金言456:私なりの古戦場
父の時代は、アメリカと戦争しました。
その子どもの世代は、欧米それに中国と経済戦争をしてきました。父は国家の命令で戦場に行きました。子は、自己責任で欧米企業との商戦に参加しました。
中国大陸の漢民族にとって、日本がアジアでリーダーであったのは4~5千年の歴史のなかでほんのひと時のことです。日本は1対12の圧倒的劣勢の立場で、奮闘努力をしてきました。父の世代がブルドーザーで所得倍増をはたし、右肩上がりに経済復興をなしとげました。子の世代は経済戦争でまた負けてしまいました。バブル崩壊後の20数年はまさに子の世代の連敗の暗黒時代です。次は、団塊の世代の子どもたちの出番です。父と子が負けた相手と孫が今度は情報工学の分野で戦っています。
父が負けた相手と子が戦った欧米のビジネスフィールドは、今では懐かしい古戦場となっています。ドイツ語なまりの英語、関西なまりの日本語などは、今でも耳にするたびにあの頃の商いの場面を思いださせてくれます。辛いエピソードと同じ量の楽しい想い出があったはずですが、私なりの古戦場で浮かんでくるのはネガティブなシーンばかりです。しかしながら、これは幸運の女神が、「次は勝つ」ためのエネルギー源として与えてくれたものにちがいありません。
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