[2024年2月・ファッションテックニュース]Apple Vision Pro発売、Fashion Weekではフィジタルファッションが急浮上
Apple Vision Proが発売、J.Crew, Mytheresaなどが没入型ショッピングアプリをリリース
2月2日、米国でApple Vision Proが発売。Appleによると、発売日時点で600以上のVision Pro向けアプリが利用可能に。
J.Crew、Mytheresaなどの企業は、没入型ショッピングプラットフォームを提供するObsessと共にVision Pro向けのバーチャル店舗を開発。
商品を実物以上の大きさで見ることができ、没入感のあるショッピング体験を提供する。
J.Crewの「J.Crew Virtual Closet」では、利用者はパーソナライズされたマネキン上で様々なアイテムのコーディネートを試すことができ、ショッピング中にスタイリストと会話をしたり知人とグループコールすることも可能。
NFTプロジェクト「Doodles(ドゥードゥルズ)」がG-SHOCKとコラボ、限定のG-SHOCKとデジタルコレクションを発売
Pharrell Williams(ファレル ウィリアムズ)氏が最高ブランド責任者を務めるNFTプロジェクト「Doodles(ドゥードゥルズ)」とカシオの「G-SHOCK」がコラボレーション。
「Doodles」デザインのG-SHOCK(実物、DW-6900B型)に、デジタルコレクションが一つ付属する「G-SHOCKボックス」として販売された。価格は1個169ドル。
2月9日に東京の渋谷PARCO内にあるポップアップスタジオ「2G TOKYO」での販売後、15日には「Doodles」所有者専用のオンラインプラットフォーム「stoodio(ストゥーディオ)」でも販売開始。
Doodles OGホルダーやVIRTUAL G-SHOCKコミュニティのメンバーは、オンラインでの販売に際し、一般公開より先行してアクセス可能となった。
Sykyがロンドン、パリのファッションウィークでフィジタルコレクションを披露
「Syky(サイキー)」が、 “World Collide” というフィジタル(=phygital)デザインを展示するイベントをロンドンファッションウィークの公式スケジュールで開催。
イベントでは、香港出身のKay Kwokとベルリン出身のTaskin Goec、二人のレディトゥウェア・デザイナーのフィジタルクリエーションが披露された。
Goec氏は、自身の過去作品に基づいて訓練されたカスタムAIモデルを使用し、実物とデジタル両方のコレクションにおいて、シグネチャーであるプリーツとルーシングを再現した。
また、パリファッションウィーク期間中には、同時期開催の「NFT Paris」において、Syky CollectiveデザイナーのStephy FungとNEXTBERRIESがフィジタルコレクションを披露。
Fung氏のアイテムは、実物とNFTに加え、メタバースのSandbox内で利用可能なウェアラブルも付属。ローンチイベントの後、Syky.comで販売が開始された。
Gmoney氏のブランド「9dcc」がParis Fashion Week中に新作コレクションを発表
Gmoney氏のブランド「9dcc」の新作コレクションが、Paris Fashion Week期間中に開催されたイベント「NFT Paris」で発表された。
コレクションはアパレルからアクセサリー、ライフスタイルグッズまで及び、全商品がNFCチップを通じてEthereum(イーサリアム)ブロックチェーンに接続。
ECとパリでのポップアップで購入可能に。
Gmoney氏によれば、「9dcc」は、テックギーク(オタク)向けのラグジュアリーブランドとなることを志向している。
「Wrangler」が自社のビンテージアイテムにNFCタグを搭載したコレクションをローンチ
米国の歴史あるデニムブランド「Wrangler」が、Web3とビンテージ(古着)を融合したファッションブランド「MNTGE(ミンテージ)」とのコラボコレクションをローンチした。
「Wrangler」のビンテージ品にブロックチェーンテクノロジーを統合したコレクションで、先週22日にパリで開催されたFuture Fashion Summitにおいて披露された。
各アイテムには、スマートフォンでのスキャンが可能なNFCタグが取り付けられている。
アイテムの所有者は、スキャンを通じ、アイテムの製造年や背後にあるストーリーを知ることができる上、特別なブランドコンテンツにアクセスすることも可能。
「Y/Project」がサステナブルライン「Evergreen(エバーグリーン)」のデニムにデジタルプロダクトパスポートを導入
フランスのブランド「Y/Project」は、先月23日、サステナブルライン「Evergreen(エバーグリーン)」のデニムアイテムにデジタルプロダクトパスポートを導入すると発表した。
システムは、ラグジュアリーブランド向けにブロックチェーン技術を用いたインフラを提供する企業Arianee(アリアニー)によって提供されている。
このデジタルプロダクトパスポートを導入することで、所有の証明から、製品履歴と詳細なサプライチェーンの把握、リセールプロセスの合理化、そしてインビテーションやオファー、ブランドに関する情報を所有者に届けるといったことまでが可能になる。
バーチャルファッション・クリエーションのためのプラットフォーム「ALTAVA AI」のベータ版がローンチ
シンガポール・韓国に拠点を置くALTAVA(アルタヴァ)が、バーチャルファッション・クリエーションのためのプラットフォーム「ALTAVA AI」のベータ版をローンチした。
革新的なアプローチを導入し、クリエイターが、バーチャルワールドやゲームなど異なるプラットフォーム間でデジタルアイテムをシームレスに製作、接続、収益化できるようにする。
雑感
月初はApple Vision Proの話題一色だったのが、ファッションウィークが始まると、フィジタル(デジタル含む)ファッションに関するニュースが目立つように。
個人的には、XでRed DAOのアカウントが「Digital fashion dominated in Paris(デジタルファッションがパリを席巻)」と投稿したのが印象に残り、その勢いを感じました。
デジタル(またはフィジタル)ファッションを牽引する「Syky」のデザイナー、Gmoney氏のブランド「9dcc」などが、広く浸透していくかには要注目です。
また、最近海外のファッション関連メディアの記事を読んでいると、「Roblox」の名前を目にする機会が増えたので、これからゲームとメタバースが再び盛り上がるのでは思っています。
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