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MV-55

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A: ちゃっきり節 - 堀池きぬ子・鈴木鈴子 (静岡)
B: おこさ節 - 伊藤かづ子 (秋田)

(7" ビクター MV-55 1958)

レア度:☆
内容 :★

町田嘉章作曲の新民謡クラシック"ちゃっきり節"。1927年に遊園地のコマーシャル・ソングとして製作依頼されたものの、今日のように知られたのは戦後になってから。花柳界向けに作られたわけなので当然ですが、しっかりと歌いしっかりと弾かれる前提で楽曲が構成された まさしくプロの仕事という感じですね。一般的な意味での民謡としてウケるのに時を待たなければならなかったのも必然かもしれません。

とはいえここで唄うお二方は現地の芸妓なのか素人に毛の生えた程度なのか非常に微妙な声を放つ。たしかに花街的な艶っぽさはありつつも、末尾の音の伸ばし方に逃れられないコーラス的西洋教育を感じます。

そもそも長唄をはじめ邦楽の素養があった作曲家としての町田嘉章はどうしても野から音を作ることはできなかったんだなと。細竿三味線から紡ぎだされたシティ・ガール民謡。

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