見出し画像

【第四回】浄法寺の専業農家「馬場園芸」さんへの取材

200年以上続く農家の9代目 馬場淳さん

取材対応いただいた馬場 淳(ばば まこと)さんは、専業農家として200年以上の歴史を持つ農家の9代目として、岩手県二戸市の浄法寺町にある「馬場園芸(ばばえんげい)」を切り盛りしている若きベテラン農家さん。

馬場さんが稼業を継いでからは「年間を通じて仕事を作る」ということを目標に、冬が旬であるホワイトアスパラの栽培も精力的に行い、企業としての農業を成立させるために尽力されています。

事務所での取材の様子


土づくりに対するこだわり

植物は土が無ければ育ちません。
であれば、良い土でなければいい状態で育たない…ということは、なんとなくイメージができます。

馬場さんは土づくりに非常に強くこだわっており、こまめな土壌分析によって「作物がどの成分を欲しているのか」を研究してどんどん改良のサイクルを回しているとのこと。

作物は光合成によって養分を作り、土中のさまざまな成分と結合させてアミノ酸を作るため、光合成の最大化を土づくりからもサポートしてあげることで、最終的には最高に美味しい野菜になってくれる。

馬場さんなりの農業の哲学が垣間見えました。

ホワイトアスパラの畑作業の様子


新たな取り組みとしての「かぼちゃ」

馬場園芸さんといえばホワイトアスパラ!…というイメージがありましたが、最近では温暖化の影響で収量もサイズも伸び悩んでいるとのことで、「このままではいけない!」ということで新たにかぼちゃ栽培にチャレンジしています。

馬場さん自身、栽培に取り組む以前は「かぼちゃはほったらかしても成るもの」という印象があったそう。

しかし実際に自分でやってみると、美味しいかぼちゃを安定して作るためには一筋縄ではいかず、うどんこ病の影響が大きかった年は20tもの廃棄を出してしまった…というお話も聞かせていただきました。

「かぼちゃはハズレに当たることも多く、ガッカリされがちな作物だと思う。だからこそうちのかぼちゃは、全数光センサー選果も行って、最高のホクホクをお届けできるように努力をしている」

自分が食べて美味しいと思うものを作りたい!と仰っていた馬場さんらしい力の入れ具合だと感じました。

馬場園芸さんFacebookより、かぼちゃ熟成の様子

生産から加工まで

取材を受け入れていただいた馬場園芸さんの事務所は加工場も併設されていて、自社の作物はもちろんのこと近隣農家さんの作物も受け入れて、いろいろと加工をされていました。

農業でどうしても出てしまう「規格外品」は、そのまま販売しても全く価格が折り合わないことから、このあたりのはけ口も自分たちで用意する方が当然いいだろう、という思いから、力を入れているそうです。

畑での農作業、加工場での加工、どちらも「美味しいものを作る」ということが共通しているため、どの作業も楽しくやれているとお話しする馬場さん。とっても活き活きとされていました。

加工場併設の事務所前で記念写真。もともとは給食センターだったのだとか。

カシオペア農業チャレンジ

「カシオペア農業チャレンジ」は二戸地域のコミュティFM「カシオペアFM」で放送されている番組で、二戸地域の農業の現場で行われている実験的な取り組みや、実際に新規就農を目指す方の密着取材の様子などをご紹介しています。

「いわて農業未来プロジェクト」の提供でお送りしているこの番組は、主に岩手県北部の二戸市、軽米町、九戸村、一戸町、岩手町において、農業や地域についての情報を発信することで、農業への関心を高めたり、農業の担い手不足を解消したりといったことを目的としています。

二戸地域の農業の現場で行われている実験的な取り組みや、実際の農業の最前線で行われている工夫などについてお話を聞いたり、時には体験をしたりして、ラジオをお聞きのみなさまにご紹介をして参ります。

※この番組はフィリップ・モリス ジャパン合同会社が支援するいわて農業未来プロジェクトとの連携事業です。

馬場園芸さんの詳細

馬場園芸さんがつくったお米やホワイトアスパラは、二戸地域の産直施設「ふれあい二戸」や「キッチンガーデン」で購入できるほか、公式ECサイトからもお買い求めいただけます。
※かぼちゃは今のところ全数売り先が決まっているとのことでした。

【馬場園芸HP】

【馬場園芸ECサイト】

【各種SNS】

【ふるさと納税】

番組の放送音源はこちらから

カシオペア農業チャレンジ | カシオペアFM

いいなと思ったら応援しよう!