センバツ 九州国際大付vs広陵 見どころ
第94回選抜高校野球 2回戦
九州国際大付(福岡) vs 広陵(広島)
注目の2年生スラッガー対決!
佐倉と真鍋は好投手を打ち崩せるか!?
今大会の優勝候補とも言われているチーム同士の楽しみな対戦となった。
ともに初戦も強豪と対戦し、今大会を代表する注目の2年生強打者佐倉、真鍋にも注目が集まる。激戦ゾーンを勝ち抜くのはどちらか!?
初戦の勝ち上がり
九州国際大付はクラーク国際の山中、辻田という好投手を相手に競り勝った。特に背番号3の辻田の質の良いストレートは素晴らしく、九州国際大付の強力打線も相当苦労した様子がうかがえた。
そんな中でも接戦を勝ち切れた要因は何と言ってもエース香西の好投に尽きる。
3回1死から許した安打を最後に延長10回まで23人連続でアウトに打ち取った。
試合は2-2の延長10回裏に1死1塁でで出た走者を3番小田原が見事にエンドランで進め、最後は4番佐倉のレフト戦への犠牲フライにより3-2で勝利した。
広陵は秋の北信越チャンピオン敦賀気比に8-0で快勝して2回戦に進出した。
試合は初回から広陵が3番内海、5番田上の長打で先制。5回には下位打線にも連続長打が飛び出し、一気に4点を加点して勝負を決定付けた。広陵は6回、8回にも長短打で得点を加えて終わってみれば9-0の完勝だった。
投げてはエース森山が球威のあるストレートと鋭い変化球で強打の敦賀気比に対して8回途中まで被安打2の好投を見せ、最後は松林が試合を締める完璧な試合運びを見せた。
この試合の見どころ
どうしても佐倉、真鍋の両主砲に注目が集まるが、両チームともその前後の打者も非常に力強い。
初戦を見る限りでは打線の状態は広陵のほうが良い状態であると言えるが、敦賀気比の上加世田から次は技巧派サウスポー香西が相手。全くタイプが異なるだけに初戦の出来は参考にはならないだろう。
ただ香西としても広陵打線はクラーク国際よりも力強い為、1回戦と同様の投球が出来るとは思わない方が良いだろう。
初戦のクラーク国際打線は香西の右打者の外角に沈むチェンジアップが頭に残り、中盤以降は中途半端なスイングをさせられていた。
広陵打線は非常に選球眼がよく低い打球を飛ばすスイングをしてくる為、香西としては1回戦よりもさらに厳しくコントロールする必要がある。
特に内海、真鍋への内角は要注意だ。
広陵中井監督は敦賀気比戦後のインタビューでも「次は1点勝負」と言っていた事から「大勝後の空回り」には気をつけてくるだろう。
そしてこの試合の1番のキーポイントは「九州国際大付の打線が森山の投球に大振りにならずコンパクトに振れるか」である。
九州国際大付はクラーク国際の辻田への対応に苦労する中で中盤以降やや大振りの傾向が見られた。森山は緩い球も使ってくる為、前後に揺さぶられないよう気をつけないといけない。
初戦で思うような打球を飛ばせなかった佐倉、野田のバッティングがカギを握るだろう。
どちらも打線は力強いが接戦を勝ち切る強さも持つだけに、主導権を握りたいところ。
そして上位打線に迫力があるため、下位打線の出塁が勝負を分けるのではないだろうか。
ともに初戦で鉄壁の守備力を見せつけた。
それだけにハイレベルな試合を期待したい。