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クッキングシミュレーター
と言うわけで、自分がプレイしたゲームの紹介及び雑記など
「クッキングシミュレーター」
から参りましょうか
これは、端的に説明すると
「潰れかけたレストランを、あなたの料理で昔のような流行っていたレストランにしましょう」
という内容のゲーム
ちなみに洋ゲー
洋ゲーと言うのはつまり、舶来品のゲーム
舶来品と言うのは、日本製とは少し違い「シミュレーター」と書いてある場合、徹底的にそれを突き詰める物が、多い
つまり、日本製なら
おいしい料理を作るために、リズムに合わせてボタンを押して…とか、美味しくなるであろう組み合わせを考えてみよう!みたいな物や、かわいいキャラがキラキラした感じなのだが、洋ゲーの場合は、違う
「この魚の塩焼きは、黒コショウとディルをキッチリ5グラムずつふりかけて、天板に載せて、90秒ほど焼いて、ホースラディッシュを5グラムかけて、仕上げに……」
こんな感じ
例えばそこに「塩焼きだけど、この魚は醤油を少しかけて焼いた方が、美味しくなるんじゃないかなぁ…?」などと思い、醤油の1滴でもかけたら、アウト
「いらないもんかけてるんじゃねえよこの野郎クソ野郎テメエはマニュアル通りに物を作ってキッチリと時間内に出せばいいんだコノヤロウ!」
そんな感じでキッチリ減点を喰らう。
洋ゲーと言うのはそういうものなのだ…
「5グラム」はそれ以上でも、それ以下でもキッチリ文句を言われるし、それ以上のことも、それ以下も求められない。そういう世界なのだ…
ちなみに、ワンオペ…だ…
ベースになる料理が少なく、大量に作り置きが出来て、注文に応じてチーズとかトッピングを載せて提供するだけ(言い方が失礼なのは存じております)の深夜の「す○家」ですら問題になったのに、それをやれ…と?
そう、ワンオペなのだ
一応提供と会計は別の人がやってくれるから、完全なワンオペじゃないが、数ある料理を全部ワンオペでやらなければいけない
「テメエ、天○の料理番ですら、野菜係だのスープ係だの各種係が決まっていて、主人公は最初は雑用からはじめてそこから出世していくお話なのに、有名レストランの名前を取り戻すのにワンオペとは何事だ?」
などと文句を言いたくなるが、現実は現実…だ
初日はメニュー数も少なく「マスのオーブン焼き」「トマトスープ」「サケのグリル焼き」程度で、注文のペースも遅いので、なんとでもなる
「はいよ、オーブン焼き入ったよー。っと、冷蔵庫からお魚を取って、スパイスを振りかけて、焼いて出す。っと、はい、一丁上がり!」
「お!チップ弾んでもらったよ!良い客だねぇ!またおいでよ~。美味えもん食わしてやっからな~」
と、こんな感じ
まるで下町の昔ながらの「それなりにしか客の来ない食堂」でも経営しているような、牧歌的な風景が広がる
が、現実はそれを毎日許してくれるほどには、甘くない
「新メニューを入れよう」と安易に言ってくる店員がいる
まぁ、最初は簡単なものだから、一応我慢は出来る
後半になると「○○を刻んで30秒ほどグリルする。××に△△を混ぜて、そこに□□という調味料をかけて茹でて、○○と合わせた後で天板に載せて40秒ほど焼いてから付け合わせに………」
そんな新メニューを求めて来やがられる。
他人事だからそれで良かろうよ。という感じで…
いや、ワンオペぞ?この店
普通はさ、そういうメニューがあるときってのは、刻んでグリルする係、調味料を合わせて茹でる係、天板で仕上がらせて、盛り付ける係と、数名が関わる物ぞ?
それを全部、ワンオペでやれとな?
それと、注文のペースも、早くなってくる
オーブン焼きを頼まれて、調味料を振りかけて焼き始めようとするタイミングで、別の料理の注文が入り、焼きながら焼き時間を気にしながら、別の料理の調理をすると、そこに新たな注文が…
ちょいとタイミングがずれると、火を通しすぎた料理を提供したり、調味料をかけ忘れた料理を提供することになる…
すると、ここの客は「この調味料が足りないねぇ」「焼き加減がおかしくないかい?」と、美味し○ぼの海原雄山か山岡士郎の如く批判をしてくる…
お前は黒コショウの5グラムと6グラムの違いが解るのか?というレベル(実際ここの客はわかる)
ついでに言うと、付け合わせのレモンの大きさのバランスが悪いだけで、文句を言ってくるレベル
となると、時間節約のために、いくつかのとんでもない工夫をする事になる…
「焼かないで調味料だけぶちまけた魚」とか、場合によっては「スープと称した水道水」とか「馬鹿には見えない料理(空の皿)」とか出す。
まぁ、そういうやり方も無くはないのだが、キッチリと評価は物凄く下げられる
となると、例えば、大量生産…だ…
無論、料理には「熱い状態で提供しろ」とか、条件がある…
オーブン焼きを1匹焼くときに、5匹まとめて料理して、残りは電子レンジを使う。とか、そういう真似をする…
これで大丈夫…っと…
んなわきゃない。…見抜くのだ…ここの客は…
「これはレンジで再加熱してるね?魚に火が通りすぎている…」
うるせーよ…と言いたくなるが、事実なので反論のしようもない。
となると、もう一つの大量生産…を行うことになる
例えば魚は、調味料だけ振りかけて、後は焼くだけの状態にして置いておく
スープは、全ての材料の分量を10倍とかにして、一気に作ってしまう。ポリバケツとかで…
そうすれば、注文があったときに魚は焼くだけ、スープは鍋に移して温めてよそるだけ…になる。
給食システムを思い出してもらうと、解りやすい
40人とかの児童を相手に、食缶1つに味噌汁が入っていて、給食係がよそるだけ。そう言うことだ…
魚?
調味料をかけて焼くだけ…の状態で、適当にボウルやバケツにぶち込んでおく
冷蔵…?いや…知らんなぁ…
そもそもだね、コショウとか香辛料というのは、肉の腐敗を防ぎつつ、多少腐敗した肉もその香りで誤魔化せるから使われるようになったわけでだね、本来はこういう使い方がだね…
恐るべきことに、このゲーム、そこは客が見抜かない
結構おかしな所を見抜けなかったり、評価基準が頭おかしかったりする…。これも、このゲームの特徴
焼き魚とか、頭だけ落として、身と別に同じ皿に乗せて出すという、日本なら「喧嘩売ってるのか?」という状態でも、文句を言ってこない。
レンジで温めた、コショウを1グラム余分にかけた…と言うのを見抜く客なのに、一切怒らない。
さらに言うと、床に落としたりした食材も、見抜けない。
まぁ、これは現実でも見抜けるものじゃない
たまに所謂バイトテロとしてYouTubeとかに載ってバズったりして大事になるが、客には見抜けないのは当然ではあるが…
…となると、例えば…
「西日の当たる床に、10日ほど前、調味料だけ振りかけてぶちまけられた魚」をオーブン焼きにして、適当に出されても、客は一切文句を言わない
うん、客よりも保健所が出てきそうな案件に見えるが、問題ない。
最終的には…
「増えるメニュー、殺到する注文に対して、後は焼くだけとか、数十人前をポリバケツで作ったガスパチョとかが、調理の邪魔にならない窓際に適当に常温保存で並べられて、注文の度にそこから適当に取り出して調理して提供される」という状態になる…
でも、許されてしまうのだ
ワンオペだから、許されてしまうのだ…
洋ゲーと言うのは、そういう物なのだ
そんなゲームが、クッキングシミュレーターなのだ。
ぜひ一度、楽しんでもらいたい。
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