見出し画像

ため息489:ブラックボックス

しがない勤め人の、企業内での役目は脇役です。
サラリーマンは、いつもだれかのために、「納期厳守、品質向上」とかいうサポートサービスを提供して暮らしています。
与えられた業務を要求されたレベル以上でこなすことができるということが、「脇役のこだわり」のひとつです。しかしながら、主役が交代すると不要になる脇役もいます。個性の強いこだわる脇役には、常に出番がまわってくるとは限りません。主役は感覚的に自分をサポートするスタッフをキャスティングします。こだわるような人は使いにくいし、自分のパフォーマンスのために脇役のブラックボックスをいくつも抱えたくないはずです。

脇役で定年になっても、嘱託や契約で半値以下なら脇役サービスを買ってもらえるかもしれません。これならリスクがないと勘違いして、次のステージでは今までどおりとは異なる役をオファーされても辞退してしまいます。
脇役で長年かけてこしらえたブラックボックスの中身を、引き継ぎというお約束で公開するのは、もったいないです。それに属人的な知恵を引き継ぐことは無理です。古来より匠の知恵と技は盗み真似ることで継承されてきました。

いいなと思ったら応援しよう!

平史理 taira fumitoshi
いただいたサポートはこれからやってくる未知のウイルス感染対策、首都直下型大地震の有事対策費用に充当します。