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両面型の二つのタイプ 企業起点か? 求職者起点か? 企業起点編

皆さん、こんにちは。カタリストエージェントの勝田です。
弊社は人材紹介会社を中心に人材紹介事業を行っておりますので企業からお預かりする求人のほとんどは「人材紹介コンサルタント」の求人となります。人材紹介コンサルタントと言ってもその意味するところは広く、企業側を担当するRA(リクルーティングアドバイザー)や求職者個人を担当する CA(キャリアアドバイザー)などの「分業型」のポジションもあれば、法人側と個人側を一気通貫で担当する「両面型」のポジションを指すこともあります。分業型と両面型の違いの詳細については下記をご参考ください。

今回はその中で「両面型」について取り上げたいと思います。実は意外と知らない人も多いのですが、両面型の体制をとる人材紹介会社には二つのタイプがあります。それは企業起点か、求職者起点か、ということです。

この違いを理解しておくことは両面型の人材紹介コンサルタントとして転職をする場合にとても重要な観点となりますので今回と次回の2回に分けて詳細に説明をしたいと思います。

まず最初は企業起点の両面型から見ていきます。


企業起点の両面型とは?

まず最初に企業起点の両面型とは、両面型の体制はとりつつも企業側にオーナーシップを持たせ、担当企業の求人の充足をミッションとする場合を指します。具体的には、担当企業の求人ごとに人材をソーシング(スカウト・マッチング)していき、求職者とは求人ベースで面談をしていく形が基本となります。

このような形態は、クライアントファーストの考えを持つ会社で取り入れられており、多くのエグゼクティブサーチファームや大手の中では私の前職企業である株式会社ジェイエイシーリクルートメント(JACリクルートメント)などで採用されています。特にジェイエイシーリクルートメントのコンサルタントは両面型の体制をとる日本で最大規模の人材紹介会社ですが、約1,200名以上のコンサルタントが業界ごとに専門特化して担当企業、あるいは担当求人の充足を目指しています。

企業起点の両面型のメリットは何か?

それではこのような企業起点の両面型を採用している場合のメリットは何なのでしょうか?それは詳細な企業情報が一人のコンサルタントに蓄積・集約されていくので求職者に対してより詳細で細かな求人提案ができるということです。

単なる求人票ベースの情報ではなく、企業側の担当者(経営者であるほど望ましい)と直接やり取りした上で取得した情報やカウンターパートとなる方の印象や雰囲気、社風などのアナログ的な情報についてもダイレクトに求職者に伝えられるということが最大のメリットです。

これはAIなどが今後普及していくことを考えれば、よりリアルに企業の魅力を伝えられるという意味で転職エージェントの介在価値が発揮できる部分とも言えます。

また、転職潜在層やCxOクラスの人材などのエグゼクティブ層を動かしていく上でもこのような詳細な企業情報をベースにアプローチができることはとても有効です。

企業起点の両面型のデメリットは何か?

一方で企業起点の両面型のデメリットとしては、求職者に対して案件ベースでコミュニケーションをしていくので、どうしても求人提案の数が少なくなってしまうという点が挙げられます。
(求人の提案数を担保しようとすると企業起点の両面型の場合、一人の求職者に対して複数のコンサルタントがアプローチをすることになるため、求職者にとっても負荷をかけてしまうという点もございます)

また、求職者のキャリア相談などの中長期的なアドバイスが手薄になりがちということも起こり得ます。

転職する際に注意したいこと

ここまで企業起点の両面型のメリットとデメリットを見てきましたが以上を踏まえて転職する際に注意したいことについて最後に見ていきます。

まず最初はこのような企業担当制を採用しているケースでは既にベテラン社員が大手企業や優良企業を担当しているという場合も多く、後から入社する中途社員は新規開拓メインや未稼働の企業の掘り起こしから担当していくというケースもあるので注意が必要です。

また、人材紹介をやるスタンスとして「求職者に寄り添いたい」とか「求職者の転職の可能性を最大限追求したい」というような想いを持っている人はとても多いですが、このような企業起点の両面型の体制をとっている企業に転職をした場合は、先に挙げたデメリットの観点からギャップが生じてしまう可能性もあることは事前に検討をしておくべき点です。

以上、今回は両面型のコンサルタントの中でも企業起点の両面型について見てきました。次回は求職者起点の両面型について取り上げたいと思います。お楽しみに!

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