![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/18141202/rectangle_large_type_2_fa021a8887d56ad69e6a8cb29185c163.jpeg?width=1200)
カリウム補正に悩んだ研修医のあの日(改訂第4版)
【更新情報】
2022/01/22
・「カリウム低けりゃバナナを食べればいいじゃない?」を追加
2021/12/16
・「従来のカリウム排泄内服薬は,もはや推奨されていない!」を追加
2021/11/22
・GI 療法の「さらにくわしく」を追加
・「重炭酸(メイロン®)はいらない」を追加
【このトピックスで学べること】
・高カリウム血症と低カリウム血症のしくみがわかる
・しくみがわかるから,納得感を持って臨床に応用ができる
・なんとなくの臨床から脱却できる
私が研修医だったある日,指導医の先生からの簡単な指示をもらった。
「患者さんのカリウムが低いから補正しといてよ」
電解質の補正なんてありふれた治療であり,そんな難しい仕事じゃないと思っていた。しかし,いざやれと言われるとやり方がわからない。それどころか「カリウムのワンショット(急速)静注は禁忌」という呪いにかかっていた私は,たちまち身動きが取れなくなった。下手なことをして患者さんが死んでしまうかもしれない。しかし指導医は忙しい。簡単に聞きに行ける雰囲気でもない。そんなこんなでカリウム補正の悩みで丸一日悩んだ思い出がある。
人間の重要な電解質の中にカリウムがある。カリウムは高すぎても低すぎてもよくない。また急激な補正は死を招くことがあり,「カリウムのワンショット(急速)静注は禁忌」というのは医師国家試験を受ける医学生の間では常識である。
今回はそんなカリウム補正をまとめた。
これさえ読めばカリウム異常の治療は怖くなくなるだろう。
高K血症:なぜ危ない(致死的)のか?
高カリウム血症は致死的である。
これは誰しも知っている。ではなぜ致死的なのか?ここをおさえることが治療につながる。
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?