のポイント
なおこれらのラインを引く場合、ローソク足のヒゲの部分まで使うのか、実体部分だけを使うのかについては明確な決まりはありません。
ただ長い時間足でヒゲとなっていても、短い時間足で見るとそれが分割されて、いくつもの実体を含むローソク足で構成されていることがほとんどです。
そのため基本的には、ヒゲも入れた価格でラインを引く方が良いでしょう。
ただし必ずしも価格のポイントは厳密ではなくても構いません。
ある程度の価格帯の幅を持っていると解釈した方が、より実践的な取引につながります。
ときには勢い余ってラインを突き破るものの、その直後に反発したり、ラインに到達する少し手前で早まったように反発を見せることもよくあるからです。
ローソク足を使った相場の見方
日本で最もよく使われているローソク足のチャートですが、その中のローソク足を見るだけでも、高度なチャート分析が可能です。
分析手法としては、1本のローソク足のみを使う方法と、複数の足の並びを使う方法があります。
また体系としては、日本で江戸時代から用いられてきた酒田五法と、海外で発達したプライスアクション(Price Action)という2つの潮流があるのが特徴です。
さらに個人が考案したものも含めると、膨大な分析方法があるでしょう。
ここではまず、ローソク足の代表的な種類から紹介します。
■ローソク足の形状のパターン
ローソク足には実体とヒゲという2つの部分がありますが、そのバランスや特徴に、相場の状態が反映されているので順に見ていきましょう。
・実体の長いローソク足
直近のローソク足に比べて、明確に長い実体を持つローソク足です。
陽線の場合は「大陽線」と言い、始値から大きく上昇して終わっているので、強い上昇傾向が生まれたことが分かります。
上昇中に連続するとトレンドの継続を示し、下落中に出現するとトレンド転換の可能性が高いでしょう。
実体の長い陰線は「大陰線」と言い、始値から大きく下落して終わっているので、強い下落傾向が起きています。
下落中に連続するとトレンドの継続、上昇中に出現したらトレンド転換を疑いましょう。
実体が短く、上下に短いヒゲがあるローソク足
直近のローソク足に比べて、明確に短い実体を持つローソク足です。
陽線の場合は「小陽線」、陰線の場合は「小陰線」、駒のような形をしていることから、「コマ足」と呼ばれることもあります。
小さい動きで終わっているため、方向性が定まっていません。
レンジ相場でよく出現し、相場に迷いがあって、トレーダーも様子になっている状態です。
・上下のヒゲがないローソク足
期間内で上下の振れがなく、始値から終値まで、一方的に価格が動いたことを示します。
陽線の場合は「陽線坊主」、陰線の場合は「陰線坊主」と呼び、それぞれ今後も上昇が続く可能性が高いでしょう。
・片方のヒゲが長く実体のあるローソク足
上ヒゲが長い陽線を「上影陽線」、同じく陰線を「上影陰線」と呼び、いずれも高値圏で出現するとトレンド転換のサインになります。
また下ヒゲが長い陽線を「下影陽線」、同じく陰線を「下影陰線」と呼び、安値圏で出現するとトレンド転換のサインです。
ヒゲが長いということは、それだけ終値に向けて値動きが逆方向に進んでいることを意味します。
そこからそのままトレンド転換につながる可能性があるということです。
・片方のヒゲが長く実体がないローソク足
上記のバリエーションで、実体がないか、あってもごく小さい形のローソク足です。
上ヒゲが長い場合は「トンカチ」や「トウバ」と呼ばれ、高値圏で出現すると、トレンド転換のサインになります。
下ヒゲが長い場合は「カラカサ」や「トンボ」で、安値圏で出現すると、トレンド転換のサインです。
また、海外では「ピンバー」とも呼ばれます。
・実体が無いローソク足
十字線やクロス線、同時線などと呼ばれ、始値と終値が殆ど同じ状態です。
特に上下のヒゲの長さが同じくらいの場合は、売り買いの勢力が拮抗していることを示します。
そのためトレンド相場の天井圏や底値圏で出現すると、トレンド転換に進む可能性があるでしょう。
■複数のローソク足を組み合わせた分析
何本かの並んだローソク足を使った分析手法です。
非常に多くのパターンがあるので、ここでは代表的なものを紹介します。
・明けの明星(モーニングスター)
陽線の十字線を、大陰線と大陽線が挟むパターンで、底値圏で出現すると高確率でトレンド転換に至ります。
これから太陽が上がっていくことを示す早朝の金星をイメージして命名されたローソク足のパターンです。
宵の明星(イブニングスター)
相場が天井圏に至った時に、陰線の十字線を大陽線と大陰線が挟んだ場合、そのまま下落が続いてトレンド転換に つながる可能性が高くなります。
明けの明星の反対で、これから太陽が地平線の下に沈んでいくという時、そばで輝く金星をイメージして名付けられたパターンです。
包み足(抱き線・アウトサイド)
連続している2本のローソク足のうち、新しい方のローソク足(右側)の上下幅が、1つ前のローソク足(左側)を完全に包み込んでいる形です。
組み合わせとしては、小陽線や小陰線の後に、大陽線や大陰線が出現しているケースが多いでしょう。
右側が陽線で左が陰線の場合、そのまま上昇機運となり、右側の陰線が左の陽線を包み込んでいると下落に向かうと予測されます。
・はらみ足(インサイド)
包み足の逆で、連続している2本のローソク足のうち、新しいローソク足(右側)が、1つ前のローソク足(左側)の上下幅の中にスッポリ収まっている形です。
こちらもトレンド転換を示します。
チャートで読み取れないこと
値動きを記録したものがチャートですが、それはつまり、値動き以外の事は読み取ることができないということです。
例えば一定の期間の中でどれぐらいの数量の取引が行われたかを示す「出来高」は、チャートから読み取ることはできません。
出来高は、株式取引では市場の活性度を把握するための指標としてよく使われます。
しかしFXではいくつかの理由により、出来高を正確に確認する事はできません。
ただFXでも売買比率等のデータを使って、取引全体の大まかな傾向は、確認することはできます。
それをチャート上に表示させることもできますが、直接的にチャートから出来高を読み取れるわけではありません。
FXチャートと組み合わせたいテクニカル指標
FXでは、様々なテクニカル指標と呼ばれる情報を使って、相場の把握や今後の価格の推測を行います。
チャートだけでは読み取れないことも、テクニカル指標を使うことでより深く、視覚的にも確認することができるのです。
ここではチャートと組み合わせたい代表的なテクニカル指標に絞って、その内容や使い方をご紹介していきます。
テクニカル指標とは?
FXで使われるテクニカル分析は、過去の値動きを元に何らかの方法で傾向を視覚化し、今後の値動きを推測するものです。
冒頭で紹介したライン分析やローソク足の分析も、広い意味ではテクニカル指標の1つと言えるでしょう。
ただ狭い意味でのテクニカル指標もあります。
それは過去の値動きに数式を当てはめ、それによってグラフなどを生成してチャート上に表示させる手法です。
それらを実行する機能を持ったツールを、インジケーターと呼んでいます。
ライン分析やローソク足の分析では、自分で線を引いたり、目で見て確認をしなければなりません。
しかしインジケーターは自動で結果を表示してくれるのがメリットです。
見た目だけでは正確に分からない、買われすぎや売られすぎといった相場の傾向や過熱感、トレンドの方向性や強さなどが可視化されます。
ただし表示させるための計算が絡むため、取引プラットフォームにその機能が搭載されていなくてはなりません。
そして計算の結果が特徴的な形になったり、特定の数値に足したりすると、それが重要な指標として機能します。
それらは「サイン」や「シグナル」とも呼ばれ、エントリーや決済に適したタイミングを教えてくれるのです。
テクニカル指標(インジケーター)には、大きく分けて2つの種類があります。
1つは方向性の強い相場で効果を発揮する、トレンド系のテクニカル指標です。
相場の方向性や流れの強さを確認できます。
もう一つは、レンジ相場で効果を発揮する、オシレーター系と呼ばれるテクニカル指標です。
こちらは一定の幅で上下を繰り返すレンジ状態の中で、相場の買われすぎ感や売られすぎ感を可視化してくれます。
トレンド系の代表的なテクニカル指標
まずトレンド相場向きのテクニカル指標からご紹介しましょう。
トレンド系の指標は、どちらの方向に価格が伸びていくかを示してくれるので、その流れに乗った順張りでのトレードが使い方の基本です。
流れの方向性に沿った順張りエントリーは一般的に稼ぎやすく、損をしにくい方法として知られています。
そのため初心者の方は、まずはこちらの方から慣れていくのが良いでしょう。
ここではトレンド系の代表的なテクニカル指標として、以下の3つをごく簡単にご紹介します。
移動平均線
ボリンジャーバンド
一目均衡表
■移動平均線
テクニカル指標の中でも、最も代表的な存在が移動平均線です。
何はなくともまずは使うべきインジケーターと言えるでしょう。
移動平均線は、任意の期間の終値の平均値をつなぎ、ラインとして表示させます。
期間の短い短期線、それより長い中期線、大局的な傾向を見る長期線などの複数のラインで判断するのが一般的です。
使う期間に明確な基準はありませんが、一般的によく使われるのは、下記のような期間となっています。
短期線:5・7・10・12・14など
中期線:20・21・25・50・75など
長期線:100・200・300など
計算方法には、いくつかの種類があります。
SMA(単純移動平均線):
価格の単純な平均値EMA(指数平滑移動平均線):
直近の価格に比重をかけた平均値WMA(加重移動平均線):
直近の価格ほど比重が大きくなる平均線
人気が高いのはEMAです。
直近の値動きに程よく反応し、トレンド転換の察知が早くなるのが特徴です。
移動平均線では、ラインの傾き方によって相場の状態が示されます。
ラインが上向きであれば相場は上昇傾向、下向きであれば下落傾向にあるといった具合です。
傾きが大きいほどトレンド状態は強く、傾きが小さくなるほど勢いは弱まり、ほぼ水平になるとレンジ相場に陥っています。
また複数期間のラインの向きが一致した状態を「パーフェクトオーダー」と言い、発生している間は高確率でトレンドが持続します。
実際にエントリーや決済の目安として使えるのが、ゴールデンクロスとデッドクロスです。
ゴールデンクロスは、短期の移動平均線が、それより長い期間の移動平均線を下から上へ突き抜けることを言います。
すると相場は、そこから上昇していく確率が高くなるのです。
そのためゴールデンクロスの出現は「買い」のサインとなります。
その逆に、短期の移動平均線がより長期の移動平均線を上から下に抜けていくのが、デッドクロスです。
こちらは、そこから下落傾向が強まる確率が高くなるので「売り」のサインとなります。
■ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは、チャートに標準偏差と正規分布の考え方を取り入れたテクニカル指標です。
チャートに移動平均線を利用した中心線が設定され、そこに正規分布を当てはめて、複数のラインを表示させます。
使われるのは、σ(シグマ)と言われる標準偏差です。
一般的には中心線の上下に、±1σと±2σのラインが2本ずつ表示されますが、さらに±3σのラインを加える場合もあります。
ボリンジャーバンドの特徴は、それぞれのラインの中に価格が収まる確率が決まっていると言うことです。
これらのラインは「バンド」と呼ばれ、そこに収まる確率は下記のようになっています。
±1σ:68.27%
±2σ:95.45%
±3σ:99.73%
例えば、±2σの中に収まる確率は約95%以上です。
そのため価格がバンドに接触すると、高確率で反発することが予測できます。
しかし、そのままバンドを抜けて行ってしまうこともあるので、注意が必要です。
その場合、爆発的に価格が動くこともよくあります。
バンドの縁に沿って伸びていくことから、これを「バンドウォーク」と言い、確率に反するほどの非常に強い勢いを持っていると解釈されるのです。
また、バンドの幅は相場の状況によって大きく変わるのも、ボリンジャーバンドの特徴です。
バンドの幅が狭くなることを「スクイーズ」と言います。
レンジ状態に陥っていることを示すため、逆張りするのがセオリーです。
一方、バンドの幅が急激に広くなることを「エクスパンション」と言います。
そこからトレンド状態に入る可能性が高くなるため、流れに沿って順張りでエントリーするのがおすすめです。
そして、広がったバンドの幅が再び狭くなっていくのが「ボージ」と言われる現象です。
この時点でトレンドの勢いはピークを過ぎていますので、既にエントリーしている場合は決済を行い、利益を確定するタイミングとなります。
■一目均衡表
一目均衡表は、インジケーターの中では珍しく、日本で開発された分析手法として知られています。
相場がどのようなバランスにあるか、視覚的に極めて豊富な情報が提供され、多角的に捉えることができるのが特徴です。
多くの指標が表示されるのが一目均衡表の特徴で、実に6種類もの表示が行われます。
どのような内容かは、下記を参照してください。
転換線:
過去9期間の最高値と最安値の平均を結んだ線、短期トレンドを表す基準線:
過去26期間の最高値と最安値の平均を結んだ線、中期トレンドを表す先行スパン1:
基準線と転換線の平均値を26本進めた線先行スパン2:
過去52期間の最高値と最安値の平均値を26進めた線遅行スパン(遅行線):
ローソク足の終値を26本前に戻した線雲:
先行スパン1と先行スパン2に挟まれた空間
全てを把握するのは非常に大変ですが、この中で重視したいものが、転換線・基準線・雲の3種類です。
これらを見ることで、売買のタイミングを掴むヒントが得られます。
特に雲については視覚的に分かりやすいでしょう。
ローソク足が雲やより上にある時は上昇トレンド、下ににある時は下落トレンド
雲はローソク足のサポートラインやレジスタンスラインになる
ローソク足が雲に入ると一時的に方向性を失う
雲が厚いほど、ローソク足がそこを突破しにくくなる
ローソク足が雲から出ると、そこからトレンドが始まる
また、下記のようなサインも使えます。
ローソク足が基準線より上にある時は上昇トレンド、下ににある時は下落トレンド
転換線が基準線を上抜けすると上昇トレンド、下抜けすると下落トレンド
先行スパン1が2より上にあると上昇トレンド、先行スパン2が1より上にあると下落トレンド
遅行スパンがローソク足を上抜けすると上昇トレンド、下抜けすると下落トレンド
オシレーター系の代表的なテクニカル指標
オシレーター系のインジケーターはレンジ相場で効力を発揮するテクニカル指標です。
売られすぎや買われすぎの状態を可視化することで、レンジの中での反転ポイントがわかるため、逆張りの判断に使えます。
反面、トレンド相場ではあまり有効に使えないので使い分けが必要です。
MACD
RSI
ストキャスティクス
■MACD
MACD(Moving Average Convergence Divergence)はオシレーター系に分類されることもありますが、移動平均線を活用しているのでトレンド相場で効力を発揮する、非常に珍しいタイプです。
MACDでは、MACD線とシグナルという2本のラインが用いられます。
MACD線は短期の移動平均線(EMA)と長期EMA線との差、シグナルはMACD線をさらにEMAで示したものです。
短期EMAは12期間、長期EMAが26期間、そしてシグナルを9期間とするのがベストの組み合わせとなっています。
移動平均線と同様、ラインのゴールデンクロスやデッドクロスが重要なサインです。
例えばMACD線とシグナルがゴールデンクロスすると相場は売られ過ぎの水準にあり、デッドクロスすると買われ過ぎと判断されます。
また、ゼロラインとよばれる基準ラインとの交差も見逃せません。
MACD線で言えば短期EMAと長期EMAとの差ですから、それがゼロになったと言う事は、ゴールデンクロスやデッドクロスが発生していると言うことだからです。
また、MACDとシグナルの差を「ヒストグラム」と言い、こちらは棒状のグラフで表示されます。
ヒストグラムが長いほどトレンドが強く、基準ラインに近づくほど勢いは弱くなり、ラインを超えるとトレンド反転です。
MACDは、一般の移動平均線より早いタイミングでサインが出るのがメリットですが、その分早まった結果になることもあります。
■RSI
RSI(Reletive Strength Index)は相対力指数と約され、買われ過ぎや売られ過ぎを数値化する、代表的なオシレーター系のインジケーターです。
変動する幅は0〜100%の数値で表され、一般的には数字が70%以上になると買われ過ぎ、30%以下になると売られ過ぎと判断されます。
それぞれ、そこからレンジ内での反発が起きることを想定して、逆張りエントリーするのがセオリーです。
RSIはここまで説明してきたインジケーターとは異なり、値動きを表示するメインチャートとは別のサブチャートで表示されます。
またRSIは、他のテクニカル指標と組み合わせやすいことでも知られています。
例えば「RSIとMACD」、「RSIとボリンジャーバンド」などは、相性の良い組み合わせです。
■ストキャスティクス
ストキャスティクス(Stochastics)もRSIと同じく、買われ過ぎや売られ過ぎを数値化します。
基準はRSIよりもやや厳しくなっているのが特徴です。
底値圏で20%を割り込むと売られ過ぎ、高値圏で80%を超えると買われ過ぎと判断され、買いや売りのサインとなります。
また数値以外に、ラインがクロスするタイミングもサインとなるため、RSIよりトレードの判断がしやすくなるのがメリットです。
ストキャスティクスには「%K」「%D」「Slow%D」という3つのラインがあり、それぞれ下記のように算出されます。
%K:
対象期間の変動幅を元に、直近の価格の位置を示したもの%D:
%Kを単純移動平均化したものSlow%D:
%Dを単純移動平均化したもの
実際に使うのはこのうち2本で、組み合わせによって名称が変わります。
「%K」と「%D」を使うのがファーストストキャスティクスです。
価格に対する反応が早いものの、あまりに敏感すぎて信頼性が下がるという弱点があります。
「%D」と「Slow%D」を使うのが、スローストキャスティクスです。
Slow%Dは、%Kを2回に渡って移動平均化していることから、価格に対する反応が緩やかになります。
その結果、値動きへの反応は遅いものの、反応した場合の信頼性は高まるのがメリットです。
FXでよくあるチャートパターン
チャートパターンは、過去の値動きの中で、同じような形状の推移がよく起きているとされるものです。
そうしたパターン、いわば「型」を記憶しておくと、次に同じようなパターンが現れた場合に価格の先読みがしやすくなります。
最終的にどこまで伸びるかもある程度見通すことができるので、エントリーだけではなく、利確ポイントの根拠にもなるのがメリットです。
ここでは、FXで幅広く利用される代表的なチャートパターンをご紹介します。
基本のN字パターン
転換点を示すチャートパターン
レンジ状態を示すチャートパターン
複数のチャートパターンが合体するケース
基本のN字パターン
時に複雑な形状となるチャートパターンに入る前に、全ての値動きの基本となるスタイルを理解しておきましょう。
FXでは殆どの場面で、価格が完全に一直線の形で動いて行くようなことはありません。
必ずジグザグの形を伴って、少しずつ上昇や下落を繰り返しながら変動して行くのです。
この形は言わば「N字」パターンと呼べるでしょう。
価格がこのような値動きになるのは、トレーダーたちの行動が原因です。
例えば上昇傾向にある場合、安い時に通貨を買った人は、値上がりした一定の段階で含み益を確定したくなるでしょう。
その結果、ある程度価格が上昇すると一定の売り注文が入り、そこで需給のバランスが一時的に崩れて価格が下落するのです。
しかし全体としては上昇傾向にあるため、売りたい人がいなくなると、価格は再び上昇していきます。
さらに一時的に下落したのを見て、そこで新規の買い注文を入れる人も出るでしょう。
それもまた、価格を押し上げる原動力となります。
そしてまた少し価格が上昇すると、先ほど新規で買った人たちも含め、再び利益確定に動くトレーダーが出てきます。
すると価格はまた頭打ちになり、小さく反発していくのです。
このようにして、常に小さな「N字」の形を描きながら、価格は変動していきます。
面白いのは、時間足の期間を変えてチャートを見ても、同じような「N字」の構造がどこでも見られることです。
「N字」はあらゆる場面で見られるため、チャートパターンも細かく見ると、この「N字」の動きで構成されることになります。
また相場は特定の方向に動くトレンド相場ばかりではありません。
一定の幅の中で上下を繰り返すレンジ相場の方が、むしろ多い位です。
その場合でも、レンジの中では、水平に向かって動く「N字」が出現していることが分かるでしょう。
ラインの説明で記した通り、価格はラインで反発するとともに、そこをブレイクすると大きく離脱していきます。
その後はレジサポ転換が行われもしますが、この動きはまさに「N字」そのものです。
このように「N字」を理解することでチャートは読みやすくなりますし、個々のチャートパターンを扱いやすくなるでしょう。
転換点を示すチャートパターン
チャートパターンは大きく分けて、相場の天井圏や底値圏でトレンドの転換点を見つけるものと、レンジ相場からその後の値動きを予測するものがあります。
そこでまずは、転換点を示すチャートパターンから見ていきましょう。
■スパイクハイ・スパイクロー
スパイクは急激な上昇や下降が見られると同時に、そこがトレンドの転換点となっているチャートパターンです。
天井圏で急激に上昇し、その後に急降下する値動きを「スパイクハイ」、底値圏で大きく下がった後に急回復する動きを「スパイクロー」と言います。
スパイクハイは、ローソク足で見ると長い上ヒゲが出ていることが多く、酒田五法の「宵の明星」とも近い考え方です。
スパイクローは逆に長い下ヒゲが付きがちで、酒田五法で言えば「明けの明星」になるでしょう。
■ダブルトップ・ダブルボトム
スパイクが1度の高騰や下落で反転したのに対し、2回の大きな山や谷を作って反転していくチャートパターンが、ダブルトップやダブルボトムです。
ダブルトップの場合はアルファベットの「M」の形をしており、これが見分ける際のポイントになります。
ダブルトップは、2回に渡って高値を試したものの、レジスタンスラインを超えることができなかった状態です。
それにより引き続き売りたいと思う人が減り、代わりに「もうこれ以上は下がらない」と判断し、新規に買いたい人が増えます。
その結果、価格が上昇していくといった形になったわけです。
安全にエントリーするなら1回目の谷の部分で反発した価格を目安にし、2回目のチャンレジでラインを抜けたら、売りでエントリーを入れましょう。
ダブルボトムの場合はダブルトップの逆で、アルファベットの「W」のような形が特徴です。
こちらも同じような理屈で値動きをするため、1回目の戻り高値のラインを2回目で超えたら、そこで買いのエントリーを入れると良いでしょう。
特に相場が大きな下落を見せた場合、1回めの大底から反発した後、再び大きく下落することがよくあります。
そしてそこで反動が少し弱まり、緩やかに回復していくのは、よく見られる値動きです。
この時、2つ目の下落を「2番底」と言い、ここを狙うとエントリーの成功率が高まります。
■トリプルトップ・トリプルボトム
ダブルトップやダブルボトムがあるなら、その先にトリプルトップやトリプルボトムがあってもおかしくはないでしょう。
これらはダブルトップのように、高値や安値を複数回試してから反転する形です。
その回数が2回ではなく3回というのが違いとなります。
そしてそれらの高値や安値が、ほぼ同じ価格で揃っているのが特徴です。
またトリプルトップやトリプルボトムでは、ネックラインと言う価格帯が重要なポイントとなります。
トリプルトップであれば3つ目の山ができる前の2つの安値、トリプルボトムであれば3つ目の谷ができる前の2つの高値が対象です。
これらの間にラインを引き、そのまま伸ばしたものがネックラインとなります。
最終的に価格がこのラインを超えると、トレンドの転換はかなり確定的になります。
しかしここを突破できず再び反発した場合、トレンドの転換は一旦はなくなったと見て良いでしょう。
このネックラインの攻防の決着がつくまでは、チャートパターンとして完成されたかどうかの判断は、保留しなくてはなりません。
■ヘッド&ショルダー・逆ヘッド&ショルダー
ヘッド&ショルダーは天井圏で出現し、その形状が人の頭と肩のシルエットに似ていることから名付けられました。
日本では3つの仏像が並んだ形をイメージして、三尊や三尊天井とも言われています。
一方、底値圏で出現するのが、逆ヘッド&ショルダーです。
こちらも日本語では、逆三尊と言う名前で親しまれています。
チャートとしての解釈は、いずれもトリプルトップやトリプルボトムと大きくは変わりません。
同じようにネックラインを引くことができ、ここを突破した場合、チャートパターンとして完成したとみなされます。
突破に失敗してしまう可能性もあるので、焦ってエントリーするのは禁物です。
なお日本は仏教の文化が深いせいか、世界でも並外れて、この三尊や逆三尊を好む国民性があると言われています。
■ライントップ・ラインボトム
トリプルトップや三尊等は、高値や安値を3回試したものの突破に失敗し、そこで力尽きてトレンドが反転すると言うパターンです。
ならば、突破を4回試して失敗するというチャートパターンもあるでしょうか?
実際には、そのようなパターンは特に定義はされていません。
一般的には3回も試してみたがダメな場合、チャレンジ勢が力尽き、そのままネックラインを割ってしまうことが多くなります。
つまり、トリプルトップや三尊は完成しやすいということです。
逆にトレンドの転換に至らず、トリプルトップや三尊が否定された場合、そこで反発勢力がいなくなるので再びトレンド方向に戻るケースが多くなります。
いずれにしても、4つの山や谷が重なるケースは少ないということです。
しかしその後も売り買いの均衡が大きく崩れなかった場合、相場は一時的なレンジ状態に陥ることもあります。
これをライントップ・ラインボトムと呼び、横ばいの状態が続くチャートパターンです。
トリプルトップや三尊との違いは、山や谷の大きさが小さく、小刻みな動きになるということ。
1回当たりの売買の出来高が少なく、値動きにダイナミズムが足りないため、天井圏や底値圏にありながら決定的な動きが生まれないのです。
ただ基本的には、この時点ですでにトレンドを続けるエネルギーは切れています。
やがて緩やかに方向性が転換していく確率が高いでしょう。
■ソーサー
ライントップやラインボトムは、横方向への水平な動きですが、それより多く出現するのが緩やかな弧を描くソーサーです。
高値圏で見られるのがソーサートップ、底値圏ではソーサーボトムとなり、いずれも高確率でトレンド転換のサインとなります。
いずれも多少の揉み合いを繰り返しながら、少しずつ高値や安値に近づき、ピークを付けた後も緩やかに転回していくのが特徴です。
大きく目立った反発がないまま、気がつけばトレンドが切り替わっていくので、しっかり見ていないと見逃してしまうこともあるでしょう。
ただ角度が緩やかに切り替わっていくので、どこが高値や安値のピークになるのか、見分けやすいと言うメリットもあります。
最終的な エントリーポイントの見極めは、ネックラインが重要です。
ソーサーの始まった部分から水平線を引き、そのラインを最終的に価格が超えたら、チャートパターンが完成したと判断します。
ソーサーの形状は緩やかな円弧なので、高値や安値のピークとネックラインの差は、それほど大きくありません。
そのためエントリーするのを慎重に待っても、利益を大きく損なう事はないでしょう。
また高値や安値のピークでエントリーできた場合、そのピークとなった価格が、その後の損切りラインとなるでしょう。
レンジ状態を示すチャートパターン
チャートパターンのもう1つの柱が、レンジ状態での値動きを予測するタイプとなります。
レンジ状態でのチャートパターンは、2本のラインが平行に進むボックス型と、角度が異なり次第に線の間の距離が変化していくケースの2つがあります。まずはボックス型から見ていきましょう。
■上昇フラッグ・下降フラッグ
上昇フラッグは直前の価格の上昇をポールに見立て、その先にあたかも旗が立てられているように見えることから、フラッグという名前が付けられました。
下降フラッグは、その反対の形状です。
上下の2本のラインが同じ角度で揃っており、値動きの軌跡は平行四辺形のような形状となります。
上昇フラッグの場合、ラインの角度が右下がりになるので、そのまま下落しそうに見えるかもしれません。
しかし実はここでエネルギーを貯めており、再びトレンド方向にブレイクして行く可能性の方が高いのです。
下降フラッグも同様で、エネルギーを貯めた後、再び逆方向に向かう可能性が高いでしょう。
■トライアングル(三角持ち合い)
フラッグは2本の線が平行だったのに対し、間隔が次第に狭くなって最後は交差して三角形になるのが、トライアングルと呼ばれるチャートパターンです。
2本のラインの角度の違いから、トライアングルは下記の3種類に分けられます。
シンメトリカル・トライアングル:
上下均等に変化していく、二等辺三角形のような形:アセンディング・トライアングル:
高値を結ぶレジスタンスラインがほぼ水平で、サポートラインが次第に切り上がっていく:ディセンディング・トライアングル:
安値を結ぶサポートラインがほぼ水平で、レジスタンスラインが次第に切り下がっていく
シンメトリカルトライアングルでは、売り買いの力が拮抗しているので、上下どちらに抜けていくかはかなり予想が難しくなります。
全体的に切れ上がっていく上昇三角保ち合いは、その勢いのまま上に抜けていく可能性が高いでしょう。
同じように全体的に切り下がっていく下降三角保ち合いは、そのまま下落していく可能性が高まります。
ここでも決め手になるのは、最終的に上下いずれかのラインを越えていくかどうかです。
■上昇ウェッジ・下降ウェッジ
2本の線の間がジリジリと狭くなっていくのが、上昇ウェッジや下降ウェッジです。
フラッグとトライアングルの中間タイプと言えますが、角度についての条件があります。
それは、上昇ウェッジであれば2本とも上向きになっていること、下降ウェッジであればともに下向きになっているということです。
日本語で言うと先端が細くなった「くさび型」と言えます。
上昇相場で見た場合、見た目が右下がりのフラッグは、その後再び上昇トレンドに戻る可能性が高いチャートパターンでした。
それに対しウェッジは、見た目は右上がりとなっているので、そのまま上がりそうな気配がするかもしれません。
しかし安値に比べて高値が伸びず、値動きの幅は次第に小さくなっています。
ということは、既にトレンドを続けるエネルギーが切れかかっていて、後はもう下落していくしかないという可能性が高いのです。
■上昇ペナント・下降ペナント
ペナントもトライアングル同様、2本のラインが交差するように引けるタイプのチャートパターンです。
形状だけ見れば同じですが、2つの違いがあります。
まずペナントには、フラッグのように直前でポール状の値動きがあり、その先に三角形の旗のような値動きがあることです。
またその三角形が、一般のトライアングルに比べてサイズが小さいということも見分けるポイントとなるでしょう。
ペナントでは、ボールに当たる部分の値動きが強いほど、そのトレンドがその後も継続する可能性が高くなるのも特徴です。
複数のチャートパターンが合体するケース
最後に、チャートパターンが組み合わさって1つのパターンを形成している例をいくつか紹介いたします。
■ダイヤモンド・フォーメーション
ダイヤモンド・フォーメーションは、2つのトライアングルが合体した形状をしています。
前半では保ち合いの距離がだんだん広くなり、後半になると今度は狭くなっていくというパターンです。
これは次第に盛り上がってきた相場の勢いが続かず、逆に少しずつ弱くなってしまった様子を示しているでしょう。
最終的には勢いがなくなったまま緩やかに下落していくパターンと、通常のトライアングルのようにラインをブレイクした時点で勢いが戻り、そこから急上昇していくパターンとに分かれます。
また通常のトライアングルと同じく、後半部分の三角形が右上がりの形に近ければ、そのまま上昇していく可能性が高いと判断できます。
逆に下に向かっていくようならば、売りが進んで下落していくパターンが考えられるでしょう。
また勢いのあった相場が少しずつ失われていくと言う形から、ダイヤモンド天井圏で出現した場合、そこから下落していく可能性が高くなります。
底値圏で出現した場合は、そこから反転して上昇していく可能性の方が高くなるでしょう。
■カップ&ハンドル
カップ with ハンドルとも呼ばれ、まさにコーヒーカップの形をイメージさせるチャートパターンです。
構成としては、カップに当たるソーサー部分と、持ち手に当たるボックス型のチャートが合体した形になっています。
持ち手の部分はボックス型ではなく、さらに小さなソーサーのような形をしていることもありますが、チャートパターンとしては同じです。
日本では海外に比べて三尊天井の人気が飛び抜けて高いのですが、海外ではこのカップ&ハンドルの人気が非常に高く、チャートで出現すると多くの人が注目します。
形状が上向きになっている場合は、そこから 上昇していく可能性が高くなります。
逆にカップをひっくり返したような下向きになっている場合は、そこから下落していく可能性が高いでしょう。
最終的に決め手となるのは、持ち手の部分にあたる部分のレジスタンスラインを価格が超えた時です。
またブレイクした後の利益確定の目標は、カップの深さと同じ程度になるでしょう。
■ソーサー&ハンドル
カップ&ハンドルと似た形状ですが、ソーサー&ハンドルでは、カップに当たる部分がかなり浅めとなっています。
また持ち手の部分が長くなっているのも、カップ&ハンドルとの違いでしょう。
ソーサーと言うより、フライパンと呼んだ方が分かりやすいかもしれません。
カップ&ハンドルではカップ部分の深さも重視されますが、ソーサー&ハンドルでは、曲線部分や取っ手の長さが大事になります。
ここが長いほど、ブレイクした後の価格変動が大きくなる傾向があるからです。
また、取っ手の向きが下に傾いていると上昇する確率が高まり、取っ手が上を向いていると下落していく可能性が高まります。
特に天井圏でこのチャートパターンが出た場合、そこから急落していく可能性があるので気を 気をつけましょう。
チャートソフトを選ぶときのポイント
取引を円滑に行うためには下記のような条件を満たしていることが望まれます。
画面が見やすい
将来に渡って長い時間見続けることになるチャート画面ですから、いかに見やすいかは非常に重要なポイントです。
提供されているチャートによって、デザインの傾向は変わってきます。
それと同時に重要なのが、自分の見やすいように画面をカスタマイズできる機能です。
特に背景やローソク足の色の指定は極めて重要であり、自由度が高ければ高いほど良いでしょう。
機能が充実している
もちろんチャートとしての機能が充実しているかも重要です。
その判断となるのは、例えばテクニカル分析のツールがたくさん搭載されているか、画面の描画ツールが豊富に用意されているかなどが挙げられるでしょう。
また、自分がチャートを見ていない間でも取引を自動で行ってくれる自動売買プログラムが使えるかどうかもポイントになります。
それもあらかじめ用意されているものだけではなく、自分で作ったものが使えたり、他の人が作ったものを使えるような環境になっている方がベターです。
操作が軽い
見落としがちなのが、操作が軽くキビキビ動くということです。
ときには秒を争うタイミングで取引を行わなくてはならないFXでは、操作が重いと言うだけで取引にストレスがかかります。
いくら機能が豊富でも、そのおかげで反応が悪くなってしまっては本末転倒です。
無料で使える
世の中にはお金を出さないと使えないFXチャートもありますが、コストを抑えるためには無料で使えるチャートの方が良いでしょう。
有料のチャートは確かに利用できるテクニカル分析や描画ツールも豊富で、無料のチャート以上の機能性を持っていることもあります。
しかし初心者のうちは使いこなすのが難しいでしょうし、FXで十分な収益を上げられるようになってから利用を考えても遅くはありません。
FXチャートソフトのおすすめはMT4/MT5
国内のFX会社の多くは独自開発のオリジナルツールを提供しています。
それぞれに工夫がされており、日本人向けに使いやすいデザインにもなっていますが、カスタマイズや機能面ではなかなか完璧なものがありません。
特にパッケージとしての作り込みが内向きのため、足りない機能をユーザー側で追加できないことはデメリットと言えるでしょう。
またFX会社を乗り換えるとなると、その度に新しい環境に慣れる必要があります。
その点MT4/MT5は、ほとんどの海外のFX会社に採用されているので、面倒な思いをする必要がありません。
これまで使っていたテクニカル分析が会社を変えたことで使えなくなってしまうといった心配もないでしょう。
MT4やMT5には以下のようなメリットがあります。
柔軟なカスタマイズ性
チャートでは画面が見やすいことが重要ですが、MT4/MT5では画面の背景やローソク足などの色を、自在に変えることができます。
また一度設定した内容を保存し、いつでも簡単に呼び出すことが可能です。
特に複数のインジケーターを使う場合、それらのセットを配色も含めて保存しておくと、後々の使い勝手が良くなります。
豊富なツールやインジケーター、自動売買
機能が充実しているという面では、まず最初から多くのインジケーターを搭載しているのがMT4/MT5です。
MT4では30種類、MT5では38種類ものインジケーターが利用できます。
さらに公式サービスで1,000種類以上のインジケーターが公開されており、自由にダウンロードできるのが大きな特徴です。
チャートに描画できるラインなどのオブジェクトは、MT4で31種類、MT5で44種類が標準搭載。
自動売買についても様々な種類が公式・非公式を問わず流通しており、世界中のトレーダーが開発したプログラムを様々な形で入手できます。
軽快な操作性
通常、こうした機能面を充実させればさせるほど、ソフトとしての操作性は重たくなってしまいます。
また必要とされるパソコンのスペックも、それなりの性能が求められるようになるでしょう。
しかしMT4/MT5の動作は非常に軽く、少し前の世代のパソコンでもストレスを感じる事はないでしょう。
MT4の後継であるMT5では、チャートの表示速度や内部の処理速度がさらに高速化されています。
国内のFX会社のチャートの場合、高機能であってもこうしたスピードが遅いものが少なくありません。
FX取引では操作に対する反応やスピード性が非常に大切です。
ときには利益や損失に直結することもあるので、操作の軽快さは欠かすことのできないポイントでしょう。
無料で使える
MT4/MT5では、使えるチャートの数やインジケーターの数に制限はありません。
始めから搭載されている機能は、どこまで使い切っても無料です。
一部のインジケーターや自動売買プログラムは有料で販売されていることもありますが、無料でも使えるものがたくさんあります。
少なくとも将来に向けた拡張性は、まさに世界最強と言っても良いでしょう。
なお、筆者がオススメしているFX会社「BigBoss」と「XM」はどちらもMT4/MT5を採用しています!
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FXチャートに関するよくある質問
最後に、チャートについての疑問に対してお答えします。
口座を開かなくても試しに使える?
FX会社と紐付いている取引ツールを使う場合、一般的にはその会社で口座を作らなくてはチャートを使う事はできません。
ただ一部の業者では、口座を開かなくてもデモ環境を提供していることがあるので、確認してみると良いでしょう。
またMT4やMT5の場合は、開発元のWEBサイトから自由にダウンロードすることができます。
口座を紐付けない限り実際に取引をする事はできませんが、デモ環境で使えるバーチャルマネーで本番と殆ど変わらない環境で、取引のシミュレーションをすることが可能です。
パソコン版とスマホのアプリ版で違いはある?
一般的な取引をする上では、両者に明確な差はあまりないと言えるでしょう。
しかし画面のサイズが違うため、利用できるウインドウの数はパソコンの方が多くなります。
また使えるテクニカル指標の数も、スマホでは数が制限されていることがあります。
総合的には、パソコン版の方が機能性は優れているでしょう。
チャートは自由に選ぶことができますか?
独自開発にせよ世界共通で使われているものにせよ、それぞれのFX会社で使えるチャートの種類は決まっています。
基本的には、その会社が自社の顧客に対して提供・推奨しているチャートに限られるということです。
会社によっては自社で開発したツールと、MT4やMT5の両方に対応し、好きな方を使えるようにしている場合もあります。
またパソコンへのインストールが難しい場合などは、WEBブラウザから利用できるツールを提供している場合もあるので、一定の選択肢はあると言えるでしょう。
ただし、中にはFX会社の口座とは関係なく使えるチャートもあります。
そのままでは単にチャート分析をするだけの用途となりますが、一部のFX会社と提携し、実際にそこから取引ができる環境もあるので良ければ利用を検討してみてください。
ローソク足の赤青の見方は?
FXでは通常、ローソク足の色はユーザーやFX会社などが任意に設定します。
背景を黒くしているトレーダーもよく見かけるでしょう。
そのため、色に関して明確な基準というものはありません。
それに対し、色の定番が根強いのが株式市場です。
株式市場では始値より終値の方が高くなった陽線を赤く、始値より終値の方が安くなった陰線を青で、伝統的に表します。
赤と言って連想するのは赤字でしょう。
そういう意味では、陽線を赤く塗るのは不思議な気もします。
この理由は日本では昔から伝票を切る時に間違いを防ぐため、入ってきたお金を赤、出ていくお金を青で書くと決まっていたからです。
証券会社でも顧客から入金があった場合は赤い伝票を使い、顧客に出金する場合は青い伝票を使っていました。
そこから転じて、買いで上昇となったら赤、売りで下落したら青という塗り分けになったのです。
しかし海外では実はこの色の使い方が逆さまになっており、上昇したら青、下落したら赤という使い方になっています。
いずれにしてもFXのチャートでは、このような色使いを気にする事はありません。
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