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金言833:歴史は当局が編纂するもの

我が国で古墳が造られていた時代の歴史は時の政権担当勢力が編纂したもので、事実と異なる記載があるというのは、対米戦争で負けて以来、公言しても不利益にならない定説になっています。私企業の社史編纂業務は窓際族のお約束の仕事場で経営陣の意向による編集が企業存続の限り延々と続いていきます。

先週届いた高校の同窓会誌の一節を見て違和感を覚えました。その一節は、ある生徒会同好会消滅の経緯が当時の教職員か、それとも消滅の前に卒業した同窓生かが記しています。
「次第に活動が弱まり、1972年に消滅」とありました。
1972年というのは、団塊の世代なら覚えがある節目です。
70年安保の高揚が冷め、たとえばケルンパがべ平連になるような、祭りの後の虚脱状態です。次第に活動が弱まったのは事実です、中心メンバーが新宿や東大、羽田、成田で玉砕し継承者が育つ環境がなくなったからです。もちろん、行政側の反社勢力の芽を摘む指導もありました。そういう行間に潜む不都合な事象は、敗者の歴史にのみ記録されます。

何となく覚えているのは、後輩たちが同好会活動での理論闘争を嫌い聖歌隊やグリークラブのようなアートの世界に軸足を移していったことです。ジョンレノンやオノヨーコ、花、ピースマークがポケモンGOのような感じで街にあふれていました。
ということは自分も負け組なのかもしれません。あの時あの場にいた人たちの記憶と、その後にだれかから聞いた経緯とは違いがあるという負け組の遠吠えであります。

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平史理 taira fumitoshi
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