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過ぎたるは猶及ばざるがごとし

 ブレーキ・パッドを磨耗させ過ぎて土台部の鉄を削った車が入庫した。

 当時、ブレーキはドラム・ブレーキ全盛で、乗用車でもディスク・ブレーキは珍しく、採用されていても前だけというのが一般的。しかも今時のようにキーキーと摩耗の警告音など鳴らなかった。

 そのブレーキディスクのパッドを新品に交換する際には鳴きの防止と初期の“あたり”をつけるため、粗めのペーパーで新品パッドの角や面取りをした。

 その『あたり』や『鳴きを防止』する作業を初めて頼まれた時に先輩は、「ペーパーで削るよりグラインダーで削る方が早くて楽だ」と教えてくれた。

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今なら笑える新人整備士時代にやった失敗やおもしろユーザーの話などを思い出しながら書き綴るエピソード集。 ※本稿は、実体験ですが古い話でもあ…

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