ため息446:切磋琢磨を嫌うアマチュアは、プロの職場から退場してもらいたい!
1)町内会の卓球部の話です。
子育てから開放された家庭婦人が、初めて町内の卓球サークルに入会しました。卓球は初めてでしたが、週に2回の練習を繰り返すうちに基本的なプレーが楽しめるまで上達しました。デュアルプレーは、自分より強い相手と対戦することで上達していきます。
活動が定期的に継続するようになると、自然にメンバーが増え、インターハイとか社会人リーグ経験者も顔を出してくるようになります。徐々に練習内容が充実し、地域の他チームとの交流試合の機会が増え、ついには区レベルの活動に発展しました。
そのとき、ゲームができるまでに上達したこの初心者は、対外試合を嫌い、身内での練習にだけ参加するといいました。この人にとっては、日頃の運動不足を解消することが目的で、ストレスを受ける対外試合を望まなかったのです。仲良しグループでほどほどに汗をかいて、ストレスを発散するサークル活動のつもりが、いつの間にか、周りが切磋琢磨する運動選手集団に変わっていました。その後、この卓球部は区や県の大会に積極的に参加し、個人・団体で活躍するママさん選手が育っていきました。
全くの初心者からスタートしたメンバーは、この人だけではなく、もちろん、対外試合で1回戦敗退を続ける人も何人かいます。外での試合を嫌うこの人より弱い選手が積極的に試合に出て、負け続けているのです。そういう事情を知ったうえで、なお、対外試合を嫌い、この人は練習もやめてしまいました。チャレンジシーンからの退場です。
2)英語が苦手な公立小の女性教師(当時53歳)
卓球部で対外試合を嫌った家庭婦人と同年代の公立小学校の教諭の話です。
この先生は、英語が苦手で、英語なしで受けられる私大に進み、教職につきました。小学校で英語活動が始まり、勤務先に導入が決まりました。この先生は悩んだ末、仕事を休むほど体調を崩してしまいました。
当時53歳の大卒といえば、団塊の世代の余波が残る年齢で、平均的な水準を維持するためには人並み以上の努力と競争が求められた社会環境を経験したはずです。ましてや、子供たちに未知の世界を体験させる役割を担う教職を選んで、30年以上、公務員として働いてきた人です。
児童は毎日毎日、担任の先生から新しいことを習います。その中で、苦手な科目ができて学校に行きたくないと逃げ出そうとする児童に、この先生はどう教育的な指導をするのでしょうか。
先生も苦手な科目からは逃げるから、同じだからと安心させるのでしょうか。それとも、何事にもチャレンジしていかなければならないと、自分はできないのに児童には、やらせようというのでしょうか。(実社会では、『俺もやるから、お前もやれ』というのがリーダーたる者の必須条件です)
これでは、インド、中国、そして東アジアの半島にも大負けです。欧米には、先の大戦では武力戦争で負け、また、この30年近く経済戦争でも負け続けています。さらに将来に向かっては、負組世代が、次世代を教育しているわけです。ゆとり世代なんていうのも一時期ありました。切磋琢磨を嫌うアマチュアは、プロの職場から退場してもらいたい!