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59. 人生最後の引っ越しをします 1

↑今まで何回引っ越ししたんだ?
実家からアメリカ(1)、アメリカ国内で3回(4)、日本に帰って(5)4回(9)、メキシコ来て(10)2回(12)。メキシコでは最初に住んでいた家に間3年置いて出戻ってくるという荒技も成し遂げた。結局、メキシコで最初に住んだ「丘の家」が、実家の次に一番長いことになる。

 この「丘の家」を離れるのは少し寂しかった。
 メキシコに住みたいと思ってすぐに、飼い猫と一緒に暮らせる家を探し始めた。2008年当時まだそこまで一般的でなかったネットでの不動産情報に私から「こんな家探してます」と募集をかけ、最初に返事を英語でくれたフランシスコ(通称グエロ)。すぐに写真をおくってくれ、私がメキシコに渡るまで2ヶ月ずっと待っていてくれた。
 建築面積50㎡のこの家は、2008年11月中旬に入ってから2020年11月中旬に出るまで、間3年間を除いて9年間お世話になった。その間の3年間、グエロは「他の人には貸したくない」と誰にも貸さずに私が帰ってくることを待っていてくれた(なのか?)。

 家財道具多めの一人暮らしから二人になり、Arkadiaもいよいよライフラインが揃いつつあるので、2020年10月後半、引っ越しの準備を始める。
 1日交代で「丘の家」に戻ってくる度、各自それぞれが自分の荷物を取捨選択しまとめていく。それ以上に「家財道具」をまとめるのが必然的に私の役目となり、結構な仕事量に。でもそこは経験豊富な引っ越し魔。もう何も深いことは考えずサクサク進めていきます。

 コロナ禍で不要不急の外出はしない(家とArkadia、買い出しのスーパーや市場、Arkadia近くの金物屋とホームセンターぐらい)ので、それまで仕事で使っていた綺麗目な服や上着、靴はしばらくは使わない。海に遊びにいく予定も半年以上先まで考えていない。ので、そういうものはもうゴンゴンスーツケースに詰め込んでいく。普段ここで家づくりに使う作業用のきちゃない服とそうでないけどおしゃれではないジャージ類、ちょっと街にお出かけ用のカットソーとジーンズ、下着類だけはすぐに使えるようにバッグに詰め込む。

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↑出発を待つ皆さん

 毎日Arkadiaに来るごとに、車に詰め込めるだけ箱やらスーツケースやら詰め込み少しずつ移動させる。「丘の家」の先住猫たち(大ちゃん、ピッコリーナ)も11月4日には転居完了。最初は自分たちの匂いがほぼしないこのどでかい家に戸惑い、階段下の隠れ場所からほとんど出てこなかった。

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↑どこだか分からないところで困惑中の御大


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 セサールのトラックを出してもらい、まずは大物家具、家電から運び出す。こういう時メキシコ人男性の体力とパワーには脱帽で、ほぼ成人男性3人(セサール、16歳の息子ブランドン、クマ夫)でサクサク進めていく。私は邪魔にならないようにしている。

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 結局、セサールには3往復してもらった。屋根も囲いもないトラックなので思いの外乗らない。乗せすぎて落としたりこぼしたりしている「自分引っ越しトラック」をメキシコではよく見る。

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自分たちでも何がどこにあるのか密林状態で呆然としてるので、とりあえずソファに座ってみてます。 

キッチン予定地に設置されたテントでの1日おきの屋内野宿も結構慣れてきたところだったが、もちろんベッドの快適さには敵わない。セッティング前にマットレスをテーブルの上に数時間置いておくと、早速ワラワラと猫どもが吸い寄せられてくる。なぜこうも猫という生物は快適な場所を知っているのか。

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<<引っ越し@メキシコ>>

引っ越しは滅多なことがない限りは家族や友達の車、知り合いからピックアップ借りて、とかで自分たちで行います。引っ越し専門業者というのはあまり一般的ではなく、あっても日本のような「養生して清潔な担当者が無言でサクサク、作業後も掃除をして綺麗に終わる」なんてことはない。むしろ人員教育してそういうビジネスでも起こしたいぐらいだ。よっぽど信頼のある”業者”でない限り頼まない方がいい。現に友人が一人暮らしのアパートから嫁ぎ先に荷物を運ぶ際、依頼した業者にあれやこれや騙されて(見積もりの数倍の高額請求をされ、払わないと荷物を運び込まない、と脅された)結局バカバカしいのと安全第一なことからその業者とは縁を切り、持っていかれた荷物はもう諦めた、という(もちろん、窃盗脅迫ということで立件はしたが、メキシコの検察なので重大事件以外はほぼほぼ動かない)。


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(元週刊) Casa Arkadia の作り方  〜メキシコで、家を作っています〜
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