見出し画像

書面で示さなかった見積り

 違法改造車の車検を依頼されたという事業者からの相談。

 違法改造の内容はオーバーフェンダーの取り付けやサスペンションの変更等で、検査証に記載された数値と実寸が変更されており、構造等変更検査の必要性を説明した。

 ユーザーも車検に通らないことは承知しており(それはそれで問題)、大がかりな作業になることから金銭的合意が得られるまで中古部品の提案等も入れ、何度も口頭で見積りを行った結果、総額23万円で合意した。

 2週間近くかかったが作業も構造等変更検査もクリアして新しい検査証が交付されたが、一部中古部品が手に入らず、何点か新品部品を使った。

 これにより見積り額をオーバーしたが、保安基準に適合させるには必須。もちろんユーザーの了解も得た。

 ところがユーザーは、これを「聞いていない」といい、「とりあえず納車しろ」と言う。

 弊社としては、支払いがないのに車は渡せないと言ったが、中古部品を勝手に新品部品に変えたのだから支払額は納車されてから話し合いにより決める、と横車を押し始めた。
 この様子で支払いがまともに行われるとは思えない。

 概算見積りを口頭だけで行った弊社の不手際は認める。だからといって、口頭とはいえ、了解を得たのに聞いてないと言われ、それで支払いが確約されないことは大きく不安が残る。

 支払いがないから納車しないという弊社の言い分は違法行為になるのか知りたい、という内容。

ここから先は

442字

毎月請求書を送っていたら時効はないと思っている方の多いこと。売掛がトラブルの元なら種は払拭しないと。 ※本稿は、実例を基に構成していますが…

マイナーですが必要な方も多い情報なので事業者には好評です。ただ、内容はあくまでも参考程度にお願いします。時々講演会にも呼ばれますので購入代金はその際の交通費の『サポート』に使わせていただきます。よろしくお願いいたします。