ホストだったら巻き上げられてた 日刊ねこvol.8
甘えんぼうすぎる4歳の元保護猫と、うつで引きこもりがちの乳母(わたし)のやさしい共依存ライフ。陽気な彼氏もいます。
最近、珍しいことに忙しく過ごしている。
同じ都内の実家に数日帰ったり、毎日ダンスレッスンに通ったり、親しい友人と会ってだらだら喋ってみたり。
そんな疲れが溜まって、今日は夕方まで猫ちゃんとベッドでのんびり過ごしてしまった。(あれ、割といつもじゃない?)
在宅ワーク中の彼も、仕事の合間に少し合流して猫を愛でていたので猫はもう大喜び。テンションはプリキュアマックスハート。人間ふたりに同時に構ってもらうのが世界で一番幸せという可愛い猫ちゃんに、毎度の事ながら我々もメロメロになっていた。
そんな絵に描いたような幸せタイムは束の間。私はダンススタジオへ、彼は仕事のミーティングへと戻らなければならない。
もちろん猫は大憤慨!外出の準備をしている私を横目に、オンラインミーティング中の彼をニャーニャー鳴いて妨害しまくっていた。
ーーーーーー
私は1時間半のレッスンを終えて帰宅。すると、猫の様子が何だかおかしい。
普段なら玄関先まで来て、人の腰のあたりまで伸び上がってくる熱烈な「おかえり」をかましてくれるのに、今日はベッドの上でだんまりしている。
不思議に思って声をかけても、横目でちらりと見るだけでガン無視を決め込んでいる。なんで〜〜〜!さっきまであんなに楽しく3人でイチャイチャしていたじゃない!!(涙)
きっと私が忙しくしていたから拗ねているんだ。可愛いけど、可愛いけどでも無視されるとやっぱり寂しい。
「猫ちゃん、何でもするからゆるして!ねえねえ、おねがいします」
気がついたら、モー娘。『シャボン玉』の梨華ちゃんばりに懇願してしまっていた。そんな様子をみた彼氏は二人の茶番に呆れているみたい。
でも、ふと考える。もしこれが猫の戦略だったらどうしよう。構ってもらうために生きてるうちの猫のことだから、自分がどういう振る舞いをしたらより人の関心を引きつけられるのか、わざとやっているに違いない。
先日あったホスト狂いの友人が言っていた。
ホストも営業目的のために、わざとお客さんと喧嘩したりする人がいるって。
いやん、私ったら完全に術中にハマっている!突き放されることで、逆にすがってしまう人間の心理をついた巧妙な作戦だ…猫よ、恐るべし。
いつか、この猫を使ってホストクラブを開いてみよう。猫カフェも結局推し(お気に入りの猫)に貢ぐために通う人も多いと聞くし、うちの猫はとにかく人に構ってもらうのが大好きだからきっと資質も合うはず。
世界初の猫ホスト爆誕。あーあ営業も自分でやってくれないかな。
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