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ハーフカメラで綴る水族館。

初秋、水族館に行きました。

持って行ったのはお馴染みPEN FT。大好きなカメラです。レンズはOLYMPUS G.Zuiko Auto-S 40mm f1.4。これ一本しか持っていないのと、他に何も要らない…というレベルによく写ります。手持ちのデジタルzf、GR3を合わせても一番好みのレンズかもしれません。言い過ぎかしら。

トミーのリペイントさんで点検、オーバーホール済み(レンズは点検のみ)露出計もまだ快調です。

現像はカメラのキタムラにお願いしました。2コマを1つにすると追加料金かからないので、それでいいですー。と。何気に初キタムラでした。現像機がある店舗なら、1時間で上がります。

綺麗に現像していただいていて嬉しい。データも綺麗だった。

冷蔵庫に秘蔵していたKodakのPORTLA400を使いました。期限は切れていますが一年以内なのと冷暗所保管なので問題なかったかな?

上野から行ったので、浅草で乗り換え。東武線の乗り換えまでのほんの少しの街並みも撮りたかったのですが、雨と人混みに断念。撮ればよかった電気ブラン。

東武線の浅草駅の中になぜかマグロ。大きくて立派でつやつや。解体ショーがあるとのことで宣伝中。
おー!とあわてて撮ったら指が写り込んでいました。

すみだ水族館はスカイツリーの麓?にあります。比較的新しい、、と思いつつもう12周年?!と時の流れに目がチベットスナギツネみたいになりました。なんだか行き期を逃し続けて、初めて行きました。わがままにつきあってくれた友人に感謝。

入場チケットを買うために20分の列で、ネットで買うかとQRコードを読み込むと登録が必要…大人しく並びました。話してると意外とすぐ。

最初の水槽は撮りたいような撮りたくないような。面積もそんなにないので、人も多くて難しく(私はあんまり人が映り込むことを好みません)クラゲコーナーで『ちょっと撮るね!』とカシャリ。アカクラゲかな?

暗いかな、、と思いましたがさすがASA400。撮れていました。シャッタースピードは60分の1、絞りはダイヤル1とかかな?思ったよりずっと綺麗。光に照らされるクラゲは美しい。自分で泳がずに流されるところも含めて大好きです。

『癒されるっていうのはよくわからない』と友人が言うので『癒さ…れ…ないとしてもずっと見てられるよ』と返しました。このミズクラゲのコーナーで、田中一村の良さについて質問して、なんか泣きそうになったことを思い出したのでした。一つ一つ、フィルム写真を見るとなんの話をしていたとか、その時こんなふうに思っていたとか思い出せて、すごいなフィルムは…と思います。

昨日、カラープリントをしながら、『私、デジタル全盛期だった高校から社会人までの写真がごっそりないんですよ、、』と話したら、『気楽に撮れるものは気楽に消せるのかもしれないね』とNさんが言っていてそうだなと思ったのでした。

もっと撮れば良かった(二回目)水族館の中は暗く、ほぼ露出は感覚に頼るしかないので中々撮れずでしたが、こんなに写るならもっとカメラを信頼して撮れば良いね。

でも、これだけしか撮っていないから、一つ一つが思い出せるのかも。

金魚を見ながら
『金魚が苦手なんですよ、犬も。人の業を感じるから』と話すあなたに、私も同じことを思ったりしていて、似てるなぁやっぱり、と。ヒブナくらいまでなら良いんだけどね、と水槽をすらすら泳ぐように見ながら話しました。

悲しいくらい美しい。
さびしいくらいきれい。

月明かりが部屋に落ちて、木々が影を置いて行きます。

写真を見返しながら、そう送りました。ふと、そう思ったもので。さびしくなっちゃうくらい、きれいだった。ぜんぶぜんぶ、ネガに閉じ込めて眠ります。

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