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金言933:カネで繋がるご縁

生まれも育ちも違う相手との交渉の場での信用の尺度はカネだという説があります。
所詮何を考えているかわからない相手に何かをもちかけられたとき、長い付き合いとか第一印象とか人を見る目という勘とか、判断基準はいろいろあります。提案内容も人柄も大差なければ、カネの有無がファイナルアンサーの決め手になります。

古来より、信用の尺度はカネでした。そしてカネが絡む縁は、カネが切れるとほとんど消滅します。
「金を貸した時はあんなに慕ってきたのに、断った途端に付き合いがなくなった。」とか「世の中カネで買えないものがある」とかよくある話です。
自分なりの経験から、カネを貸すとそれまでの友好関係は崩れることを学習しました。長い付き合いも親密な付き合いもカネが絡むと変質します。貸した方は返済を期待し、借りた方は喉元過ぎれば返済の負担を感じます。当然のことですが、対等で友好的な関係は崩れます。債務者は、債務返済まで債権者との積極的な接触を避けます。借りた分だけ貸してくれた人に誠意を尽くすという封建時代のご恩と奉公、あるいは、信義誠実の法原則は期待薄です。

カネを借りるヒトは、貸し手の資産と貸す余裕が続く限りご縁を繋ぎますが、カネで繋がるご縁ですから、カネが途切れると終いです。

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平史理 taira fumitoshi
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