ワインの細道 ~その三~
ラギュオール 見た目以上の 頑固物
言わずと知れたソムリエナイフの代名詞、シャトー・ラギュオール。ソムリエになったらこいつを買おうと思うソムリエ予備軍の多いこと多いこと。かくいう私も以前持ってたのですが、ものの見事に合コンで無くしました...(涙)
そんな事はいいとして、格好ばかりに目がいくラギュオールですが、実は一番主眼に置かれているのは耐久性です。
なので買ったばかりだとヒンジが固いのなんのって、まさに超のつくほどの頑固者、女性のネールなんて考えて作られていません。でもそれがプロの道具たる本当の姿なのでしょう。
だから家庭ユースには不向きです。動きが渋くて渋くて使いづらいです。なのでお値段もお値段ですし、憧れだけではオススメしません。
要はレース用の車を公道で乗っても、下のトルクがないので、走りづらいったらありゃしない...
スミマセン、わざと難しいたとえ使いました。
家庭ユースで使うんだったら、プルタップスあたりが、お買い得で一番いいんじゃないでしょうか?ダブル・アクションなので、長めのコルクに対応できますので、かかってこい!アンジェロ・ガヤ!!という感じです。
注:長いコルクが大好きなイタリアワイン界の大御所です。
ちなみにラギュオールというのは地名で、正確にはライヨールのほうが発音的には近いようです。
元々は刃物の生産で有名だったラギュオール村。そんな縁もあってソムリエナイフの一大生産地にと思われがちですが、実はその中心は近隣のティエール村。ラギュオールを手掛けるSCIP社も、ここが本拠地だったりします。
ちなみに私が今まで一番愛用しているのソムリエナイフはSCIP社のドファン。、多分今のが三代目です。どことなくイルカににているので、ドファン=ドルフィンという名前なんです。ラギュオールほど動きも渋くないので、家庭ユースでもオススメだったんですが、現在正規輸入が無いようです、残念。(涙)
ちなみにソムリエ試験のパニエ抜栓の際に新品同様の高級ソムリエナイフで挑むチャレンジャーが意外に多いんですよ。道具では加点にならないし、審査する側見れば使いこなせてないの一目瞭然ですから。まあ、それでは減点ならないけどね。(笑)
さあ、今日のまとめです!
ソムリエナイフも、要は目的に合ったものが一番使いやすい、ワインも目的に合ったものが、その場に一番ふさわしい、一番美味しいという事です。