ため息12:マーケットシェア
日産プリンスが「GTR」、「愛のスカイライン」、「ケンメリ」と夢のある車を生産していた頃、トップとそれほどの差がなかった頃、できるセールスマンは、後に一世風靡した証券マンと同じようなバブリーな暮らしをしていました。その頃の話です。
☆N社の社員。
取引先、業者が来社するときは、N社の車で来るように指導。ライバル社の車で乗りつけるような業者は出入り禁止にします。N社の車でN社ショールームに来店する見込み客は、歓迎します。
☆T社の社員。
他社の車で、来社する業者やショールームに乗りつける見込客を歓迎します。他社の車を使っている取引先は、次回はT社の車に乗り換えてもらいます。同様に個人客も次のマイカーはT社にしてもらえるよう、営業をかけます。
T社にとっては、自社の車に乗っているオーナーが、つぎの買換えで自社の車を再び選んでくれてもマーケットシェアは変わりません。しかし、他社から乗り換えてもらえると、マーケットシェアが増加します。乗り換えを優遇し、1台1台と市場占有率を上げて世界と首位の座を争うようになりました。
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