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金言878:30年連敗

2015年に2000億円近い赤字を出して台湾メーカーの傘下に入ったシャープ。台湾人経営者が翌年から黒字にするとコミットし、実際に黒字転換しました。
欧州の名門企業に資本参加した香港人のオフィスを訪問したことがあります。資本参加した企業の社章をスーツの襟の裏に着けているのを、ウインクしながら見せてくれました。もうひとつ印象に残っているのは、躓きそうになるほど毛足の長いふかふかのカーペットです。高そうな感じでした。

台湾人の、こちらの経営者は日本語を話し、日本では社員寮に住み、飛行機はYクラスとコスト意識を傘下の従業員に目に見える形で示しています。当然のことながら信賞必罰です。
深センの工場でよく見ました。大きな工場でミシンが並んでいて、所々に赤い旗が立っていました。壁新聞にも表示されていましたが、旗が立っているミシンを使っている従業員は成績不良で見せしめになっていました。シューズ製造工場では、従業員がサンダルや粗末な布の靴を履いていました。たくさん製造しているのだから、C級の出荷できない靴を支給したらいいのにと工場長に言ったことがあります。返事はNOでした。従業員が良品に手をつける、支給品を換金する、悪さをしても見つけにくくなるとのことでした。

こういう環境で結果を出してきた経営陣ですから、品質だけは世界一とか言って大赤字を出した日本大企業のテコ入れは簡単だったに違いありません。就任時に来年は黒字にするとコミットしたのですから。そして結果も出しています。米国に20年連敗、更に昨今はレッドチャイナにも負け始め、失われた30年の記録更新中です。我が国は、そろそろ年貢の納め時なのかもしれません。

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平史理 taira fumitoshi
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