金言780:「やればできる」の思い違い
「可能性は無限である」というのは、実は自分の身の回りには存在していなかったし、これからも出現することはないことを悟るのには、ずいぶん時間がかかります。いいかえると、いままで実現できなかったのは、本気をだしていなかったからで、これから先も「やればできる」と勘違いしている気持ちのことです。
団塊の世代は、小学校の頃から欲しいものは、複数の同世代の仲間うちで競争し、分け前にありついてきたという個人史があります。常に競争して、勝ち残って、私企業なら幹部社員から役員にまで登りつめる一握りの勝ち組は別にして、大多数はある時、これ以上前にも上にも進む可能性がほとんどないことを自覚させられる時が来ます。
自分ではできると思っても、年少組の評価する者がそう思わないということです。繰り返しになりますが、転職してステップアップを繰り返してきた勤め人が、あるときから、オファーが例えば部長職どまりとなります。そのときはじめて、先行きに限界を感じます。
では、どうするかというと、先頭集団に追いつくのを諦めるか、下位グループでゴールを目指すかという選択になります。
いずれにしろ、人生いつ終わりになるかわからない耐久レースですから、諦めない限り、チャンスは複数回めぐってきます。そのとき、逡巡するか、ダメモトで一歩踏み込むかです。三振を恐れてバットを振らなければヒットはありません。四死球やデッドボールで出塁を目指すのは美しくありませんし、結局、まだ「やればできる」という勘違いが続いているわけであります。
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