キャリア(人生)の転機ですか?最適な意思決定に導く理論・3つの方法とは?
激動の時代に、様々なキャリア上、職業上の意思決定をすることが多くなりました。転職すべき?早期退職すべき?副業すべき?などです。この際に、一人で悩んで、なかなか結論が出ず、意思決定しないことも多いようです。こうなると大事なチャンスを逃してしまうこともあります。実は、キャリアの意思決定は、ある一定の理論があり、プロセス・方法のヒントがあります。これをご紹介します。
❶合理的な意思決定
まずは、多くの方がある程度実践している合理的な意思決定です。簡単に言うとメリット・デメリットを考えて、決定するというものです。
理論家のジェラットさんは、合理的な意思決定に必要なシステムを「予期システム」「価値システム」「決定システム」と3つの分けました。例えば、転職しようかどうか、という意思決定が必要だったとします。その場合、まず、転職した場合と、残った場合のメリットを「予期」し、整理していきます。そのあと、その選択肢に価値づけをしていきます。価値の高い方を最終的に選ぶのが決定システムです。
ただ、この意思決定だけでは、100%万全ではありません。理由はいくつかあります。
まずは、1点目は環境・未来は読めないという点です。例えば、会社に残った方が安全というメリットを挙げたとしても、その安全かどうかは正直今の時代はわかりません。2点目は、情報の不正確性です。労働市場を正しく理解していない場合は情報が歪んでいる可能性もあります。3つ目では、思い込みです。会社=安全というのが、本人だけの思い込みである可能性もあります。
上記のように合理的意思決定は、合理的であるように見えますが、実は穴だらけであり、ここを補完する立場として、専門家と話すことは有用だと思います。
❷直観的な意思決定
では、合理的な意思決定だけで万全でないならどうするのか?ここで大事なのは直観的意思決定です。これは、科学的に説明できるものではありませんが、自分が直観で「何かよさそうだ」「あっていそうだ」という感覚は大事にした方が良いのです。先ほどの理論家のジェラッド氏もその点、合理的意思決定だけでは限界があり、直観的(右脳的な)意思決定も大事であると言ってます。要は全脳的アプローチが大事なのです。
かの有名なスティーブ・ジョブズも、「直観に従う勇気」といわれてますね。
❸キャリア観的意思決定
最後に上記2つに加え、自身のキャリアテーマ的な意思決定が大事です。例えば、❶の合理的な意思決定だけだと、「今」しか見えておらず、その決定は「今」を満たすものになりがちです。
しかし、キャリア論的にみれば、一つ一つの意思決定・行動は、自身のキャリアパス上にあるのかは、自身が意欲をもって、意味をもって、仕事を続ける意味では非常に重要なのです。
いわゆるライフテーマです。これを持っていれば、意思決定の軸はあまりぶれることはありませんし、今やっている業務にも何らかの「意味」を見出すことができるでしょう。もちろん、ライフテーマは人生100年時代ですから、変わることがあってもいいのです。今今ライフテーマが何かをしっかり考える必要がありますし、一人で考えられない場合は専門家(キャリアコンサルタント)の力を借りてもいいでしょう。
激動の時代、一つ一つの意思決定が大事になってきます。ぜひ、3つのヒントをもって、自分らしい、前向きな意思決定ができると良いですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
頼野キャリアコンサルタント
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