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センバツ 国学院久我山vs有田工 見どころ

第94回選抜高校野球
大会4日目 第1試合

国学院久我山(東京) vs 有田工(佐賀)

イチローの教えは生かされるのか!?


秋に東京大会を制した国学院久我山と九州大会ベスト4の有田工の対戦となった。

国学院久我山と言えばイチロー氏が指導にあたったという事で話題になった。昨年はイチロー氏が指導した智弁和歌山が夏に全国制覇を果たして一気にイチローコーチの人気が高まった。
センバツ出場が決定し、同校にはイチロー氏からも励ましの言葉が届いたそうだ。

対する有田工は2013年の夏に古川投手(日本ハム)を擁して甲子園に出場しており、開幕戦で勝利した経験がある。今回出場の選手の中には子供の頃に見た有田工に憧れて入学してきた選手が多いそうだ。

投手力分析

国学院久我山は秋は左の渡辺、右の成田と2人の投手を軸にエース不在で戦ってきた。左の渡辺は背番号19ながら好投を続け、明治神宮大会では背番号1を背負って花巻東の強力打線を相手に中盤までの好投が光った。数字上やや四球が多いが、主に強豪校を相手に投げる試合が多かったのが影響している。
背番号11だった右の成田は秋の前半にエース格として安定した投球を見せた。控えにも多数の投手がおり、競走が激しい投手陣である。


一方で有田工はエースナンバーを背負う塚本が先発マウンドを踏むだろう。直球はMAX136キロほどではあるがスライダーとシュートを内外角に投げ分けチェンジアップで前後にも揺さぶる投球が信条だ。
丁寧な投球で九州大会では1、2回戦で秀岳館、海星の強豪に対して連続完封するという好投を見せた。秋はほぼ全てを塚本が投げた事からもリリーフを出す展開になると苦しくなる。

打力分析

国学院久我山のカギを握るのはトップバッターを務める斎藤か。東京大会では打率.500というハイアベレージを記録した好打者だ。2番の木津も非常に出塁率が高い。しかし秋は3、4番の調子がなかなか上がってこなかっただけに、冬を越えて大きく打順が変わる可能性もある。
攻撃スタイルは基本的にバントを選択する事が多く、秋は1試合平均3個の犠打を記録している。ランナーを3塁に置くとスクイズも積極的に使ってくる傾向が見られる。
イチロー氏からメインに指導を受けたという走塁技術で甲子園を駆け回る姿にも注目したい。


有田工は秋は1番ピッチャーの塚本と4番角田を中心の戦いを見せた。エース塚本は打者としても打率.471を残し、俊足を生かしたプレーからも身体能力の高さがうかがえる。
チーム全体としては長打が1試合1.5本とやや長打力に欠ける点が見られるのが気がかりだが、秋に3番で結果を残せず悔しい思いをした山口が活躍すると面白い。
また守備面では遊撃手の松尾が3失策。こちらは秋にコンバートしたばかりで不慣れな点があったことからも冬の成長が期待される。

この試合の見どころは?

打力ではわずかに国学院久我山が上回る。
それだけに有田工は1番ピッチャーの塚本の出来が勝敗に大きく影響してきそうだ。
国学院久我山は4、5点勝負、有田工は3点以内のロースコアに持ち込みたい。

国学院久我山は32歳の尾崎監督、有田工は43歳の梅崎監督、両監督がどのようにゲームを作るか。采配にも注目だ。

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