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7月の半ば。
私たちを大雨が降る毎に苦しめてきた天井のプラスティックをいよいよ外す時が来た。天窓の業者が二日掛で作業し、7m x 4m、10年保証の天窓がついた。これで、毎晩のように豪雨に怯えていたがそれも必要なくなった。

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全面を覆うポリカーボネイトは日中、太陽の光で温められ日没とともに冷えていき、ほんの少しずつ伸縮するがこれは材質状通常通り。その伸縮するときの音が、当初は少し気になった。薄い屋根の上を鳩か何かが歩いているような、ピシッピシッと軋む音。ギリギリ肌で感じる小雨も、ポリカーボネイトに当たるとカサカサと小さな音を立てる。これで、室内にいても雨が来たことを知ることができる。土砂降りになるとその音も爆音のようになり、結構ドキドキするが、滅多なことでは壊れない材質だとのこと。この地域は雨季になると時々雹が降る。この天窓業者はここで40年の実績があり、今まで雹で破れたり壊れたりといったケースはない、とのこと。

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 天窓が完成し、初めて雨が降った夜。
その雨音を聞きながら階下のテントの中で本を読みつつ、夜の平和を楽しんだ。屋根があるって、雨で濡れる心配がないって、素晴らしい。

 とのんびりしていたら、2階のテラスに溜まった雨水が、ドアの隙間を潜って室内に攻め込んできた。テラスの屋根が足りない。テラスの壁に、溜まった雨水を出す穴も開けなくては。ドアの下に水が入り込んでこないように何か工夫しなければ。

 と言うことで、クマ夫とセサール兄の初仕事となる。
 セサール兄は溶接が(も)できるなんとも便利な人で、型は古いがシケには強いかどうかわからないけどまだまだ馬力のある発電機と溶接機材も持っている。セサールはご近所のテラス屋根もつい最近つけており、自宅も含め同様の作業経験がある。話が早い。
男同士というのは不思議なもので(メキシコだけなのか?メキシコの片田舎限定なのか?)、言葉少ない説明で事足りてしまうようだ。私などが入ったらそれはもうあちらはめんどくさいと思って投げ出してしまうだろう。私は全て図解にしないと気が済まない。ざっくりでいいので絵に描いて、各部分の数値も書いて、手順もフローで書いて、としないと不安でならない。
ほんの少し、ノートの片隅に覚書程度の数値をかいただけで、これで進めてしまう。
アルミの角パイプも使用する場所によって強度が異なるので数種類。まずはそれを計算結果をもとにセサールの家で必要な長さに切り分ける。
その作業をしている間に、私たちはホムセンで屋根となる素材を買いに行く。手軽に設置でき、強度耐性があり、経済的でもあるもの。
希望としては、もしそんなことが出来るのなら、どこかのお宅が屋根拭き直してそこで出た古い瓦なんぞ譲っていただけたらそれこそ嬉しいのかぎり。実は2020年の初頭、つまり半年前に家の近くでそれを行なっていた。けれどその当時はテラスに屋根をつけるなんて考えておらず、欲しいけどもらったところでどうするよ?と通り過ぎていたのだ。今考えるとなんともったいないことをしたものか。
 ホムセンで、粘土やセメントを材料とした素焼きっぽい仕上がりの屋根板を見つけ、これを屋根に決める。

これが全て設置されると、大雨が降っても水対策に怯えることもなく安心して眠れるのだ。

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屋根を支える各パイプなどは数日でつけられた。

あとはクマ夫がコツコツと、屋根板をネジで貼り付けていく。

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(元週刊) Casa Arkadia の作り方  〜メキシコで、家を作っています〜
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